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Logicool Gのゲーマー向けキーボード「G910」レビュー。世界初の「Romer-G」キースイッチ搭載モデルが持つ実力はいかに?
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印刷2014/12/05 00:00

レビュー

すべてが新しい「高速キーボード」の実力検証

G910 Orion Spark RGB mechanical gaming keyboard


G910 Orion Spark RGB mechanical gaming keyboard(国内製品名:G910 RGB Mechanical Gaming Keyboard)
メーカー:Logitech
問い合わせ先:ロジクール カスタマーリレーションセンター
電話:050-3786-2085
直販価格:2万1800円(税,送料込)
Logitech G/Logicool G
 2014年12月5日,Logitechの日本法人であるロジクールのゲーマー向け周辺機器ブランド「Logicool G」(海外での名称はLogitech G)から,新作キーボード「G910 Orion Spark RGB mechanical gaming keyboard」(国内製品名:G910 RGB Mechanical Gaming Keyboard,以下 G910)がついに発売となった。
 オムロンスイッチアンドデバイス(以下,オムロン)との協業により開発された,まったく新しいメカニカルキースイッチ「Romer-G」(ローマーG)を採用し,それを,これまた新開発のキートップ「Facet Keycap」(ファセットキーキャップ)と組み合わせてあるなど,その新規性で,ゲーマーだけでなく,ハードウェア好き,ガジェット好きからも高い注目を集めてきた製品だ。

 では,その新規性は,ゲーム用途での高い使い勝手として結実しているのだろうか? このタイミングで実機を入手できたので,4Gamerのライターであるハメコ。氏とBRZRK氏よるインプレッションも交えつつ,細かくチェックしてみたい。

G910の製品ボックス(左)。なかなか凝った作りになっており,化粧箱から取り出した内箱は,外装が「G」のロゴマークで切り抜かれていた(中央)。右はそんな内箱を開けたところ
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G


大きめのボディに追加のキーも備えるG910

Facet Keycapはよく錬られている


 下に示したのは,通電した状態で真上から撮影したカットだ。LEDについては後段で述べるので,ひとまずは全体を見てもらえればと思うが,メインキーボードの左や上に追加のキーやボタンが用意されたことで,日本語108キーベースのキーボードとしては,大きなものになっている。
 実測サイズは550(W)×210(D)×35.5(H)mm。一般的な日本語108キーボードと比べると,幅は50mm程度,奥行きは40mm程度大きいイメージである。

G910を正面から見たところ。本体左側と上側に向かって拡張キーやボタンが用意された結果,本体はかなり大きくなった。このあたりは,Logitech G/Logicool Gのゲーマー向けキーボードにおける伝統ともいえるかもしれない
Logitech G/Logicool G

追加されたキーに寄ったカット。[M1]〜[M3]キーは[MR]キーの左に並ぶ
Logitech G/Logicool G
 追加されたキーやボタンも見てみよう。[半角/全角]キーや左[Shift]キーなどの横に並ぶ[G1]〜[G5]キーと,[F1]〜[F4]キーの上に並ぶ[G6]〜[G9]キーは,カスタマイズ可能な「G-key」(Gキー)だ。ここには,Logitech G/Logicool G製デバイスでお馴染みの設定ツール「Logicooolゲームソフトウェア」(日本以外ではLogitech Gaming Software,以下 LGS)から機能を割り当てられるほか,[G6]キーの左隣にある[MR]キーを使えば,「[MR]キー押下→任意のG-key押下→キータイプ→再度[MR]キー入力」からの簡易的なキーマクロ登録も行える。
 [MR]キーの左隣に並ぶ[M1]〜[M3]キーは,9個のG-keyに設定したキー入力やマクロ(LGSではまとめてコマンドと呼ぶ)の割り当てパターンをワンタッチで切り替えるためのものだ。[M1]〜[M3]キーのそれぞれに異なるコマンド割り当てパターンを設定できるので,最大では9キー×3パターン=27種類のコマンドを割り当て可能となっている。

