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印刷2008/09/24 15:35

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Intel,Bloomfieldベンチマークのポイントを説明

Intelでパフォーマンスエバンジェリズムマネージャーを務めるMatt Dunford氏。8月のサンフランシスコで“表側”の説明をしたのも彼である
画像集#002のサムネイル/Intel,Bloomfieldベンチマークのポイントを説明
 Intelの日本法人であるインテルは,2008年9月24日,年内の登場が予定されている次世代CPU「Core i7」の,ベンチマーク測定方法に関する説明会を,国内のレビュワー(≒報道関係者)向けに同社で実施した。

 Core i7は,「Nehalem」(ネハレム,開発コードネーム)マイクロアーキテクチャをベースとする次世代CPUで,開発コードネーム「Bloomfield」(ブルームフィールド)と呼ばれてきたもの。説明会の内容は,2008年8月に北米で開催された開発者会議「Intel Developer Forum 2008 San Francisco」のベンチマーク関連セッションとほぼ同じとされている。4Gamerでは本間 文氏がその裏話をレポートしているが,その“表側”ということになるわけだ。

 レビュワー向けということで,説明会は「どう計測するか」にフォーカスした内容となっており,Bloomfieldに関する新情報が出てきたりはしていない。しかし,PCゲーマーとしても押さえておきたいポイントがいくつかあったので,以下,説明会で登壇した,クライアント製品のベンチマーク担当である,IntelのMatt Dunford(マット・ダンフォード)氏による発言内容を,かいつまんでお伝えしておきたいと思う。


既存のプラットフォームと比較するに当たり

メモリ周りで気をつけておきたい事柄


3chメモリコントローラを従来の2chとどう比較するか? を考えるスライド×2
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 Bloomfieldと従来製品を比較するに当たって推奨されるのは,各世代のベストな環境でテストすること。開発コードネーム「Yorkfield」(ヨークフィールド)こと,現行のCore 2 Quadシリーズだと,最上位構成は「Core 2 Extreme QX9770/3.20GHz」と,XMPでDDR3-1600動作するDDR3 SDRAMの2chになる。
 対するCore i7はDDR3-1066対応の3chメモリコントローラを搭載するので,PC3-8500モジュールを3枚差しが好ましい。

 「メモリバス帯域幅が異なる」「メモリ容量が異なる」という異論はあるだろうが,前者についていうと,ゲームや制作系アプリケーションなどでは,メモリバス帯域幅の違いによってパフォーマンスが劇的に異なったりはしない(※「Wstream」や「Sandra」,「SPECfp_rate2006」などは,メモリバス帯域幅によってベンチマークスコアが大きく左右される)。
 後者についても,メモリ容量がベンチマークスコアに大きく影響するのは「SYSmark2007」くらいであり,ほかのテストではそれほどの差は出ない。1GB×2chと3chでどれだけの違いが出るのかを,SYSmark2007でチェックしてみるのはアリだろう。

画像集#004のサムネイル/Intel,Bloomfieldベンチマークのポイントを説明
 なお,Intel製の「Intel X58 Express」チップセット搭載マザーボード「DX58SO」(※開発コードネーム「Smackover」として知られていた製品)は,メモリスロットを4本持つが,Bloomfieldのメモリコントローラはあくまで3chなので,4本めにモジュールは差すべきではない。より大きなメインメモリ容量を必要とする場合は,ASUSTeK Computer製など,DIMMスロットを6本持つマザーボードを使うべきだ。


最高のパフォーマンスを求めるのであれば

SSDをRAID 0で使うことを勧める


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 Bloomfieldを搭載した,最高のパフォーマンスを持つPCを構築するのであれば,SSDを利用するべきだ。Intelの「X25-M Mainstream SATA SSD」は非常に高速で,サウスブリッジ側のSATAコントローラを利用すると,2台のRAID 0でスループット性能が飽和してしまうので,エンタープライズ向けの(※筆者注:4レーンや8レーン以上のインタフェースを持った)SATA RAIDコントローラを別途用意して,ここにSSDをRAID 0構成で構築することを勧める。


Turbo Modeについて

ゲーマーはそれほど期待できない?


 正しく熱設計されたPCにおいて,使っていないCPUコア分の“余剰TDP”(TDP:Thermal Design Power,熱設計消費電力)を用いることで,動作クロックを引き上げることができる「Turbo Mode」。Core i7/3.20GHzだと,マルチスレッド時にプラス133MHz,シングルスレッド時にプラス266MHz,動作クロックを自動的に引き上げることができる。
 パフォーマンスの向上率は,3.20GHz動作のCore i7でマルチスレッド時に7%,シングルスレッド時に4%。引き上げられる動作クロックは低クロック版でも同じなので,相対的にパフォーマンス向上率は上がることになる。また,今後,低TDPのCPUが登場してくると,Turbo Modeはより“効く”ようになるだろう。

 現在のところ,ゲームタイトルの多くは,シングルスレッドで動作しているか,「Lightly Threaded」(ライトリースレッディド,マルチスレッド動作はするが,最適化は進んでいない状態)だ。今後,マルチスレッド処理に最適化されたタイトルが出てくれば状況は変わるはずだが,現時点では「低解像度設定時にTurbo Modeを有効化すると,相応のパフォーマンス向上がある」というレベルである。


エンドユーザーそれぞれの用途に合わせたPC選びをサポートするYOUと,スパイダーチャートを紹介する,Intelの傳 彬(フー・ビン)氏
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 ……なお,説明会の後半には,「Your Own Usages」(YOU)として,スパイダーチャートで,「PCのどこにボトルネックがあるのか」を示す試みが示された。
 例に用いられたゲームタイトルが,日本ではサービスされていない「World of Warcraft」だったりと,現時点では日本の実態と比べてズレがあるが,「PCをより効率よく使うために,どこを対策すべきか」を明確化しようという考えは悪くない。

いくつか示されたチャートから,World of Warcraftの例。「Celeron 440/2GHz」+「Intel G35 Express」をベースに,CPUを「Core 2 Duo E8400/3GHz」に変更したり,「GeForce 8800 GTX」搭載グラフィックスカードを差してみたり,両方変更したりすることで,ボトルネックがどう推移するかが示された。ここでは,CPUとGPUをバランスよくアップグレードするのが,最も両デバイスを効率よく利用できている(※100%になることなく,しかし十分に活用されている)のが分かる
画像集#008のサムネイル/Intel,Bloomfieldベンチマークのポイントを説明

 ブラッシュアップが進めば,エンドユーザーにとっても,意味のあるものになりそうだ。
  • 関連タイトル:

    Core i7(LGA1366,クアッドコア)

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