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  • 発表日:2003/10/23
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「185.65 Beta」と「182.50 WHQL」,2種類の公式「GeForce Driver」が公開に。前者はGTX 275対応,新機能追加,パフォーマンス向上を実現
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印刷2009/04/03 11:15

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「185.65 Beta」と「182.50 WHQL」,2種類の公式「GeForce Driver」が公開に。前者はGTX 275対応,新機能追加,パフォーマンス向上を実現

 北米時間2009年4月2日,NVIDIAは,デスクトップPC環境向けのグラフィックスドライバ2種類を,ほぼ同時に公開した。
 一つは,「GeForce GTX 275」(以下,GTX 275)の発表に合わせたもので,同GPUを新規にサポートした公式最新β版,「GeForce Driver 185.65 Beta」。もう一つは,Release 182世代のWHQL認証済み公式最新版となる「GeForce Driver 182.50」だ。
 どちらも,統合されているPhysXソフトウェアは,4月3日時点の最新版となる「PhysX System Software 9.09.0203」。一般公開されるバージョンとしては初のRelease 185世代となる185.65 Betaの対応製品はGeForce 9以降の単体GPUで,グラフィックス機能統合型チップセットやGeForce 8シリーズはサポートされていない。一方,Release 182世代の最新バージョンとなる182.50版ドライバは,従来同様,GeForce 6以降のGPUおよびグラフィックス機能統合型チップセットとなる。

 少々ややこしいが,ドライバへのリンクは下のとおりとなるので,そちらからどうぞ。

Windows XP用GeForce Driver 185.65 Beta(98.7MB)
32bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.65 Beta(97.5MB)
64bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.65 Beta(114MB)

Windows XP用GeForce Driver 182.50(115MB)
32bit版Windows Vista用GeForce Driver 182.50(111MB)
64bit版Windows Vista用GeForce Driver 182.50(129.7MB)
4Gamerの最新ドライバリンクページ

※2009年4月4日追記:
NVIDIAは北米時間4月3日付けで「GeForce Driver 185.66 Beta」を公開し,合わせて185.65 Betaの提供を停止した。「185.65 Betaに,何か致命的な問題が生じた」可能性がある。4GamerではNVIDIAに詳細を問い合わせ中だが,ひとまず,185.66 Betaへのリンクを以下のとおり示すので,185.65 Betaをダウンロードするつもりの人は,以下に示したリンクを利用してもらえれば幸いだ。

Windows XP用GeForce Driver 185.66 Beta(98.8MB)
32bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.66 Beta(97.6MB)
64bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.66 Beta(114MB)


見どころが多いRelease 185

Ambient Occlutionのサポートと性能向上がトピック


 順に見ていこう。まずは,185.65 Betaドライバからだ。
 Release 185世代初のGeForce Driverとなる185.65 Betaでは,冒頭でお伝えした新型GPUのサポート以外にも,下記のとおり,新要素の追加が行われている。

●GeForce Driver 185.65の新要素
  • Ambient Occlusionサポート(※Windows Vistaのみ)
  • HDCPステータスの通知ページがNVIDIAコントロールパネルに追加
  • SLI Antialiasingサポート(※Windows Vistaのみ。Windows XPでは以前から対応済み)
  • CUDA 2.2サポート
  • SLIマルチディスプレイ関連のアップデート
  • NVIDIAコントロールパネルに用意された「デスクトップカラー設定」「ビデオカラー設定」関連のアップデート

HDCPステータスがNVIDIAコントロールパネルから確認できるようになったのも,著作権保護されたビデオコンテンツを頻繁に再生するような人にとっては地味に便利かもしれない。……ゲームとはあまり関係ないが
画像集#002のサムネイル/「185.65 Beta」と「182.50 WHQL」,2種類の公式「GeForce Driver」が公開に。前者はGTX 275対応,新機能追加,パフォーマンス向上を実現
 Ambient Occlusionについては,4月2日に掲載したテストレポートが詳しいので,ぜひチェックしてほしいと思うが,簡単にいえば,「対応タイトルにおいて,環境光によるソフトシャドウをドライバレベルで実現する」機能のこと。これが,Windows Vista搭載システムにもたらされたことになる。