本体右上の操作系
Logitech G/Logicool G
 本体右側で追加されているのは,[Print Screen]キーの上にあるのが[Windows]キーの有効/無効を切り替えるボタンで,[Pause]キーの上がLEDバックライトの有効/無効を切り替えるボタン。その右に4つ並んでいるのはいわゆるメディア操作系で,それらと10キー部の間には,サウンド出力のミュート有効/無効切り替えボタンと,出力音量調整用ダイヤルが置かれる。この2つは,いざ使ってみると,ゲーム中に着信や電話があったとき,意外と便利だった。

[Y]キーと[U]キーで,エッジの立ち方を比較してみた。[Y]キーのみ,写真奥側でエッジが立っている
Logitech G/Logicool G
 というわけで本題。ここまでの写真でも,ちらちらと写っていたFacet Keycapだが,これは簡単にいうと,ブロックごとに形状が異なるキートップのことだ。
 キートップはざっくり「左右と奥側のエッジが立ち上がった形状」と「左右のエッジが立ち上がった形状」「左側のエッジだけ大きく立ち上がった形状」「中央がわずかに盛り上がったかまぼこ形状」で,棲み分けとしては以下のような感じになっている。

  • 左右と奥側のエッジが立ち上がった形状:メインキーボードのうち左手の指で操作することになるキー,G-key,矢印キー
  • 左右のエッジが立ち上がった形状:メインキーボードのうち右手の指で操作することになるキー,[M1]〜[M3]キー,[MR]キー,10キー
  • 左側のエッジだけ大きく立ち上がった形状:[Tab][Caps Lock]キー,左[Shift][Ctrl]キー
  • 中央がわずかに盛り上がったかまぼこ形状:[Windows]キー,右[Alt]キー

メインキーボードの左端に並ぶキーは,[半角/全角]キーを除き,向かって左側のエッジのみが強く立つ
Logitech G/Logicool G
 矢印キーも含め,ゲーム中に左手の指で操作することの多い(とLogitech/ロジクールが考える)キーのエッジが強めに立つという理解でいいだろう。[Tab]キーなどが左側のエッジだけ立っているのは,その左でわずかに離れたところへ置かれている[G1]〜[G5]キーをうっかり“誤爆”しないようにという配慮からだそうで,確かに試してみると,物理的な距離はもっと離れていた「G710+ Mechanical Gaming Keyboard」(以下,G710+)と比べ,打鍵ミスは減った印象がある。
 もっとも,打鍵ミスが減った最大の要因は,エッジが立ったことよりも,G710+で[半角/全角]キーの隣に置かれていたG-keyが廃され,単なる「G」ロゴに変わったことのほうにあるのではないかという気もするが。

G910では,G710+のときにあった「[半角/全角]キーの隣にあるG-key」が廃され,ここでの“誤爆”が格段に減っている。もっとも,慣れるまで,Gマークにうっかり指が伸びることはあった
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

キートップの形状を横方向から見たところ。[Space]キーの傾斜に注目してほしい
Logitech G/Logicool G
 キートップ関連では,前列にある[Space]キーとその周辺にあるキーだけが,手前に向かってかなり傾斜していることも,指摘する必要があるだろう。もともとLogitech G/Logicool Gのキーボードでは,「G510s Gaming Keyboard」や「Gaming Keyboard G105」で,この「[Space]キーが手前に傾斜したデザイン」が採用されているので,G910が初採用というわけではないのだが,いままでで最も傾斜は顕著になっているので,最初は驚くかもしれない。
 ただ,手をホームポジションに置き,親指を寝かせるような格好で[Space]キーの上に置いてみると,この傾斜に意味があると分かる。親指を無理矢理中空に浮かせるようにする必要がなく,無理がないのだ。

 ただ,公正のため,本体の厚みが意外にあることは,指摘しておく必要があるとも感じた。G910の本体は横から見るとフラットな形状で,その厚みは実測約23.5mm。手前側が薄く,奥側が厚い形状の,一般的なキーボードと比べると,手前側が極端に高い。
 幸いにして,チルトスタンドが用意されており,高さというか,角度は調整できる。また,G910の製品ボックスには,より大きめの交換用パームレストも用意されているのだが,それでも,人によっては高すぎると感じることもあるだろう。ここは,可能な限り,店頭などで事前にチェックしておいたほうがいいように思う。

