企画記事
ニンテンドー3DSの期待度は? ゲームコミュニティではTwitterが大躍進? 2010年夏の特大アンケート,集計の途中結果(2万人分のデータ)をドーンと公開
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今年のE3で発表され,話題を集めたニンテンドー3DSの期待値はどれほどのものなのか。そして,この1年でゲームを取り巻く環境はどう変化しているのか。おそらく多くの人が気になっているであろう集計結果をさっそく公開してみよう。
ちなみに,本記事を執筆している9月2日時点までで,「夏休み特大アンケート」への応募総数は2万1810件にも登った。毎度繰り返しになってしまって芸がないのだが,多くのアンケート項目があったにもかかわらず,応募してくださった読者の皆様,そして,たくさんのプレゼントを提供していただいたメーカーの皆様に,あらためてここに御礼を申し上げます。ありがとうございました。
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4Gamer.netオープン10周年! 感謝を込めて記念企画「2010年 特大プレゼント 夏の陣」を掲載。ゲーマー向けPCをはじめとする豪華賞品を750名様以上に贈ります
やや高齢化? 4Gamer読者全体の平均年齢は27.9歳
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メディア属性という意味でいうなら,4Gamerは「ゲーム&ハードウェア」系の媒体であり,今回の集計結果にしても,いわゆる“普通の世間一般”の統計データと比べると,少々ズレている可能性がある点には注意が必要だ。とはいえ,ネット界隈のゲーマーの動向を分析するという意味では,適切で過不足ないデータでもあるだろう。
冒頭でも触れているが,今回の記事では,主にニンテンドー3DSに関するアンケート結果や,コンシューマゲーム機の浸透度などにフォーカスする。発売日や価格など,今月にもその全貌が明らかにされると思われるニンテンドー3DSだが,4Gamer読者はこれをどう見ているのか。またハイビジョンテレビの所持率や3D立体視対応テレビの所持率/購入意欲など,ゲームに関連する周辺事情についても併せてチェックしてみることにする。
この一年でPlayStation 3が大躍進。据え置き機では,ゲーマーからの支持を確かなものに
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まずは,ここ3年にわたる4Gamer読者のゲーム機の所持率の推移から見てみよう。
データを見れば一目瞭然なのだが,昨年からのPlayStation 3(以下,PS3)の伸び率が凄まじい。これは,2009年末に発売された「ファイナルファンタジーXIII」や,新型PS3の投入など,複合的な要因によるものだと推測されるが,一方で,4Gamerの読者属性自体の変化も無視できない。というのも,2008年夏というと,4Gamerがコンシューマゲーム機の情報を取り扱う前の時期。Xbox 360の所持率が妙に高い(PS3と同等だ)ところからも察せられるように,PCゲーム中心,いわゆる“洋ゲーファン”と呼ばれる層の割合が高いメディアだったからだ。
ただ,他社の調査データや昨今のPS3向けソフトの売り上げ,あるいは別途調べたゲーム機の利用頻度の結果を見る限り,PS3がゲーマー層の強い支持を受けているプラットフォームになっているのは確かなようだ。とくに「利用頻度が高い」と答えた絶対数が,所持率を上回るニンテンドーDSなどを押さえて2位(しかも,限りなく1位に近い)につけているのも興味深い。
4Gamerの読者層が一定方向に偏っている可能性が高いという点はまったく否定しないが,それでも近年のゲーマー層の動向を探るうえで,一つの参考になる結果だろう。
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ニンテンドー3DSに「期待している」と答えた層は約4割
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次に,話題の次世代携帯ゲーム機であるニンテンドー3DSについての結果を紹介したい。
グラフを見ても分かるように,ニンテンドー3DSに「とても期待している」「期待している」と答えた層は,全体の4割ほど。また「発売日に購入する」と答えた層は全体の7%程度で,「購入する予定はない」と答えたのが約半数という結果になった。
この数値をどう見るかは悩ましいところなのだが,ほとんど情報が出ていない現段階の数値という意味では,十分な数値と言うことはできる。日本国内のコンシューマゲーム人口が約2500万人(メディアクリエイト調べ)と考えた場合,「発売日に購入する」という層を仮に半分の3〜4%とほどと仮定して計算してみても,大体75〜100万人という計算になるわけで(まぁこのあたりは,多分に“数値遊び”なところもあるが),一つの参考値として見る分には面白い結果だろう。
ただ,今後情報が明らかになっていくに従って「だんだんと欲しくなる」という層が増えていくのは間違いのないところで,そうした期待感をどう煽っていくのか。世界的に見ても有数のプロデュース能力を持つ任天堂の,今後のプロモーション展開が気になるところだ。
とくに3DSは,実機で見てはじめて「おお,これは!」という感覚が抱けるゲーム機(筆者自身が,E3で触ってみてそう感じた)なので,そうした“体験の場”が構築されていけば,3DSに対するプレイヤーの期待はさらに高まるものと思われる。
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ちなみに現時点で期待するタイトルは,まだ詳細がまったく見えないということもあってか,知名度の高いフランチャイズの名前がずらりと並ぶ形に。ファイナルファンタジーやドラゴンクエストのブランド力の高さは言うまでもないが,強豪ひしめくなかに,世界樹の迷宮やペルソナなど,昨今ちょっとゴタつき気味のアトラス系の作品が多く並んでいるのも興味深い。
