RazerのPC/Xbox 360対応ゲーマー向け周辺機器が国内発売。ゲームパッド「Onza」とヘッドセット「Chimaera」が今夏登場

　RazerブランドのXbox 360対応ゲーマー向け周辺機器が，ついに日本でも発売される。
　Razer USAの販売代理店であるMSYは，PC/Xbox 360で使用可能なワイヤードゲームパッド「Razer Onza Tournament Edition」（以下，Onza TE）と「Razer Onza」（以下，Onza）を2011年8月25日に，同じくPC/Xbox 360対応となるワイヤレスヘッドセット「Chimaera Wireless Gaming Headset」（海外製品名は「Razer Chimaera」，以下，Chimaera）を7月29日に発売すると発表した。価格はOnza TEが5200円（税込），Onzaが4170円（税込），Chimaeraが1万3800円（税込）となる。

Razer Onza Tournament Edition

Razer Onza

Chimaera Wireless Gaming Headset

Razer Onza Tournament Edition，Razer Onza

　Onza TEとOnzaは，世界市場で2011年1月に販売が開始された，Razerのコンシューマゲーム用機器第1弾となるゲームパッド。両製品の大きな違いは左右アナログスティックの仕様にあり，Onza TEには，アナログスティックの“固さ”を調整する機能が用意されている。「スティックに親指を置く部分」の真下に，それと同じくらいの大きさでリングが取り付けられており，それを回すと，スティックの反力が変わるようになっているのだ。アナログスティックでの微妙な操作がしやすくなるというわけである。
　また，Onza TEの場合，［A/B/X/Y］ボタンにバックライトが内蔵されているのも特徴といえる。


　そのほかの仕様は両製品共通。Xbox 360に対応していることもあり，アナログスティックのやボタン類の配置は基本的にXbox 360用の純正ゲームパッドを踏襲している。

　……が，そんななか，異彩を放っているのが，「Multi-Function Buttons」（MFB）だ。これは［LB］［RB］の上にそれぞれ1つずつ，左右で計2個用意された新設ボタンで，ここには［A/B/X/Y］ボタンや［LB］［RB］［LT］［RT］［Back］［Start］，さらに左右スティックの押し込みなどを割り当てて利用できる。要するに，「通常のボタンに割り当てられているが，トリガーボタンで処理したほうが押しやすい」という機能を割り当てられるわけだ。

　さらに，［Back］［Start］ボタンが筐体中央の手前側側面に移されていたり，D-Padが4方向でそれぞれ分離・独立したボタンになっていたり，［A/B/X/Y］ボタンにRazerブランドのマウスでおなじみの「Razer Hyperesponse」テクノロジーが使われていたりといった部分も，Onza TE＆Onzaならではの部分となる。

Chimaera Wireless Gaming Headset

Razer base stationとXbox 360のサウンド出力端子とをつなぐケーブルは付属する。ただし，PCと接続するためには，ミニピンケーブルを別途用意しなければならない

　Chimaeraは，PC/Xbox 360両対応のワイヤレスヘッドセットと，トランスミッタ＆充電器を兼ねる台座「Razer base station」のセットだ。PCやXbox 360とRazer base stationをアナログ接続すると，Razer base stationとChimaera本体の間でサウンドデータがワイヤレス伝送されることになる。

　Xbox 360の仕様上，マイクはゲームパッド（など）側のマイク入力端子と接続する必要があるため，Xbox 360で利用する場合，Chimaeraとゲームパッド間だけはワイヤードになる。いうなれば“セミワイヤレス”ヘッドセットといったところだが，Xbox 360本体とChimaeraがケーブルでつながるわけではないので，取り回しやすさは確保されている印象だ。

　ヘッドセットのエンクロージャ部には，直径50mmのドライバーユニットが搭載され，さらにブームマイクやサウンドとマイクのボリューム調整用ボタンも用意される。
　バッテリーは単四形充電池2本で，右耳用のエンクロージャ部に内蔵する仕様。最大駆動時間は12時間とのことだ。

　なお，今回国内で発売されるのは「Razer Chimaera」として2011年2月に世界市場へ投入された製品である。海外では「Razer Chimaera 5.1」という上位モデルも存在するのだが，今回，こちらは発売が発表されていない。Razer Chimaera 5.1は製品の使用する周波数帯が日本の電波法で定められた範囲と合致せず，それゆえ販売できないのではないかと思われる。


　ようやく日本国内展開が決まったRazerブランドのコンシューマゲーム機用機器。マウスやキーボードといったPCゲーム用機器で市場を築いているRazer USAだが，国内のコンシューマゲーム機市場でどう評価されるのかは気になるところだ。日本市場の場合，PlayStation 3用機器の需要もありそうなだけに，Xbox 360だけに留まらない製品展開も期待したい。

●Chimaera Wireless Gaming Headsetの主なスペック

• 基本仕様：ワイヤレスタイプ
• 本体サイズ：88（D）×200（W）×204（H）mm
• 重量：未公開
• ケーブル長：未公開
• 接続インタフェース：3.5mmミニピン（Xbox 360のアナログ出力端子となるRCA×2からの変換ケーブルのみ付属。Razer base station側），2.5mmミニピン（Xbox 360 Controllerとのマイク接続用，Chimaera本体側）
• 搭載ボタン/スイッチ：ボリューム調整用ボタン
• 付属品：2.5mm端子マイク用ケーブル（Xbox 360 Controller接続用）
• 価格：1万3800円（税込）
• 発売日：2011年7月29日

《ヘッドフォン部》

• 使用周波数帯：2.4GHz
• 無線到達距離：約10m
• 周波数特性：20Hz〜20kHz
• インピーダンス：32Ω
• 感度：105dB ± 2dB
• スピーカードライバー：直径50mm
• バッテリー：単4型充電池×2（最大駆動時間約12時間）
• 充電時間：約3時間

《マイク部》

• 周波数特性：130Hz〜10kHz
• 感度：-42 ± 2dB
• 指向性：単一
• ノイズキャンセリング機能：未公開