真横から見たカット。左が標準状態で,右がチルトスタンドを立てた状態だ。標準状態では傾斜がなく,手前側がかなり厚く見える。設置面からキートップまでの高さはざっくり35mm強だ。ここを高すぎると思った場合は,チルトスタンドを立てることを勧めたい
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

本体底面
Logitech G/Logicool G
 本体の重量は,ケーブルを重量計からどかせた参考値で1.47kg前後。本体底面には5か所に滑り止めのゴムも貼られており,激しいプレイ中でも,キーボードが動いてしまうような心配はない。チルトスタンドを立てた状態だと,5か所中,2か所のゴムが接地しなくなるが,それでも操作に不安は覚えなかった。

2種類のパームレスト(左)と,それぞれ装着した状態。手首を載せる部分の大きさが変わる。着脱自体は非常に容易だ
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

エアフローを生み,蒸れを防ぐとされる溝と凹みが,パームレスト部に用意されている
Logitech G/Logicool G
 なお,本体左手前の製品型番入り凹みだが,これはLogitech/ロジクールによると,周辺にある溝も含めて,エアフローを生むためのものだそうだ。長時間,左手をホームポジションに置いてプレイし続けても,手のひらが汗をかきにくいという。
 ただ,少なくとも体感はできなかった。もちろん,厳密に横並びで一般的なキーボードと発汗量を比較できたわけではないものの,体感レベルで,手汗をかく量が減った印象はとくにない。


Romer-Gキースイッチは確かに速い

慣れれば相当に快適な打鍵が可能


 さて,いよいよRomer-G(ローマ―G)キースイッチである。
 東京ゲームショウ2014におけるインタビュー記事でもお伝えしているとおり,
Romer-GでLogitech G/Logicool Gが狙っているのは,キー入力の高速化と,より美しいLEDイルミネーションの実現だ。

キーストロークは3mm±0.2mm
Logitech G/Logicool G
 それらを実現するために,まずLogitech/ロジクールは,スイッチが反応する深さである「アクチュエーションポイント」(Actuation Point,作動点)を,Romer-Gで1.5mmに設定した。メカニカルキーボードの世界で世界的な標準スイッチとなっているZF Electronicsの「Cherry MX」だと,このアクチュエーションポイントは約2mmなので,25%短くなった計算になる。1.5mmというのは,「1mmや0.5mmでは浅すぎて,ちょっと触れただけでもキーの誤入力が発生してしまう」というプロゲーマーの意見を参考に設定された値とのことだ。
 ちなみに,キーストロークは3mm±0.2mmなので,キーストロークもCherry MX比で25%短い。

Romer-Gキースイッチ単体
Logitech G/Logicool G
 では,果たしてそれは体感できるのか。結論から先に言うと,体感できる。今回は,Romer-Gの45gというキーの荷重に合わせて,同じく45gのキー荷重を持つCherry MXキースイッチ搭載キーボードだけでなく,45g固定荷重の静電容量スイッチを採用するキーボードとも比較したのだが,Romer-Gは,比較対象と比べると,押下時の感触が非常に軽いのだ。
 ホームポジションに指を置いているだけで押し込みが入りそうになり,一瞬不安になるほどなのだが,ギリギリ押下されないレベルが保たれている。そして押せば簡単に下がり,押下後,スイッチがオンになるまでの時間も短い。
 最初はこの軽さに戸惑って,底打ちが多発するかもしれない――というか,まず間違いなく底打ちが多発して,「本当に速いか?」と疑問を抱く瞬間すらあるだろう――が,慣れてくると,俄然,高速に入力できるようになるはずだ。「高速キーボード」という触れ込みは,看板倒れになっていない。

これは「4Gamer Keyboard Checker」(version 1.0.0)実行結果。最大で26キーの同時押しに対応することを確認できた。仕様上は「Nキーロールオーバー」だが,文句のないテスト結果と述べていいだろう
Logitech G/Logicool G

