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印刷2012/01/28 00:00

テストレポート

アーケードコントローラの騒音問題がついに解決? 老舗・三和電子が生み出した「静音ジョイスティックレバー」テストレポート&インタビュー

2011年に完成したばかりという三和電子の新社屋。日頃お世話になっているレバーやボタンは,この場所から全国に出荷されている
 格闘ゲームをはじめとして,アーケード由来のタイトルを家庭で楽しむためのデバイスであるアーケードコントローラ。コンシューマゲームの周辺機器としては,かなり歴史の長いジャンルではあるのだが,そのアーケードコントローラが近年注目を集めている。背景に海外での格闘ゲーム需要があることは間違いなく,近年では老舗であるHORIに加え,Mad CatzやRazerといった海外メーカーが参入し,多様な製品を開発することに,しのぎを削っている状況だ。
 それは例えばプレイの状況に合わせた機能性や可搬性の追求,メンテナンスのしやすさ,あるいはデザインの巧拙だったりするわけだが,未だに解決できていない問題が一つ残されている。それはレバーとボタンというインタフェースゆえに発生する“騒音”という問題だ。

 自分自身がプレイしているときには案外気にならないものだが,アーケードコントローラの操作時の騒音というのは,実はかなりうるさい。深夜に使おうものなら隣家の住人が怒鳴り込んできかねないレベルであり,ゲームに理解があるはずの日中の4Gamer編集部でさえ,周囲から物を投げつけられかねない。ゆえに我々格闘ゲーマーは,常に隣人の視線を気にしつつ,ときに筐体を布団にくるんでみるなどの工夫でこの問題に対処してきたのである。

 しかし遂にといっていいだろう,2011年12月20日,レバーやボタンといったアミューズメント機器向けパーツメーカーである三和電子から「静音ジョイスティックレバー」(静音押しボタン8個が付属)が30セット限定で販売された。
 三和電子といえば,アーケードゲーム筐体に組み込まれるレバーやボタンを製作していることで有名なメーカーだ。それだけではなく,HORIの「リアルアーケードPro.」シリーズやMad Catzの「Arcade FightStick」シリーズなど,主要なアーケードコントローラ製品――なかでもプロスペックを謳う格闘ゲーム用の製品には,必ずといっていいほど三和電子製のパーツが採用されている。そんな同社が製作した初の静音パーツというのだから,いやがうえにも期待が高まる。

 本稿では,三和電子から提供いただいた静音レバー&静音押しボタンのレビューと共に,開発に携わった三和電子の佐藤 望氏鵜木智之氏に行ったインタビューをあわせてお伝えする。
 本製品の販売は現時点では終了しており,今のところ再販は未定とのことだったが,両氏の話によれば,ユーザーの評判や購入希望の声が製品化への大きな後押しになるとのことだ。騒音問題に思い悩んでいる格闘ゲーマー諸氏は,ぜひとも本記事を参考にしていただければ幸いである。

左が通常の三和電子製レバー&ボタン。右が今回の話題の中心となる静音レバー&ボタンだ

三和電子 公式サイト

三和電子 楽天市場支店

静音ジョイスティックレバー販売ページ跡地



静音レバー&静音押しボタンを実際に試してみる


 それでは三和電子から提供してもらった,静音レバーと静音押しボタンの使用感をさっそくチェックしていこう。まずは箱から出した状態のまま,レバーをグルグル回してみる。静音を謳うだけあって,確かにほとんど音がしない。あのカチカチとしたクリック音が大幅に低減されているのが分かる。
 ボタンは押すたびに外枠と擦れる音が発生するものの,標準的な押しボタンのそれと比べれば比べればかなり小さくなっているといえる。

