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Access Accepted第406回:「海外ゲーム通」のゲーマーなら遊んでおきたい,2013年のタイトル10選
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印刷2013/12/27 12:00

業界動向

Access Accepted第406回:「海外ゲーム通」のゲーマーなら遊んでおきたい,2013年のタイトル10選

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 2013年の最後を締めくくる本連載では,今年リリースされた多数の欧米生まれのゲームの中から,「海外ゲーム通」を自称するならぜひ遊んでおきたいタイトルを10本,選んでみた。PlayStation 4,Xbox Oneという新世代のコンシューマ機がリリースされ,さらにPCやモバイル向けにも,とくにインディーズ開発者のパワーを感じさせるゲームが次々にリリースされるなど,久々の活況を呈した感のある欧米ゲーム市場。そんな2013年の注目作を,ここで改めて紹介したい。


Access Acceptedゲーム大賞終了について


 例年なら,その年最後の連載で「Access Accepted ゲーム大賞」を発表してきたが,そろそろマンネリ化してしまったような気がするので,ひとまず終わりにした。筆者が一人で勝手に選んできたゲーム大賞だったが,2006年から2011年までの5回にわたり,すべて翌年のGame Developers Conferenceで大賞を取るという結果になり,「オレってやっぱり目利きがいいなあ」と自画自賛していたのだが,よく考えると,欧米ゲーム業界ウォッチャーとしては月並みな選択だったのではないだろうか。
 メーカーはもちろん,編集部の意向にさえとらわれない,割とアンダーグラウンドなゲーム大賞だったはずなのに,世の中と同じというのも違和感があった。

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 そんなわけで今回は企画を変更し,2013年にリリースされたタイトルの中から,「海外ゲーム通を自称するなら,ぜひ遊んでおきたい10作」を選ぶことにした。選択の基準としては,ゲーム産業の新たな動きやゲームデザインの進歩に貢献したもの,あるいは結果や評価はともかく,ハードルを1つ超えたものを選んだつもりだ。
 寸評はもっぱら,なぜこれが遊ぶべきゲームであるのかについて書いているので,ゲームの具体的な内容に興味を持った人は,それぞれの過去記事やレビューなどをチェックしてほしい。

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Grand Theft Auto VPlayStation 3/Xbox 360
発売元:Rockstar Games
開発元:Rockstar Entertainment


 もし2013年もAccess Acceptedのゲーム大賞を贈るとすれば,間違いなく受賞していたのが「Grand Theft Auto V」だ。2億6500万ドルという破格の開発費に見合う物量と仕上がりで,サンドボックスタイプのアクションゲームの「マスターピース」(大傑作)として,歴史に名を残しても不思議ではない。
 すでに世界累計で2700万本という大ヒットを記録しており,そのあたりもモンスター級。オープンワールドのクライムアクションというジャンルにおいて,この作品を超えるものは,そう簡単に出てくることはないだろう。

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「グランド・セフト・オートV」日本語公式サイト(要年齢認証)



Beyond: Two SoulsPlayStation 3
発売元:Sony Computer Entertainment
開発元:Quantic Dream


 2013年,「The Last of Us」と「Beyond: Two Souls」という,ストーリー性を重視したPlayStation 3専用タイトルが2作登場した。過酷な状況に置かれたキャラクターの演技や,ゲームとしての面白さで選ぶなら「The Last of Us」に軍配が上がるだろう。
 一方の「Beyond: Two Souls」は,Quantic Dreamが進める映画的演出の到達点ともいえる作品で,パフォーマンスキャプチャーなどのゲームテクノロジーと,ストーリーテリングが素晴らしいゲームだ。今後,他社のゲームにも少なからず影響を与えると思われるので,いささか迷ったものの,筆者としては「Beyond: Two Souls」をオススメしたい。
 とはいえ,現在のところ「Beyond: Two Souls」の販売本数は前作「Heavy Rain」を下回っており,Quantic Dreamの進める方向性は一つの分岐点にさしかかったと言えるかもしれない。

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「BEYOND: Two Souls」日本語公式サイト



Assassin's Creed IV: Black Flag
PC/PS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/WiiU
発売元:Ubisoft Entertainment
開発元:Ubisoft Montreal


 「Battlefield 4」「Call of Duty: Ghosts」など,新世代コンシューマ機向けに発売された各社自慢の看板タイトル。その中で,新世代のゲームグラフィックスを最も堪能できるのが,この「Assassin's Creed IV: Black Flag」ではないだろうか。
 日本では,PlayStation 4版が2014年2月に発売されるため(Xbox One版は未定),それ以降のプレイになってしまうのだが,ゲーム冒頭,チュートリアルとして登場する海戦シーンでは,見ているだけで気持ち悪くなるほどうねる波の様子が見事。さらに,1つ1つ描かれたという雨粒や,無数の樹木に覆われた熱帯のジャングルなど,その新世代ぶりを,これでもかというほど見せてくれるタイトルになっている。
 新世代コンシューマ機購入時には,まず押さえておきたいタイトルだ。

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「アサシン クリード4 ブラック フラッグ」日本語公式サイト(要年齢認証)



Path of ExilePC
発売元:Grinding Gear Games
開発元:Grinding Gear Games


 PC向けにもさまざまな新作がリリースされた年だったが,ニュージーランド生まれのアクションRPG「Path of Exile」は,Free-to-Playのマイルストーンになりそうな作品だ。
 課金アイテムはコスチュームなどに限られているため,わずかな課金でも十分に遊べるし,アイテムや敵の配置などがすべてランダムに生成されるのでリプレイ性も高い。
 「Diablo II」に大きな影響を受けたという本作だが,7つのキャラクタークラスにはそれぞれ特徴的なアクティブスキルのほか,セットしておくだけで使用できるパッシブスキルが実に1300種類以上も用意されているという。これらにより,自分の好きなようにキャラクターを作っているという感覚が,十分に味わえるのだ。