ゲームコミュニティとしてのTwitterの存在感
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今回の調査でもっとも目立った結果の一つが,この「ゲームの話題」を誰/どこで行うか?という設問だ。というのも,大抵の場合,こういう設問のデータが1年やそこらで急激な変化することはほとんどないのだが,今回は,Twitterの項目だけが,昨年の2.8%から16.1%へと,急激に上昇している。
この一年でTwitterが社会現象と言われるまでになり,身の回りでも利用者がかなり増えているという実感はあったが,こうして改めてデータで見てみると,その勢いの凄まじさを感じさせられる。
ちなみにこの16.1%という数値は,ほかのコミュニティサービス……例えばSNSやBlogなどに匹敵するものであり,Twitterがコミュニケーションツールとしてかなり定着してきている感がうかがえる。実際,4Gamerのアクセスログなどをチェックしていても,Twitter経由のアクセス増加は明確な数値となって現れている。
新しいメディアをどうプロモーションに活用するかは,ゲーム会社各社の広報担当も頭を悩ませるところだと思うが,この一年で状況が大きく変化している点には留意しておく必要があるかもしれない。
ハイビジョンテレビの普及率は7割以上。PCモニタ代用を含めると8割へ
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未だに「テレビゲーム」という言葉に違和感がないように,テレビはゲームを遊ぶうえでの重要なインフラなわけだが,いわゆるハイビジョンテレビ(以下,HDTV)の普及率も,ここ一年で飛躍的に伸びている。前回の4Gamerでの調査では,全体で48.5%という結果になっていたのだが,今回は72.9%と20%以上も上回る結果に。
ちなみに総務省が今年の5月に出した「地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査の結果」では,デジタルテレビ放送対応受信機の世帯普及率は75.3%(前回調査では59%)というから,ここは,世間一般のマクロ的な動きとリンクしていると考えてよいだろう。
総務省の資料では,エコポイントをはじめとした「各種促進施策の効果」だとのことであるが,今年の数値を見る限り,本年度をもって「HDTVは一般化した」と言い切ってよいのではないかと思われる。上記で触れたPS3のこの一年の伸びに関しても,こうしたマクロ的な要因は無関係ではないはずだ。
地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査の結果(2010年度版)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000067968.pdf
一方で,家電業界が期待する3D立体視対応テレビは
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一方で,3D立体視対応テレビの動きは思わしくない。まだまだ対応コンテンツ不足ということもあるだろうが,それを差し引いても「すでに持っている」が1.3%という数値は,あまりに低い。これでは,対応コンテンツを出す側が及び腰になってしまうのも無理からぬ話だろう。
とはいえ,現時点でも北米を中心に3D立体視技術には多額の投資が行われており,今後,映画やゲームなどを始めとして,さまざまな対応コンテンツが生まれてくるのは間違いない。また技術の進歩によって,「眼鏡の必要がない3D立体視対応テレビ」の登場など,何かしらの要因でブレイクスルーが生まれる可能性は否定できず,依然として注目の対象であるのは間違いないだろう。
混迷の度合いを増すゲームプラットフォームの行く末
まだまだ気になる切り口はあるが,今回の分析はここまで。今回の調査結果を総括するならば,ゲーム機の普及率にせよ,HDTVの普及率にせよ,ここ1年で大きな変化があったというのが確認できた結果だったように思う。
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ただ,「環境の変化」ということで言うならば,ここ1〜2年で激しい動きを見せるソーシャルゲームなどの盛り上がりもあり,ゲームプラットフォームの主導権争いは,むしろ混迷の度合いを増しているのが実情だ。ゲームの遊び方が多様化した現在では,据え置きゲーム機なり携帯ゲーム機なりが,それぞれでどういった体験/サービスが提供できるのか。そこを明確に提示していく必要があるのは確かであろう。
最後に。ゲームの購入場所や3DSに関する職業別の比較データなどを紹介しつつ,本稿をまとめたい。ゲームの企画立案や販売戦略の策定,あるいはちょっとした話のネタとして,今回のデータを活用してもらえれば幸いである。
ただ繰り返しになるが,これらのデータはあくまでも「4Gamer読者(≒ゲーマー)」に絞った結果であり,ゲーム業界全体をより広く捉えるならば,他のデータとの併用が必要になる点は注意されたい。単純なところでいえば,4Gamer読者には,小学生以下の層がほとんどいないなど,このデータからは読み取れない層も存在するからだ。表面的な数値に踊らされず,その数値の意味や理由を併せて考えながら参考としてほしい。
ちなみに,今回のデータの出所となっている「2010年 特大プレゼント 夏の陣」は,9月5日(日曜日)まで応募を受け付けている。4Gamerの10周年記念ということもあって,PC本体や各種ゲーム機など,非常に豪華なプレゼント内容となっているので,まだ応募していないという人がいたら,ぜひ応募してみてほしい。
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