キートップを外したところ。白い柱のようなものが,中央の空洞部分を覆うような感じになっている。念のため付け加えておくと,この柱は横方向からの衝撃に弱いため,もしキートップを外してみようと思った場合,付け直すときは,真上から押し込むようにすることを勧める。斜めから適当に取り付けようとすると,この柱が壊れる可能性があるからだ
Logitech G/Logicool G
 ちなみに,打鍵感は軽いだけでなく,柔らかくもある。メカニカルキースイッチというと,カチャカチャした打鍵音と,カチッとした入力感,底打ちしたときの抵抗感をイメージする人も多いだろうが,そういう特性とはずいぶん異なる印象を受けた。
 誤解を恐れずにあえていえば,メンブレンキースイッチのそれを高級にした感じだが,その原因の一端は,キースイッチの構造自体に求めることができるかもしれない。というのもRomer-Gのキースイッチは,一部のメンブレンスイッチで,キートップのグラ付きを抑え,入力特性を向上するために採用される「プランジャー」に似た,中が空洞となった柱のような部材が,台座とキートップの間に用意されているからである。

複数のキーでキートップを外してみた(左)。横長のキーでは補助用の軸が用意されているのが分かる。右はキートップの裏側。当たり前といえばそれまでだが,Cherry MXとの互換性はない
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

LEDを赤く光らせてみたところ
Logitech G/Logicool G
 では,柱に囲まれた中央部分は何かというと,ここに,1677万色から色を選び,光らせ方も選択できるLEDが埋め込まれている。キースイッチの中央からLEDの光が漏れ,光を通す柱も使って拡散していくことで,美しいイルミネーションを実現するというわけだ。
 ちなみに,中央部分の底にはつぶつぶしたものが見えると思うが,これは,光をキレイに拡散させるためのレンズユニットとのことである。


自由度は高くないものの

LEDの色や光らせ方は簡単に変更できる


 本稿の序盤で紹介したとおり,G910の設定にはLGSの利用が必須だ。製品ボックスにCD-ROMなどは付属していないため,使う場合は,ロジクールのサポートページからダウンロードする必要がある。
 インストールして起動すると,G910のイメージ画像がどーんと開いたウインドウが立ち上がる。右下に並んだアイコンが各種設定へのリンクボタンで,電球マークのアイコンをクリックすると,色の設定が可能。一方,家アイコンの右にあるキーのアイコンをクリックすると,G-keyの設定が行えるようになるといった具合だ。

LGSの初回起動時に開くウインドウ。本稿ではバージョン8.57.145を用いた
Logitech G/Logicool G

 LGSの場合,キーの光らせ方は以下の4パターンから選択可能。本体左上の「G」ロゴ,そしてエアフローを生むための凹み部分の色も設定できるようになっている。

●フリースタイル

 キーごとに,約1677万色の中から任意に選択して点灯させられる機能。点灯のみで,光に動きを与えることはできない。

LGSから「4G」と書いて反映させてみたところ。ちょっと分かりにくいかもしれないが,こんな感じで任意の色を指定できる
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

●ゾーン

 複数のキーをまとめた「照明ゾーン」ごとに,任意の色で点灯させられる機能。照明ゾーンはさまざまなプリセットが用意されているが,ユーザーが任意のゾーンを作ることもできる。これも点灯のみで,光に動きを与えるのは不可である。

フリースタイルだと面倒な人向け? 特定のアプリケ―ションで使うキーの群れをさくっと色指定したい場合には便利かもしれない
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●コマンド

 ゲーム中に使うキーのみを選択して光らせたり,使わないキーを別の色に光らせたり消灯したりできる。こちらも発光パターンは常時点灯のみだ。プロファイルの切り替え(※詳細は後述)に合わせて,キーの色を変更できるので,ゲームごとに光るパターンを変えておくと便利かもしれない。

基本的には単色の設定だが,LGSから,ゲームの起動に合わせてキーボードのプロファイルが変わるように設定できるので,それと連動するようにしておくと,ゲームごとに異なる光り方でプレイできるようになる
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

●文字飾り

 キーボード全体に対して,動きのある発光パターンを設定できる。常時,うねうねと動くような効果や,星がまたたくような効果,押したキーだけ光るような効果など計5パターンから,速度設定とともに指定可能だ。なお,ここではキーごとの発光色を選択することはできない。

