― 連載 ―

タイトル
ジャンル
開発元
販売元
実勢価格
発売日
Blinx 2:Battle of Time & Space
:アクション
株式会社アートゥーン
マイクロソフト
:5040円(税込)
:2004年11月18日


当面の目的であった「HALO2」の紹介を終え,真っ白に燃え尽きたGueedを待っていたのは,4Gamerリニューアルという新たな試練であった。この聞くも涙,語るも涙のリニューアル秘話については,まったく語るつもりがないのでさっさと話を進めよう。4Gamerとして外せないタイトル「HALO2」を終えたところで,お次は普通なら完全に4Gamerとは縁のないタイトルをやろうということになり,今回は「Blinx 2:Battle of Time & Space」を取り扱うことになった。ミリタリーと映画以外の趣味をまったく持たず,動物を見て「かーわーいーい」というような女性に「殺すぞ」という暗い視線を投げかけるGueedが,今回どのような記事を書くのか楽しみだ。

 少し手前味噌だが,筆者はこの半生をネコとブタに捧げてきた。そもそも産まれからしてネコ系であり,産声が「ニャア」だったとか違ったとか。さらにその後,羊水にまみれながら「キャットウーマンの映画だけは許せない」と高らかに宣言し,分娩台から落ちてキチンと四本の足で着地したとかしなかったとか。幼年期は基本的にまっしぐら,冬はもちろんコタツで丸くなっていたとか。詳細は割愛するが,ブタに関しても同様である。
 そこで,4GamerのWWIIデータベースこと,筆者の隣で年末調整のでっちあげを終え,越冬のため小動物の死体をかき集めている男ことGuevarista氏に,学校側は小学生になぜ猫のホルマリン漬けを見せるのかについて問うてみたところ,「昨今の陸軍のトレンドは,アーバンテロ対策用の小規模部隊による都市侵攻ですね。って,ウソですよアハハハハハ」とかキモイことを言うので,編集長に「Guevaたんが4galgamer.netを本気(MAJI)で作りたいと言ってましたよ」と,本心を汲み取って伝えておいた。きっともうすぐ新編集長の誕生だ。


右頬にキズを持つ,主人公のブリンクス。タイムスイーパーのリーダー的役割を担うさわやかネコだ

 さて,我ながらスムースかつ初心者に優しい文章が続いたが,今回取り挙げるのは,ネコとブタが謎を解いたりタイムワープしたりするという,企画会議でこの面白さをどう上層部に伝えたのかぜひ知りたいコンセプトのアクション作品,「Blinx 2:Battle of Time & Space」(ブリンクス2:バトル・オブ・タイム&スペース)だ。
 実はこの12月,筆者は4Gamer編集部を襲ったリニューアル関連のゴタゴタに紛れ,長期休暇を取って某RPG(ヒント:8作め)のために山に篭る途中だったのだが,担当編集から「今度はネコが主人公だブー」と聞かされ,急遽人里に下りてきた。
 話によると,ネコが世界の時間を守る「タイムスイーパー」(善)として描かれ,ブタがその組織「タイムファクトリー」を脅かす犯罪集団「タムタム団」(悪)として描かれているというではないか。「なぜネコを!? なぜブタが!?」という根本的な疑問はさておき,冒頭で記したような生い立ちの筆者にも,やっとお鉢が,いや出番が回ってきたという感じだ。「土日の昼下がりに,27歳独身男性が,裸になり,焼き鳥を食いながら,ネコを操作してブタと戦っているとは誰も思うまい」と,軽いカタルシスを感じながらプレイしてみた。


