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[TGS 2006#44]Cykan Entertainmentのオンライン対戦格闘「R.F.C」は,「鉄拳」似?
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対戦格闘ゲームといえば,日本では「バーチャファイター」(セガ)や「鉄拳」(ナムコ。現バンダイナムコゲームス)が代表的なところ。先に掲載した,プレイムービーの紹介記事でも触れているが,ちょっとだけプレイしてみた限り,R.F.Cは鉄拳に近い印象を受けた。となると気になるのは,開発者がどんな作品に仕上げることを意図しているか,だ。
東京ゲームショウ2006の会期中,会場である幕張メッセ内の会議室において,Cykan EntertainmentでR.F.Cを担当しているイ・ウンソク氏に話を聞けた。韓国から来日していたプレスと同時に,質疑応答に臨む形であったため,聞きたいことを片っ端からぶつけられたわけではないのだが,本作がどんなスタイルを目指しているのか,聞けた限りの話をまとめておこう。
■出展バージョンは「研究発表」にすぎない
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プレスキットに含まれていた資料を見ると,本作での格闘はスタンドでの打撃を中心とした攻防だけでなく,タックルからグラウンドの攻防にも展開し得ることが分かった。だが,現段階ではそれを実現するに至っていないようだった。
この件に関してイ氏は,「現在のバージョンは,鉄拳やバーチャファイターを研究し,それをオンラインゲームに持って行った結果を見せる意味合いが強いもので,組技(グラップリング)や寝技(グラウンド)などは,今後追加していく予定」であるとしていた。
イ氏自らが,バーチャファイターや鉄拳を参考にし,研究発表を行ったようなものであると語った以上,その類似性について鬼の首を取ったように騒ぐのは野暮というものだろう。
そんな中(意外なことに?),韓国から来日していたプレス関係者が,再三再四「既存の対戦格闘ゲームをベースにしているのは分かった。だが,我々はどこに新しさを見いだせばいいのか」といった質問を繰り返していたのが印象的だった。
なお,これに対するイ氏の答えは,オンラインゲームならではの要素として,
■大勢がゲームに参加できる
■コミュニティが形成される
■試合(=他人のプレイ)を観戦できる
■キャラクターのコスチュームを購入/変更して個性を打ち出せる
といったものを挙げていた。
確かにこれらはオンラインゲームならではの要素ではあるだろうが,MMORPGで成功した方法論を単純に適用しただけのようにも思え,発想のオリジナリティはあまり感じられない。
実際,同席していた韓国のメディア関係者も同様の感想を持ったようで,再三にわたり「ゲームとしては,鉄拳やバーチャファイターとは,どこがどう変わるのか?」という質問を繰り返していた。もしかしたら,オリジナリティに対するこだわりは,韓国のメディア関係者のほうが開発者よりも強いのかもしれない。
こういった質問に対し,「ネットワークの限界があるため,これまでオンラインゲームには適していないと思われてきた対戦格闘というジャンルを開発すること自体に意義がある」といった形でイ氏は答えていた。
確かに通信環境を考慮したうえで,リアルタイム処理が最高度に求められる格闘ゲームを制作するのは高いハードルであり,そこに大きな意義があるのは疑いない。だが,1本の作品として見た場合に,論ずべきは足回りだけではないのだ。足回りとゲーム性,ゲームシステムは別物である。この点への明確な回答を得られなかったのは,残念だった。
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■どうやって独自性を打ち出すかは,現在のところ不明
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その意志の表れの一つが,前述したようなタックルからのグラウンドの攻防なのだろう。だが,現時点で鉄拳のような操作性(両手両足を別々のキーやボタンで操作する)を持っているにもかかわらず,これを延長した形でグラウンドの攻防を実現するとしたら……。鉄拳を通り越し,日本のアンカーエンターテイメントが2000年に北米で,2001年に日本で発売した「ULTIMATE FIGHTING CHAMPIONSHIP」(実在する総合格闘技興行「UFC」を題材にしたタイトル)に近くなってしまうのではないかと思い当たった。
R.F.CとUFCはタイトルも似ているだけに,このあたりが少々気になったのだが,この疑問に対してイ氏は,「今後追加していく要素によっては,鉄拳なりUFCなりに似てしまうこともあるだろうが,それ以上にオリジナリティのある要素を追加し,独自性を出していきたい」と語っていた。しかし,先に韓国のメディア関係者が投げかけた質問に対する答え同様,「それでは独自性をどこに求めるのか?」という点については,非常に心許ない回答である。
ただ,「参考にするタイトルが何であるにせよ,同じものを作るつもりはない。現状で,鉄拳に似たスタイルになっているのは,そのほうが鉄拳を遊んできたプレイヤーにとっても,親しみやすいからだ。まずは格闘ゲームとしての基礎を作ってから,独自色を打ち出していきたい」とのことなので,もうしばらく様子を見てみたい。
本作では,2007年下半期にクローズドβテストやオープンβテストを行いたいとのことなので,それらを見てから判断しても,遅くはないだろう。(TeT)
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