そのほかのハードウェア そのほかのハードウェア
ファストン端子からの変換ケーブルも付属する。基板タイプのレバーが組み込まれている製品なら,楽に換装できそう
そのほかのハードウェア
レバー&スイッチ 静音レバーの心臓部ともいえるリードスイッチには,オムロン製のD2RV-Gというものが使われているようだ
そのほかのハードウェア
レバー比較 左が静音レバーで,右が三和電子製JLF-TM-8T-SK-K。静音レバーのほうが,軸受け部分のパーツが厚くなっているのが分かるだろうか
そのほかのハードウェア そのほかのハードウェア
ボタン内部には緩衝材が敷いてある。代わりにボタンの接触部が短く詰められているようだ

 剥き身の状態で試すだけでは静音効果を実感しにくいうえ,実際の操作感も気になるところなので,筆者の私物である「リアルアーケードPro. EX」に組み込んでみることに。
 リアルアーケードPro. EXにはもともと三和電子製レバーが組み込まれていることもあって,レバーの換装は比較的簡単だった。ベースに開けられているネジ穴もそのまま流用が可能で,ボタンに至っては天板にはめたあとにファストン端子を挿し替えるだけである。
 ただし基板とレバー間の配線は半田付けが行われているので,静音レバーを組み込む際にはこれを取り外して再び半田付けを行うか,コードにファストン端子を圧着して接続する必要がある。

レバーと基板を繋ぐ線材は色分けされていないので,あらかじめ対応する方向と端子の種類をメモし,付箋など貼っておくといいだろう
そのほかのハードウェア そのほかのハードウェア

あとから元に戻すことも考えて,今回は配線にファストン端子を取り付けてみた。レバーの改造はほぼ初挑戦という筆者だが,それほど難しい作業ではない。ファストン端子を取り寄せるのがちょっと手間だったくらい
そのほかのハードウェア

 さて完成後のリアルアーケードPro. EXでテストプレイしてみた様子は,以下のムービーを確認してほしい。上から順に,

  1. デフォルトパーツのリアルアーケードPro. EX(レバー:三和電子JLF-TM-8T-SK-K / ボタン:HORIオリジナル)
  2. 静音レバー&押しボタンに換装済みリアルアーケードPro. EX
  3. セイミツ製のパーツを組み込んだリアルアーケードPro. EX(レバー:LS-32 / ボタン:PS-14-G)

という順番だ。

 何より気になる静音性についてだが,レバー・ボタンともにクリック音が非常に小さくなっているのが分かると思う。とくに高音域――いわゆるカチャカチャ音と表現される音が抑えられ,お世辞抜きで静かになっている。もちろん操作次第で「物理的な音」は生じてしまうが,操作する側の人間が気を付けていれば,パッドでの操作に近い静音性を実現できるだろう。




 次は肝心の操作感についてだ。レバーは,筆者の印象では標準的な三和レバーと比べると若干重たく,セイミツレバー(三和電子と双璧をなすレバー&ボタンメーカー,セイミツ工業の製品)よりは若干ながら軽いと感じられた。ただしこれはバネの状態にもよるため,使い込めばもう少し柔らかくなるだろう。
 レバー〜リードスイッチ間のストロークは,標準的な三和レバーに近いが,リードスイッチ押下時の抵抗感(=カチカチしたクリック感)は,もともと軽めの標準三和レバーよりもさらに小さい,というか,ほとんど感じられない。クリック感を得ようと思うなら,外枠一杯までレバーを倒す必要があるのだが,そうすると今度はレバーと枠が当たって音が発生してしまう。静音性とクリック感はトレードオフと聞いてはいたが,なるほどこういうことかと実感できる。
 レバーが若干重く,クリック感もないことから,軽めの操作では斜め入力時に誤動作が発生しがちだったので,今度は外枠までしっかり入れることを意識して操作してみた。すると誤入力は減ったものの,無駄な力が入っているのか,プレイしていて疲れてしまうように感じられる。とくに同方向の連続入力など,合間にニュートラルを挟む必要のある操作に関しては,もともとプレイしていたレバーとの差異をしっかりと把握し,入力の補正を行う必要がありそうだ。