ネコ側は若干シビア,ブタ側はコミカルな内容の,コントラストの鮮やかなムービーシーン

掃除機による戦闘と謎解きがバランス良く配されたミッション。ダラダラとしたアクションゲームが多い中,1ミッションが短く構成されていて,ストレスが少ないのが特徴

アクションゲームだが,ショップでの売買なども行う必要がある。ロッカールームなんかもあったりして

 ストーリーを簡単に解説すると,「ブタが時間に関係する"ビッグクリスタル"を壊したら,時間が狂った。だからネコが頑張って元に戻す」というものである。分かりやすい。
 筆者はネコやブタなどとゾンザイな書き方をしているが,本作に出てくるキャラクターは,どちらの生物とも人間と同じようによく喋る。タイムファクトリーの偉い人と思われるネコが「マザーコンピュータが〜」などと解説するシーンでは,複雑な心境になるが,つまりはそういうゲームなのである。プレイヤーは,ネコ側ではタイムスイーピング(時間を正常に戻す作業)をアクションで,ブタ側ではドロボーアクションを(かっこよくいうと)スニークで楽しめるのが,本作の特徴である。
 それでは実際にプレイを始めてみよう。なんといきなり,予想外なことにかなり詳細なキャラクターエディットが起動した。体型から服の色,目の色,毛なみ,耳の長さなど,MMORPG顔負けのバラエティさだ。しかも,タムタム団であるブタ側のキャラクターも同様にエディットが可能である。なぜなら,ステージによってはブタを操作して猫をこらしめる場合もあるからだ。"おいしそうに太ったネコ"や,"しなやかな肢体を持つブタ"を作るという,マッドエディットも思いのままに作れる。人間の女性キャラ以外のエディットにはまったく興味がないという人は,反省してもらいたい。

 さて,実際のゲーム内容はというと,これがなかなか面白い。
 ネコ側は"ガラクタを吸い込んで発射する掃除機"でもって,マップに点在するドラム缶や爆弾を吸い込んで,ブタや"タイムモンスター"と呼ばれる怪物を倒していく。一方ブタ側では,匍匐前進や壁歩きなどを用いて建物に侵入したり,パチンコやハンマー,おとり人形である"デコイ"や,トラップである"バナナの皮"などを利用して,ネコを悩ませる。
 面白いのは,両陣営が使える"時間操作" "空間操作"といわれる特殊アクションだ。これは簡単にいうと,時間を止めたり巻き戻したりテレポートしたりという特殊効果。"バレットタイム"のように戦闘を有利に進めるのはもちろん,過去に存在した"橋"などのオブジェクトを復元して,ルートを作り出したりといった謎解きに使用するわけ。「ネコが時間を止めて銃弾をかわす」また「ブタがおとりでネコの目を引きつけ,秘密の通路に進入する」という,文字で書くと相当シュールな世界が展開されるわけだ。かわいい。

 なんだか最近,当連載では対象作品を褒めてばっかりのような気がして個人的には不本意なのだが,対象年齢が低そうな本作も十分楽しめた。というか,なかには難しい謎解きもあるため,嘗めてかかると自分の知能の低さに落ち込むこと請け合いだ。
 基本的には小気味のよいアクションが楽しめる王道コンシューマ作品なので,大人のPCゲーマーに対して,おすぎのモノマネで「絶対オススメです!」とまでは言わないまでも,遊んでみて損はなさそうだ。筆者はこれから(ヒント:8作め)をやるけど,それでも損はなさそうだ。
 

これがバラエティ豊かなキャラエディット画面だ。「ゴーグルの色(ほとんど見えない))を変えてどうするんだろう?」といった疑問も首をもたげるが,まぁ感情移入度は高くできる

左から,「一時停止」「巻き戻し」「ダイブ」という特殊能力。一時停止では,大砲から発射された砲弾が空中で静止しているのが分かる。オブジェクトを再生する巻き戻しも必見


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■■Gueed(4Gamer編集部)■■
何があったのか知らないが,最近「ココリコの遠藤こそ本当に面白い芸人なのにあーもー! チクショー!」と,なぜか激しく憤っている。遠藤を今の芸能界の位置よりも,はるか上に押し上げようとしない世間が許せないらしい。Gueedは,そうやっていつも世間に憤っているのである。いるいる,そういう人。


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