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インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」
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印刷2013/04/24 10:00

連載

インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」



 新社会人の皆さんも,そろそろ初任給の使い道を考え始めている頃だと思うが,自分は初任給で何を買ったのかをさっぱり思い出せない残念な筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第276回は,Minority Mediaの「Papo & Yo」を紹介する。本作は,主人公の少年・Quicoと,サイのような角を持った大きな怪物のストーリーを描いた三人称視点のアクションアドベンチャーだ。とりあえず,誰か筆者に焼肉おごってくれませんか? いや,おごってください。お願いします。

画像集#001のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」

 プレイヤーはQuicoを操作し,怪物と力を合わせてさまざまなを仕掛けを解きながら,バラックのような雑多な街並みが広がる不思議な世界を探検していく。怪物はココナッツが好物で,目の前にココナッツを置いてやると,思わず飛びつかずにはいられない。そして,ココナッツを食べ終わると,また寝床に戻っていびきをかいて寝てしまう。

画像集#002のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」

 この習性を利用して,怪物を特定のポイントまで誘導して仕掛けを作動させたり,寝ている怪物のおなかをトランポリン代わりにして高所に飛び移ったりしながら,Quicoを導くように行く先々で現れる謎の少女を追って,さらに先へと進んでいく。壁や地面に白いチョークで書いたような模様が仕掛けを動かすためのスイッチになっており,これを操作すると,何とも不思議なことが起こるのが本作の特徴だ。

画像集#004のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」

 例えば,ある仕掛けを操作すると家がひとりでに動き出して足場になったり,壁の中から階段が現れたり,地面がめくれあがって新しい部屋に行けるようになったりする。もちろん上述のように,時には怪物の力を借りなければならないときもある。
 だが,普段はおとなしい怪物には1つ困った習性があり,毒を持ったカエルの中毒にかかっているのだ。怪物はカエルを見つけると矢も盾もたまらず口に入れてしまい,その結果,手が付けられないほど狂暴化し,Quicoを追い回して暴力を振るい始める。

画像集#003のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」

 多少のネタバレを承知のうえであえて書くと,実は怪物はQuicoの身近にいる“とある人物”のメタファーになっており,Quicoの冒険はやがて怪物の治療方法を探す旅につながっていく。怪物が暴れだしたら中毒症状が治まるまで逃げ回るか,腐ったココナッツを食べさせてカエルを吐き出させるしかないが,捕まってもゲームオーバーになったりはせず,狂暴化した怪物を誘導して閉じ込めたり,仕掛けを動かしたりといったシチュエーションも用意されている。


 パッと見はファンタジー世界での冒険もののようだが,その裏には,自分ではどうにもできない現実世界での問題を空想世界で解決しようとするという,暗喩に満ちたストーリーが隠されており,そこで描かれるテーマはかなり重い。本作のラストシーンには個人的に納得がいかないが,これをプレイした人が何を感じ,どう受け止めるのかが気になるところだ。そんな本作は,SteamやDesura,GamersGateなどで14.99ドルにて発売中だ。

■「Papo & Yo」公式サイト
http://www.weareminority.com/en/papo-yo/

画像集#007のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」
画像集#005のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#276「Papo & Yo」
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