 次に静音押しボタンだが,こちらも押した際の抵抗感がほとんどなく,またスイッチオンまでのストロークも非常に短くなっているのが特徴だ。入力すること自体に問題はないのだが,標準の三和ボタンよりもさらに軽く感じられるため,ボタンの上に常に指を配置している場合は誤操作に注意したほうがいいかもしれない。


 いずれも操作に多少の慣れが必要なのは確かで,アーケードそのままの操作性を求める向きには,やはり違和感があるのは確かだろう。
 ただこれがそれほど大きな問題点かというと,筆者はそうは思わない。細かな操作感の違いに感覚のほうを合わせることは,アーケードゲーマーにとっては日常茶飯事だからだ。それよりも,唯一無二の静音性にこそ価値を求めたい。まあ,できればボタンはもう少し重くしてほしい気がしたが。

 そもそもまだ開発中な部分も少なからずある(下に掲載しているインタビューを行ったときには,さらに調整を加えたものを触らせていただいた)ので,今回のフィードバックを受けて,より良い製品となることも十二分に期待できる。
 また現状のでき映えであっても,ピーキーな扱い方をしなければ問題は生じないので,もし再販が実現するなら,自宅での練習用として購入しても損はないのではなかろうか。


三和電子 開発者ミニインタビュー ――静音への取り組みと開発の経緯


三和電子 営業1課 佐藤 望氏
4Gamer:
 本日はよろしくお願いいたします。まずは「静音ジョイスティックレバー&静音押しボタン」の開発の経緯からお話しいただけますか。

佐藤 望氏(以下,佐藤氏):
 ユーザーから「隣家を気にせずプレイできるような,静音性を追求したレバーとボタンを」という意見を度々頂いていたことが大きなきっかけですね。あと僕自身も格闘ゲームが好きで,よく家でプレイするんですが,マンション暮らしということもあって,やっぱり夜は気を遣うんです。
 とはいっても仕事があるので,プレイはどうしても夜になりますし……なのでプレイヤーとして僕自身も騒音問題に何か対策を講じたかったというのもあります。

4Gamer:
 開発は佐藤さんと鵜木さんのお二人で?

鵜木智之氏(以下,鵜木氏):
 はい,そうです。

佐藤氏:
 僕がテスターで,鵜木が開発,および調整という役割分担です。とくに難しいことをやっているわけではないので,ほとんど僕達若いコンビだけで開発にあたりました。

4Gamer:
 なるほど。この静音レバーについてですが,この静音性はどうやって実現しているんでしょうか。

佐藤氏:
 レバー入力を受け付けるマイクロスイッチに,リードスイッチというものを使っています。これは接点型の物理スイッチなのですが,磁力を使って押すため,マイクロスイッチ特有のカチカチというスイッチ音がありません。それに標準的なマイクロスイッチと比べて寿命も5倍くらい長いんですよ。

4Gamer:
 単にスイッチを交換しただけ,というわけではなさそうですが……。

鵜木氏:
 はい。スイッチの大きさが変わったことによって,スイッチがオンになるタイミングも変わってきますから,それに合わせて内部の部品のサイズも変えています。まず試作して,佐藤に試してもらってフィードバックをもらい,さらに調整,という作業を繰り返しました。

佐藤氏:
 標準的なレバーの操作感になるべく近付けようということで,細かく調整してもらったんですが,時間がかかりましたね。

鵜木氏:
 コンマ何ミリ,というレベルで部品を削らなくてはならないので,かなり大変でした。シャフトが少しでも大きかったり,バネの力がちょっと強かったりというだけでも,レバーを離したときの反動で逆のスイッチに触れてしまうことがあるので……。


4Gamer:
 なるほど。地道な開発作業があったと。では静音ボタンの方はどういう作りなんですか?