 また,「CUDA 2.2」が気になった人もいると思うが,ゲーマー的には,「CUDAアプリケーション実行時のパフォーマンスが向上するらしい」くらいに認識しておけば十分だ。CUDA 2.2(のβ版)の概要に関しては,NVIDIA公式Webサイトの開発者向けフォーラムで言及されているので,興味のある人はそちらをチェックしてほしいと思う。

 というわけで,続いては最適化によるパフォーマンスの向上だが,以下のとおり,項目数こそ多くないものの,最大で45%など,なかなか景気のいい数字が並んでいる点は注目に値しよう。

●GeForce Driver 185.65におけるパフォーマンス向上
 (※比較対象はRelease 182)
  • 「Call of Duty: World at War」で最大11%
  • 「Company of Heroes: Opposing Fronts」で最大5%
  • アンチエイリアシングを適用した状態の「Crysis Warhead」で最大22%
  • 「Far Cry 2」で最大14%
  • アンチエイリアシングを適用した状態の「Mirror's Edge」で最大45%

 恒例のバグフィクスは下記のとおり。いずれも,後述する182.50版ドライバ以降の修正内容とされている。

●GeForce Driver 185.65 Betaで解決した問題(Windows XP)
  • NVIDIAコントロールパネルから,「Override Antialiasing」(※原文ママ。「アプリケーションの設定を変更」して,強制的にCSAAを適用することを指していると思われる)を行っても,「Far Cry 2」で有効にならない問題
  • NVIDIAコントロールパネルのアンチエイリアシング設定にあるガンマ補正が,「プログラム設定」側のアンチエイリアシング設定に引きずられてしまい,「グローバル設定」から有効にできない問題(※という理解で合っていると思うのだが,ちょっと自信がない。原文は「The NVIDIA Control Panel Antialiasing Gamma Correction value is not enabled in the Global Settings, depending on AA values set in the Program Settings.」)
  • GeForce 9600 GT搭載環境で,「Need for Speed: Pro Street」を実行し,ゲーム側のメニューからアンチエイリアシング設定を変更すると,画面表示がおかしくなる問題
  • GeForce 9500 GT搭載環境で,コンポーネントビデオ出力を行っていると,デスクトップの解像度設定を変更できない問題
  • GeForce GTX 280/260のSLI構成時,どんな解像度設定にしても,S/コンポジット出力したテレビに何も表示されなくなる問題
  • GeForce GTX 280/260のSLI構成時に,「Mass Effect」のゲーム内解像度設定を低く設定すると,そのたびにアンチエイリアシング設定内容が元に戻ってしまう問題

●GeForce Driver 185.65 Betaで解決した問題(32bit版Windows Vista)
  • NVIDIAコントロールパネルから,「Override Antialiasing」(※原文ママ。「アプリケーションの設定を変更」して,強制的にCSAAを適用することを指していると思われる)を行っても,「Far Cry 2」で有効にならない問題
  • NVIDIAコントロールパネルにある「Change signal or HD Format」ページから,テレビ出力フォーマットを正しく設定できない問題
  • GeForce GTX 280/260のSLI構成時に,「Mass Effect」のゲーム内解像度設定を低く設定すると,そのたびにアンチエイリアシング設定内容が元に戻ってしまう問題
  • nForce 760i SLIとGeForce 8400 GS(※「の組み合わせ」だと思われるが詳細不明)において,チップセットドライバを上書きすると,PhysXが無効化される問題

●GeForce Driver 185.65 Betaで解決した問題(64bit版Windows Vista)
  • NVIDIAコントロールパネルにある「Change signal or HD Format」ページから,テレビ出力フォーマットを正しく設定できない問題
  • GeForce 9800 GTXの3枚差し構成時(※非SLI)に,プロファイルが正常に読み出されない問題
  • GeForce 9600 GT搭載環境で,「PowerDVD 8」を使ってBlu-ray Discに記録されたH.264フォーマットのムービーを再生すると,画面表示がおかしくなる(※「green/blue corruption」が発生するとされる)問題
  • GeForce GTX 280/260とnForce 780a/760a SLIのHybrid SLI構成時に,WindowsをHybrid SLIの「Boost performance」,もしくは「Save power」モードで起動すると,「Fraps」を実行できない問題

 ところで,GTX 275のレビュー記事において,NVIDIAから全世界のレビュワーに配布された「185.63」版グラフィックスドライバを利用していたこと
を,憶えている人もいるだろう。なかには,何をもってバージョンが0.02引き上げられたのか気になる人もいるのではないか……ということで確認してみたところ,NVIDIA SLI(以下,SLI)構成時に「Warhammer 40,000: Dawn of War II」をプレイしたとき生じる問題と,いくつかパフォーマンスを左右しないバグが潰されている(※)とのことだったので,ここに報告しておきたい。