プリセットされた5つの効果から1つ選んで適用できる。右の例は,左から右へ色が変わり続けるような効果を指定したところ。移動方向は多少カスタマイズできる
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

 フルカラーをキーごとに変更できるキーボードとしては,「Cherry MX RGB」搭載のCorsair Gaming製ゲーマー向けキーボードが先行しており,あちらは徹底的なカスタマイズが可能だ(関連記事)。それに比べると,G910のLEDイルミネーション機能は非常にシンプルで,少なくとも,「オンラインRPGのクールタイムを色で把握できる」ような,ゲームプレイを便利にする効果は用意されていない。
 ただ,イルミネーションなオマケ程度で十分と考えているなら,「フリースタイル」と「コマンド」「文字飾り」で足りるのではなかろうか。また,LGS側で発光パターンを制御できる以上,今後,機能が追加される可能性はあり,その点では期待も持てそうだ。

LGSのカラー設定で標準色として用意されている10色から,消灯の黒を除く9色を,暗闇の中で光らせてみた(※9色の見本は右下参照)。黄と白以外はまずまずの再現性といえそうだ
Logitech G/Logicool G


■キーカスタマイズ周りとARX Controlもチェック


 そのほかの機能も簡単にチェックしておこう。
 G910で機能をカスタマイズできるキーは9個のG-keyのみ。LGSからは,キー操作やキーマクロ,Windowsの基本操作などをコマンドとして登録し,それをG-keyに割り当てるという仕組みでカスタマイズを行える。このあたりは,Logitech G/Logicool Gの従来製品と同じなので,一度でも使ったことがあれば,戸惑うことはないだろう。初めてであったとしても,できることはそれほど多くなく,また,メニュー類は日本語化されているので,それほど迷わず設定できるはずだ。

ある意味「お馴染み」の設定画面を使って,G-keyへの機能割り当てを行える
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G

 またLGSには,PC内に存在するゲームを検索して,対応プロファイルのあるゲームを見つけたら,登録してくれる機能もある。コマンドを自分で作る手間が省けるので,それを積極的に使うのも手だ。
 ただし,プロファイルが用意されているのは,欧米市場で著名なタイトルに限られる。国内でサービスされているオンラインゲームをプレイするのにG-keyを使いたいといった場合は,結局,自分でプロファイルを作ることになる。

Logitech G/Logicool G
LGSを初めて起動したときには,PC内に存在するゲームを検索して,対応プロファイルがあれば登録してくれる。もちろん自分でプロファイルを作成することも可能だ
Logitech G/Logicool G
右上に並んでいるのが検出されたゲームのプロファイル。プロファイルを選択すると,左に登録済みのコマンドが並ぶので,割り当てたいものをドラッグして,キーボードのイラスト上にある任意のG-keyにドロップすれば登録完了

ヒートマップ機能を使って,「Dragon Age: Inquisition」のプレイを20分ほど記録してみた様子。移動に使う[W/A/S/D]キーのほか,使用頻度の高いキーが色分けされている
Logitech G/Logicool G
 LGSでは「ヒートマップ」という機能も利用できる。これはキーボードの各キーの使用回数を記録する機能だ。押されたキーとその回数は,LGSの画面上で色分け表示したヒートマップとして可視化できる。自分のキー操作を可視化することでクセや無駄を把握して,ゲームプレイの改善につなげましょうという機能なのだが,キーの使用頻度を調べて,G-keyに割り当てるコマンドを決めるといった使い方はできるだろう。
 ヒートマップ機能自体は他のLogitech Gキーボードでも利用できるのだが,G910ではそれに加えて,各キーのバックライトをヒートマップと同じ色で光らせることで,キーボードを見るだけで確認できるという仕様も取り入れられていた。いちいちLGSの画面に切り替えなくても,キーボードを見るだけでヒートマップが把握できるというのは面白い。

 機能としてはもう1つ,「ARX Control」(アークスコントロール)も取り上げねばなるまい。
 これは,従来のLogitech G/Logicool G製キーボード上位モデルで採用されていた「GamePanel LCD」という機能に代わるものだ。App StoreもしくはGoogle Playから無償でダウンロードできるARX Conrolアプリを導入したモバイルデバイスを,G910が接続されたPCと同じネットワーク上に置くと,無線LAN接続したモバイルデバイスから,ゲームを起動したり,PCの情報を見たり,メディア操作を行ったり,設定したG-keyの情報を確認したりできるようになっている。