佐藤氏:
 中に緩衝材のようなものを噛ませることでクリック音を軽減し,その分のストロークを合わせるためにボディを削るという……言ってしまえば単純な作りです(笑)。

4Gamer:
 一般のユーザーさんの中にも,ゴム板などを入れることでクリック音を小さくする改造を行われている方がいるようですね。

佐藤氏:
 そうなんです。開発期間中にいろいろ考えてみたんですが,やはり「ものを挟む」という発想の先には辿り着けませんでした。ただ,このボタンに噛ませている緩衝材は,一般のお店では買えないような特別なものを使っています。長期間使っても破れたり粘性を持ったりしないので,そのあたりは大きく違うと思います。

4Gamer:
 静音レバーとボタンの開発はいつ頃から始まったんですか?

佐藤氏:
 発案そのものは2年ほど前に出ていて,その段階ですでに現状の構造案ができていました。

鵜木氏:
 素材選びと耐久試験を行っているうち,気が付いたら時間が経っていた,という感じです。

佐藤氏:
 実は,今回提供させていただいたバージョンの最終的な仕様が決まったのは,2011年12月19日なんです。購入者いただい方への発送は12月20日が目処だったので……。

4Gamer:
 限界ギリギリまで調整を行っていたと(笑)。今回は限定30セットの販売とのことでしたが,どれくらいの応募がありましたか。

佐藤氏:
 100通近くの応募がありましたね。ものすごく沢山,というほどではないですが,おかげさまで定員数を大きく上回りました。


静音パーツ販売のこれから


三和電子 技術部 鵜木智之氏
4Gamer:
 三和電子というと,やはりアーケード用機器の部品メーカーという印象が強いですが,近年は家庭用のアーケードコントローラにまで,幅広く部品が使われていますね。

佐藤氏:
 そうですね。売り上げ的にも,アーケードの落ち込み分を家庭用が補ってくれている,という印象です。海外からのまとまったオーダーも多いですし。

4Gamer:
 PlayStation 3やXbox 360での「ストリートファイターIV」シリーズを始め,今は家庭でも快適なオンライン対戦ができますし,ますます静音パーツの需要が高くなりそうですね。

鵜木氏:
 実は三和電子では,過去にも静音性の高い光学式レバーを販売したことがあるんです。自分達が入社する前の話なので,詳しいことは分からないんですが,当時は売れなかったみたいですね。

4Gamer:
 光学式レバー! 確かにありましたね。当時の「クラブセガ秋葉原」でロケテストしているのを見かけた覚えがあります。……操作感までは覚えてないですけど。

鵜木氏:
 ゲームセンターって,騒音問題とはそもそも無縁ですからね(笑)。

4Gamer:
 オペレーター側から見ると,アーケードゲームではコストパフォーマンスが一番の問題でしょうし。光学式はきっとそのあたりに問題があったんでしょうね。むしろ家庭用での静音性が求められる,今の時代にこそ必要な製品のような気がします。

佐藤氏:
 今はもうサンプルも残っていないみたいです。今回のものは光学式ではなくて物理スイッチですが,まだまだ実験的な意味合いも強いので,今後にも期待していただきたいです。レバーの接続部分も,まだ手作業で加工したものですし。これを量産することなったら,まずプリント基板タイプにして,それで評判が良ければきちんと商品化,という流れに……なっていってくれればな,と(笑)。

4Gamer:
 再販の予定などはないのでしょうか。

佐藤氏:
 今のところはないですね。もし再販できることになったら,今回の限定発売と同様に,楽天市場の直販サイトからお買い求めいただく形になるかと思います。

直販サイト

4Gamer:
 今回の限定発売では,価格としては普通のレバーの倍近い額(税込4830円)でしたが,量産化したらもう少し安くなる,といったことは?

