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ハロー!Steam広場 第35回:ウニを踏んで溺死する見習い魔法使い
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,買ってから値段を確認する上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第35回は,スピアフィッシングが楽しめるシリーズ最新作「Depth Hunter 2: Deep Dive」をメインに紹介しよう。このほか,見習い魔法使いになってダンジョン突破試験に挑むダンジョンクロール系FPS「Ziggurat」や,電子部品を使ってさまざまなものを制作するサンドボックス型アドベンチャー「Principia」もあるのでお見逃しなく。
スピアフィッシングや水中撮影が楽しめるシリーズ最新作「Depth Hunter 2: Deep Dive」
今回は,ロシアのBiartが手掛けるスピアフィッシングゲーム「DEPTH HUNTER」の最新作「Depth Hunter 2: Deep Dive」を紹介しよう。言わずと知れたようで知れてない本作は,水中銃を使って海中にいる水生生物を捕えたり,水中カメラで珍しい生き物の写真を撮ったり,海底に沈むお宝を集めたりなど,海中でのアクティビティが楽しめるタイトルだ。
ゲーム内に登場するロケーションは,マンタやウミガメが生息する「THAILAND」,獰猛なサメや沈没船が特徴的な「SOUTH AFRICA」,カラフルなサンゴや魚が特徴の「BAHAMAS」の3つだ。ゲーム開始時に開放されているのは「THAILAND」のみとなるが,ステージ内で発生するミッションをこなすと,次の場所へ行けるようになる。
ミッションは,指定された魚を捕まえたり,お宝を探したりといった簡単なものから,制限時間内に指定数の魚を捕まえるといった,プレイヤースキルが求められるものまで用意されている。これらをクリアしていく過程で,装備をカスタマイズするための資金も集まるので,積極的に挑戦していきたい。
プレイヤーが装備している水中銃改めスピアガンは,ゴムの弾性を利用してライン付きの銛を発射する仕組みになっている。したがって,弾数に制限はないものの,再装填に時間が掛かるため,初弾を外してしまうと遠くに逃げられてしまうことも。
また,実際にスポーツとして行われているスピアフィッシングと同じく,捕まえてもいい生体があらかじめ指定されている。よって,ウミガメやマンタといった指定外の生体に対して銛を発射しても,謎のバリアで弾かれてしまう。腕のいいヒーラーがどこかに隠れているに違いない。
ただし,写真を撮るのは自由なので,珍しい生き物を見つけたら,すかさず水中カメラを構えてバシバシ撮ろう。クオリティの高いものに対しては,お金が支払われるほか,前作と同様に,水中カメラで撮影した写真は,デスクトップの壁紙にすることが可能だ。
心地の良いBGMに加えて,神秘的にも見える景観のおかげで,プレイしているだけでも癒されるのだが,海中には危険な生き物もいるので油断は禁物だ。本作には,酸素ゲージがあり,いわゆるプレイヤーのヒットポイントを表している。酸素は,水中にいると徐々に減っていくのに加えて,ウニやカニといった特定の生物から攻撃を受けると大量に失うことになる。ちなみに,本作に登場するサメは,なぜか攻撃してこない。カニは獰猛なのにサメは温厚とはこれいカニ。
ちなみに筆者は,宝探しに夢中になりすぎた結果,海底に転がっているウニを踏みまくり,ゲームオーバーになったことがある。とにかくウニとカニには気をつけよう。
正直なところ,前作「DEPTH HUNTER」から劇的に何かが変わったというわけではないが,前回紹介した「World of Diving」と同様に,暑いこの時期に遊ぶゲームとしてピッタリの作品なので,「海に行くのはおっくうだけど海には入りたい」という筆者のような人は,ぜひ遊んでみてみてほしい。
「Depth Hunter 2: Deep Dive」Steamページ(1480円)[税込]
見習い魔法使いになってダンジョン突破試験に挑むダンジョンクロール系FPS「Ziggurat」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,Milkstone Studiosが手掛ける「Ziggurat」を紹介しよう。本作は,見習い魔法使いとなったプレイヤーが,上級魔法使いにジョブチェンジするため,その通過点として与えられたダンジョン突破試験をクリアするというダンジョンクロール系FPSだ。
ダンジョンは,いくつかの部屋が連結して構築されており,ゲームをプレイするたびにランダム生成される仕組みのようだ。各部屋にプレイヤーが足を踏み入れると,出入口が封鎖されてしまい,逃れられない状況で戦闘がスタートする。ゲームの流れに若干の既視感を覚える人は,なんたら細胞レベルで存在が怪しまれる本連載のコアなファンに違いない。
プレイヤーは見習い魔法使いということで,ゲーム開始時に使える魔法は1つだけだ。この魔法は,マナを消費しても自動回復するのが特徴だが,攻撃力が低いのでこれだけで戦うのは相当厳しい。新しい魔法は,ダンジョンで媒体を拾うと獲得できるのだが,当然落ちている場所はランダム。ただ,スタート地点で必ず1つは手に入るので,序盤は2つの魔法をうまく切り替えて,モンスターと戦うことになる。
ちなみに魔法はそれぞれ必要とするリソースが異なる。例えば,敵の集団をまとめて攻撃する手榴弾のような魔法(?)は,黄色のクリスタルを使い,ショットガンのように氷の破片を飛ばす魔法は,水色のクリスタルを消費する。これらのリソースは,敵を倒したり,宝箱を開けたりすることで手に入るのだが,ドロップしてから消えるまでの時間が若干早いので,落ちたのを確認したら急いで拾いに行こう。
プレイヤーのレベルが上がると,ランダムで提示される2つの特性の内,1つを修得できる。マナの最大値を上げたり,リソースを拾った時の回復量を上げたりなど,キャラクターの基礎を作る要素なので,自分のプレイスタイルに合わせてビルドを完成させていこう。
ダンジョンには,必ずボス部屋が存在する。ここでボスを召喚するには,鍵が必要になるので,持ち合わせていない場合は,ここを無視して探索に戻ろう。ちなみに,ボスを倒すと次の階層に移動できるのだが,ダンジョンは全部で5階層しかなく,1階層進むだけでも難度が跳ね上がるので,なるべく雑魚部屋を巡ってレベル上げをしておきたい。
前述したとおり,本作のダンジョンは5階層しかないので,一回のゲームプレイは大体30分程度で終わってしまう。ただ,本作のジャンルはあくまでダンジョンクロール系であり,次のプレイに引き継ぐような要素もないので,そこを割り切れるなら,さくっと遊べるFPSとして楽しめるだろう。ダンジョンクロールとFPSというワードにビビッと来る人はぜひ遊んでみてほしい。
「Ziggurat」Steamページ(1180円)[税込]
電子部品を使ってさまざまなものを制作するサンドボックス型アドベンチャー「Principia」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,さまざまなモジュールを使用してロボットや装置などを作るサンドボックス型アドベンチャーゲーム「Principia」を紹介しよう。
プレイヤーは,ゲーム内に用意された数々の電子部品などを使って,レールの上を走る列車や,宇宙船,さらにはミニゲームといったものまで制作することができるようだ。制作したオブジェクトやステージは,専用のSNSを通じて公開可能で,ほかのプレイヤーが作ったステージや装置で遊ぶといった楽しみ方もできるとのこと。
「リトルビッグプラネット」を彷彿とさせるゲーム性だが,こちらはより機械的な部分に比重を置いたものという感じだ。プレイシーンの一部を収めたムービーも公開されているので,興味のある人は確認しつつ“いいね”を押しておこう。
「Principia」GREENLIGHTページ
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