Android版ARX Controlアプリのスクリーンショット
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スタンドを引き出したところ
Logitech G/Logicool G
 G910にはデバイスを立てかける収納式スタンドが用意されていたりして,Logitech G/Logicool Gの並々ならぬ気合いは感じるのだが,結論から言うと,現時点でARX Controlを利用するメリットはほとんどなく,仮に「どうしてもゲーム実行中のシステム負荷を確認したい」と思っても,スタンドに置いてしまうと,大抵の場合,ディスプレイがモバイルデバイスに覆われてしまって邪魔だ。付け加えるなら,iOS版はともかく,Android版は動作が不安定で,現時点では常用できるレベルに達していない。
 Logitech G/Logicool Gは,ゲームデベロッパに対し,ARX Controlの利用を呼びかけているが,それで画期的なツールが出てきたりしない限り,看板倒れに終わる可能性のほうが高いだろう。

「iPad Air」をスタンドに置いてみた例。これだけ見ているならいいが,キーボードの奥に液晶ディスプレイがあった場合はiPad Airが邪魔になる
Logitech G/Logicool G Logitech G/Logicool G


ハメコ。氏とBRZRK氏がG910を試す

総じてグッドだが,現時点では問題も


 というわけでここからは,ハメコ。氏とBRZRK氏によるインプレッションをお届けしたい。

■ハメコ。


Logitech G/Logicool G
 Logitechといえば,「League of Legends」(以下,LoL)の北米プロリーグにおける強豪チーム「Team Solo Mid」と「Cloud 9」のスポンサーである。そして,G910の開発にあたっては,両チームの選手たちからフィードバックを得たとのことだ。では,LoLにおける使い勝手はどうだろうか?

Logitech G/Logicool G
 まずはFacet Keycapについて。筆者のプレイスタイルは,「常に[Q/W/E/R]キー付近に左手指先を置いておき,アイテムやサモナースペルを使うときに指を適宜移動する」というものなので,3方にエッジが立った左手用キートップのフィット感はとてもありがたかった。自分の指がキーボード上のどこにあるのかを把握しやすく,またホームポジションから指を滑らせたあとも,元の位置に戻りやすい印象で,Facet Keycapの採用は完全に成功と言っていいのではなかろうか。
 また,Romer-Gメカニカルキースイッチの感触も,LoLを遊ぶうえでは良好と感じた。筆者が普段使用している東プレ製の静電容量スイッチ採用キーボード「Realforce 91UDKーG」と比べると,押下時の感触は少し軽く,それでいて確かなクリック感もある。本稿の序盤で,Romer-Gは慣れると素早い操作に向くと述べてあるが,とくに「Lee Sin」のような,素早いキー操作が必要とされるチャンピオンを使用するときに,その恩恵を強く得られる印象だ。

Logitech G/Logicool G
 さらに,左手の指では届かないようなキーを本体左側に移動させることで,ほとんどの操作をキーボードの左側だけで行えるようにしてくれるG-keyの存在も,LoLをプレイするうえではありがたいポイントだといえる。よく使う割に,左手からすると遠い[P]キー(※ショップウインドウの開閉)を[G1]キーに割り振っただけでも,その利便性は強く実感できた。G910にさらに慣れれば,ほかにもアイデアが浮かんでくると思う。

 ……とまあ,基本的な操作感に関しては申し分ないのだが,標準で用意されているLoL用の公式プロファイルを試していると,問題も発生した。これはテストに用いたLGSのバージョンに依存する問題ではないかと思う――というか,そう信じたい――のだが,G-keyに「[Ctrl][Alt][Shift]キーと別のキーの組み合わせ」を登録しても,なぜかそれがLoL中では認識されなかったのだ。たとえば[G6]キーに[Ctrl]+[Q]キーを割り当てると,LoL中で[G6]キーを押したときに入力されるのは[Q]キーだけになってしまうのである。