佐藤氏:
 うーん,リードスイッチをうちで作っているわけではないので,どうしても標準よりは高くはなってしまうと思います。今回無償でお付けした静音押しボタンも,緩衝材が入っていること,ストローク調整のための加工が必要なので……難しいですね。

4Gamer:
 なるほど。となると一般のユーザーにはちょっとハードルが高そうですね。自分で換装する必要もありますし……例えばHORIやMad Catzなどの製品に組み込まれる,といったことになると嬉しいんですが。

佐藤氏:
 ええ,それはぜひともそうなってほしいです。そういう意味で,メーカーに採用してもらう前に,まずエンドユーザーさんに使ってもらうという今回の試みは,一つの賭けでもあるんです。評判が良ければ,採用までの道のりも短いですから。

鵜木氏:
 それにアーケードコントローラには,レバーとボタンのクリック音だけでなく,筐体の「内部で響く音」の問題もあります。その辺りはメーカーさんのほうでぜひ工夫していただけたら,と思っているんです。

4Gamer:
 アーケードコントローラの話題が出たところで,最後に伺いたいのですが,三和電子自体が家庭用に向けた商品開発を行う,というのはあり得ませんか?

佐藤氏:
 今回の静音レバーは,その第1弾といってもいいくらいですね。価格も高いですし,操作感覚がどうしても通常のものとは異なってしまうので。ゲームセンターに置かれる筐体にはそもそも無用のものでもありますし。

4Gamer:
 ということは,ほかの製品――例えば三和電子純正の家庭用アーケードコントローラなんてのも実現するかもしれない?

佐藤氏:
 アーケードコントローラかどうかは分からないですけど,それはもちろんやりたいと思っています。僕達もゲームが好きだからこそ開発に取り組んでいるわけで,その中で思い描いた「あったらいいな」を,今後も追求していければと思っています。

4Gamer:
 期待しています。本日はありがとうございました。

インタビューの折に触ることができた試作品のアーケードコントローラ(実は2011年9月に開催されたAMショーでも同社ブースで展示されていた)。「鉄拳タッグトーナメント2」の筐体としてお馴染みのノアールキャビネットのコントロールパネルが,そのままのサイズで採用されているのが特徴。メンテナンス性を考慮して天板を上方向に開けられるほか,持ち運びやすいよう手前には取っ手がついている。ただしデカイ
そのほかのハードウェア



 あくまで試作品という立ち位置ながら,とくに静音性という観点では申し分ないと感じられた本製品。その効果の程は,ムービーでお伝えしているとはいえ,なかなか誌面では伝えづらいのが難点だ。筆者の実体験を基に例えるなら「週末に皆で集まり,夜も更けてプレイヤー達が次々と寝落ちしてゆく中,一人黙々とプラクティスモードで検証を続けていても,誰も起こさずに済む」くらいのレベル,といえば伝わるだろうか。コストの面で見れば確かに割高ではあるものの,騒音問題に悩む家庭用の格闘ゲームプレイヤーにとっては,かなりの福音になるはずだ。

 またそれだけではなく,筆者としてはプロユースの可能性にも言及しておきたいところだ。家庭用を使って隣り合わせで対戦する場合,操作中に生じる“音”というのは,ある意味で画面表示以上に重要な戦術的価値を持っている。操作音を感知することで,画面表示よりも早い段階で“相手の何らかのアクション”を推測できるのである。
 これは,マイレバーを手に海外大会へと赴いた日本選手が,ホテル内での野試合で海外のパッド派プレイヤー―操作にほとんど音がせず,相手に情報を与えずに済む――に苦戦する,ということの大きな理由の一つでもある。
 そういう意味でも,今回の静音パーツは格闘ゲームの可能性を広げてくれる製品になるのかもしれない。
 アーケードパーツの老舗,三和電子のこれからの展開,とくに静音への組み込みには,ぜひとも期待したいところである。

  • 関連タイトル:

    そのほかのハードウェア

  • 関連タイトル:

    リアルアーケードPro.

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