※NVIDIAから4Gamerへ寄せられたメールによる。原文は「The only material differences between the newer 185.65 and the current 185.63 is a fix for Dawn of War 2 SLI scaling and some other non-performance bugs.」


「182.46 Beta」のWHQL取得版となる182.50

修正内容は182.46 Betaとまったく同じ


 続いてRelease 182世代の最新版となる182.50版ドライバだが,結論から先に述べると,北米時間3月23日に公開された「GeForce Driver 182.46 Beta」から,変わったところは見られない。リリースノートに記載されている修正内容も完全に同じなので,最新ゲームタイトルに向けたプロファイルの追加と,あまり多くない数のバグフィックスが行われた182.46 Betaドライバをベースに,リリースノートに記載されないレベルの問題がいくつか修正されたか,182.46 Betaでは修正しきれなかった問題をある程度クリアにしたか,あるいはその両方によって,WHQL認証を得たバージョン,という理解が正しそうだ。

 というわけで,182.50の修正内容に関しては,182.46 Betaの紹介記事を参照してもらえればと思う。

GeForce Driver 182.46 Beta紹介記事


Graphics Power Pack 3が登場

PhysXデモやパッチ,CUDAアプリが追加に


 なおNVIDIAは,Release 185版ドライバの登場に合わせる形で,CUDAやPhysXなど,GeForce 8以降のGPUを“純粋な3Dグラフィックス処理以外”に用いる機能をアピールするべく用意された一般ユーザー向けソフトの詰め合わせ,「Graphics Plus Power Pack」第3弾を公開した。
 原稿執筆時点では,NVIDIAの本社Webサイトからダウンロードできるのを確認済みで,その中身は下記のとおりとなっている。

●Graphics Plus Power Pack 3に含まれるアプリケーション
  • 「Star Tales」ベンチマーク:
    同名のアジア市場向けSNSを利用した3Dベンチマークソフト。「NVIDIA PhysX」(以下,PhysX)を利用した布表現のGPUアクセラレーションが行われている。4月2日に掲載したムービーを併せて参照してほしい
  • 「Sacred 2: Fallen Angel」用PhysXパッチ:
    Sacred 2: Fallen Angel製品版に,PhysXベースのエフェクトを追加するパッチ。こちらも4月2日の記事でムービーをUpしている
  • PhysXスクリーンセーバー
  • MotionDSP製アプリケーション「vReveal」体験版:
  • 画質のあまりよくないムービーの見栄えを向上させるソフトで,処理にCUDAベースのGPUアクセラレーションを利用できる。製品概要は3月28日のイベントレポート記事を参照してほしい

 過去のPower Packと比べると,ちょっとインパクトに欠ける印象を拭えないが,Star Talesベンチマークやスクリーンセーバーは,実行するだけですぐにPhysXの効果を確認できるので,興味を持ったらダウンロードしてみてはどうだろうか。

Graphics Plus Power Pack #3をダウンロード



非常に興味深いアップデートとなったRelease 185

対応GPUを持っているなら試す価値アリ


 以上,長くなったが,総じてRelease 185のインパクトが目立っている。
 もちろん,大型アップデートのβ版,しかも対応製品は限定的と,万人向けではなく。この点は要注意だ。しかし,NVIDIAがゲーマーに対して,β版ドライバの利用を推奨する立場を取っていることを踏まえるに,新機能などに惹かれるものがあるなら,自己責任で試してみる価値はあるといっていい。

 一方の182.50は,対照的なまでに地味なアップデートとなっている。3月上旬に公開された「GeForce Driver 182.08」と比べて,最新ゲームタイトルへの対応が進んだり,複数のバグフィックスが行われたりしていることに,相応の価値が見いだせる程度で,182.46 Betaを導入済みなら,わざわざ入れ直す必要はなさそうだ。
 ただ,182.50こそが4月3日時点における公式最新版である点に,異論を挟む余地はないのも,また確か。導入するのは公式最新版のみというポリシーの人にとっては,間違いなく重要なリリースである。
  • 関連タイトル:

    GeForce Driver

  • 関連タイトル:

    GeForce GTX 200

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