 この症状は,筆者のPCだけでなく,担当編集のPCでも確認されたので,環境依存ということはない気がする。LoLでは,「スキルキーと[Ctrl][Alt][Shift]キーの同時押し」の使いこなしが重要になるケースが多いので,ここは早急になんとかしてほしい。


■BRZRK


Logitech G/Logicool G
 筆者はFPS「Counter-Strike: Global Offensive」(以下,CSGO)を主に使ってテストを行ったが,G910でプレイを始めて最初に思ったのは,Facet Keycapの優秀性である。この凹型キートップは非常に優れており,ユーザーの指を適正な位置に導いてくれる。ゲームだけでなく,文字のタイピングにあたっても,ストレスを感じることなく長時間利用することができた。

 一方,肝心のRomer-Gメカニカルキースイッチだが,個人的には,愛用しているZOWIE GEAR製キーボード「ZOWIE CELERITAS」と比べ,打鍵時に発する音が小さいのと,押下し切ったときの感触が独特ということもあって,最初は,「打鍵感の薄さ」が気になった。まあ,これは,慣れるまでの辛抱という気もする。

Logitech G/Logicool G
 個人的に気に入ったのは,G910の新要素というわけではないのだが,右奥に配置されている音量調節用ダイヤルだ。
 筆者は通常,Windows上の音量設定は40%くらいにしているのだが,ステルス重視のゲームでは,それだと敵の足音が聞こえにくい場合がある。そういうときに,このホイールを回転させるだけで音量が上げられ,敵の気配をたやすく察知できるようになるのだ。アナログ操作できるため,ちょうどいい塩梅の音量に変更できるのは,とても便利だと思う。

Logitech G/Logicool G
 気になったポイントも挙げておこう。
 筆者は最近,ゲームをプレイしているとき,普段から「ShadowPlay」でプレイ内容を録画することにしている。そして,手動録画のトリガーはデフォルトの[Alt]+[F9]キーで,今回テストに用いた「CSGO」や,いま筆者が最も好んでプレイしているタイトルの1つである「ARMA 3」では,この[Alt]+[F9]キーをG-keyに割り当てると問題なく録画を行えた。だが,「Styx: Master of Shadows」ではダメだったのだ。環境依存なのか,相性なのかは分からないが,「こういうこともある」ということはお伝えしておきたい。


Facet KeycapとRomer-Gは「本物」

機能を絞ったシンプルなモデルの登場に期待


Logitech G/Logicool G
 例によって長くなってしまったが,まとめたい。
 まず,G910の総合評価だが,「Logitech G/Logicool Gの新世代フラグシップキーボード」として見た場合は,発売を急ぎすぎてしまった感が否定できない印象である。

 LEDイルミネーションは,現状では文字どおり「ただ光るだけ」で,Romer-Gの「キーごとに光らせ方を変えられる」メリットを使い切れていない。Corsair Gamingが実現した「クールタイムを把握できるタイマー」がベストなのかどうかはともかく,ゲーム用途で明白なメリットのある何かを打ちだしてほしいところだ。
 ARX Controlは「開発途上」と判断すべきか,「案の定,GamePanel LCD後継になってしまった」と判断すべきかはまだなんとも言えないものの,いずれにせよ,現時点では新製品の機能として評価できるレベルに達していない。
 ハメコ。氏とBRZRK氏が揃って指摘している,G-keyの挙動周りも,今後のLGSアップデートによって改善されるべきポイントといえるだろう。

 しかし同時に,Facet KeycapとRomer-Gが紛れもない「本物」なのも確かである。ゲーマー向けキーボードとしての基本性能に,疑いの余地はない。使い始めに底打ちを連発すると,その性能に疑問が生じるかもしれないが,そこは通過儀礼だと割り切って,浅く軽く打鍵できるように練習すべきであり,また,その価値もある製品だ。

Logitech G/Logicool G

 G910の登場によって,ゲーマー向けキーボード市場は,新たな時代に入ったといえる。次は,“余計な”機能を絞った,Facet KeycapとRomer-Gの実力を素直に味わえるシンプルなモデルの登場に期待したい。

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ロジクールのG910製品情報ページ

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    Logitech G/Logicool G

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