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「Path of Exile」公式サイト



Bioshock: InfinitePC/PlayStation 3/Xbox 360
発売元:2K Games
開発元:Irrational Games


 現在の欧米ゲーム業界を見わたしても,ケン・レヴァイン(Ken Levine)氏と彼の率いるIrrational Gamesほど有能な開発チームは少なく,ストーリーテリングについては職人的な領域に達しているように思われる。それを改めて証明したのが,シリーズ最新作となる「Bioshock: Infinite」だ。
 「System Shock」以来のホラー的なムードは薄れてしまったが,ゲーム世界のすべての存在が意味を持つという見事な内容で,画面写真を見るだけで本作のものだと分かる強い個性も備えている。ゲーマー達がその世界についてじっくり議論したくなるような「バイオショックワールド」が凝縮されているのだ。

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「バイオショック インフィニット」日本語公式サイト



DayZPC
発売元:Bohemia Interactive
開発元:Bohemia Interactive


 スタンドアロン版がアーリーアクセスとしてリリースされた本作だが,数ある「ゾンビアポカリプス」もののオープンワールドタイトルの中でも,「DayZ」はやはり別格だ。
 物資や弾薬が乏しく,生きるためにはリスクを負ってでも街へ出て補給する必要があるのだが,そこで出会ったほかのプレイヤーが敵なのか味方なのか分からず,いつ誰に殺されてもおかしくない過酷な世界がプレイヤーを待っている。
 苦労して仲間を作り,彼らと共にほかのプレイヤーを襲ったり,罪悪感にかられつつも生存のために仲間を裏切ったりなど,殺伐とした世界観と,そこから生まれるゲーム体験はほかでは味わえないものだ。

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「DayZ」公式サイト(要年齢認証)



Amnesia: A Machine for Pigs(PC)
発売元:Fictional Games
開発元:The Chinese Room


 ホラーゲームファンによく批判されるのが「ジャンプスケア」(Jump Scare)で,これは,突然目の前にモンスターなどが飛び出してプレイヤーをビックリさせるといった演出のこと。
 Frictional Gamesの「Amnesia」シリーズ最新作「Amnesia: A Machine for Pigs」は,そうしたジャンプスケアを使うことなく,小さな精神的恐怖の積み重ねによってジワジワと恐さを盛り上げるという作品に仕上がっている。
 産業革命の終わり頃となるビクトリア朝時代のロンドンを舞台に,敵と戦うことを回避しながら,暗く錆び付いたダンジョンを進んでいく緊迫感がたまらない。

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「Amnesia: A Machine for Pigs」公式サイト



Battlefield 4PC/PS4/PS3/Xbox One/Xbox 360
発売元:Electronic Arts
開発元:EA DICE


 FPSジャンルでは依然として大ヒット作が連発されているが,2013年は「シングルプレイモードの終わり」を感じさせる1年だった。
 「Battlefield 4」や「Call of Duty: Ghosts」などのシングルプレイキャンペーンは,それなりに時間をかけて作られたはずだが,「クッキーの種類が違うだけ」と言われるほど変わらない内容で,それらを評価する声は少ない。
 2014年には,シングルとマルチが混在するようなスタイルの作品がいくつか予定されており,今後ミリタリーFPSジャンルも方向性の再検討が必要になると思う。
 このように,シングルプレイに不満はあるものの,新世代コンシューマ機向けに64人対戦を実現した「Battlefield 4」は,現在のミリタリーFPSジャンルの動向を見るためにも,ぜひプレイしておきたいタイトルだといえるだろう。

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「バトルフィールド 4」日本語公式サイト



WarframePC/PlayStation 4
発売元:Digital Extreme
開発元:Digital Extreme


 多数の日本人ゲーマーの要望で日本語化が行われたという「Warframe」。SFテーマのマルチプレイアクションで,さらに「スペースニンジャ」が主人公であり,日本語で遊べるという,いろいろな面で希少価値の高いタイトルになっている。
 もともとPlayStation 4市場への参入を狙っており,日本語化は既定路線だったという話もあるようだが,それでも日本人プレイヤーにとっては嬉しい話だ。
 PlayStation 4版のデキも良好らしく,コンシューマ機市場におけるFree-to-Playアクション勢力の一角を担っていきそうだ。

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「Warframe」公式サイト



Kentucky Route Zero(PC)
発売元:Cardboard Computer
開発元:Cardboard Computer


 「The Stanley Parable」「Gone Home」などでも見られることだが,2013年のインディーズ業界では,「ゲームプレイを可能な限り削ったゲームが」一つのムーブメントになっている。
 一見すると,スタイリッシュなクリック&ポイントタイプのアドベンチャーに思える「Kentucky Route Zero」も,キャラクターを移動させて探索することと,会話を選択してどのようにストーリーを進めるかということのみにプレイ要素を圧縮している。そうした「インタラクティブストーリー」というジャンルは,欧米ゲーマーに受け入れられつつあると同時に,これまでゲームに関心のなかった層も取り込みつつあるようだ。

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「Kentucky Route Zero」公式サイト


著者紹介:奥谷海人
 4Gamer海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,本連載「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年の開始以来,4Gamerで最も長く続く連載記事。欧米ゲーム業界に知り合いも多く,またゲームイベントの取材などを通じて,欧米ゲーム業界の“今”をウォッチし続けている。
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