― 特集 ―


<第五回:ついに完成,巨大サバンナ!>


■マウンテンゴリラ様のお力の巻


マウンテンゴリラの人気にあやかって園の経営状態を建て直すべく,赤字目前状態での大バクチに身を投じたワタクシ。ここで失敗すると,当園のスタッフに支払う給料だけで赤字はバンバンふくらんでしまいます
 前回は経営状況を好転させるために,集客力が高いと思われる「マウンテンゴリラ」を購入したところで幕を引きました。なぜマウンテンゴリラには集客が見込めるのかというと,この動物が「絶滅危惧種」という希少価値の高い存在だからです。
 「神様,仏様,マウンテンゴリラ様……」と祈る気持ちで購入後の動きを観察していましたが,どうも客足の流れが思わしくありません。というのも,このとき園の一番人気は,やたらに数が増えて話題集中状態の「ワオキツネザル」で,お客様がその施設の側から離れてくれなかったからです。マウンテンゴリラの人気を当て込んで施設付近にレストラン街を建設していたワタクシにとって,この状況は悪い意味で予想外でした。
 こういう時はかなり荒っぽい手段になりますが,一番人気の座をムリヤリ別の動物(今回の場合はマウンテンゴリラですね)に移すことにします。方法はいたって簡単で,ワオキツネザルの施設を別の場所に作ってそこに移すだけ。施設内の動物数が減ると注目度が下がるのか,お客様の目は別の動物に向かいます。そのときほかに集客力の高い動物がいれば,必然的にそこにお客様が集まるという寸法です。
 この方法でワオキツネザルからお客様を離したところ,予想どおりにお客様の足はマウンテンゴリラのほうに向いてくれました。おかげでレストラン街も賑わい,どうにか資金難を克服できたのです。

 

80匹近いワオキツネザルを抱えた施設が当園の一番人気でした。お客様も柵に鈴なりの状態です これではマウンテンゴリラが目立たないので,ワオキツネザルの施設を別に作って移動させましょう 移動途中の段階でお客様の目はワオキツネザルから離れました。そしてマウンテンゴリラが一番人気に!

■稼いで稼いで稼ぐの巻


ようやく集めたサバンナ枠の動物8種類。設備を整えるだけではお客様の足が遠のいてしまうので,限りある資金で「ホッキョクグマ」や「チンパンジー」といった人気のある動物も購入。いやー苦労しました

 マウンテンゴリラの投入で園の経営が好転したことで,前回作ったサバンナ8枠の残り4枠に入れる動物の購入費用を貯めるメドが立ちました。ここまできたら,お客様のハートをがっちりつかみつつ資金を貯めに貯めるのみです。
 とはいえ,実際にはこのお客様のハートをつかむ作業がなかなか困難。なぜなら園のスペースには限りがあるのに,お客様は「腹が減った」だの「遊ぶスペースを作れ」だの「トイレを作れ」だの無理難題をおっしゃるからです。すでに当園の場合,動物の施設用に全スペースを使っているので,新しく遊ぶスペースを捻出しなければなりません。
 現在の園の状態を見ると,飲食スペースとして新規に明け渡しやすいのはサバンナ枠のほうとなります。ここは巨大サバンナを作るまでのガマンと割り切って,サバンナ枠に新規スペースを構築することにしましょう。
 こうしてお客様の要望を満たすことで,どうにか園の評判を下げることなく資金を貯めることに成功。そして,「ライオン」「チーター」「シマウマ」「クロサイ」の4種類を購入して,ついにサバンナ8枠すべてに動物を入れることができたのですっ!

サバンナ枠のなかでお客様の通り道になる部分を大胆に削って新規スペースを生み出しました お客様の通っていない道に施設を作っても意味はないです。写真などはまさにダメ作成の例ですね せっかくなのでサバンナ枠の通り道に「フラワーポスト」をつけて明るくデコレーションしてみます

園の人気を維持するためには,それまで飼育していた動物をすべて野生に戻して新規に人気のある動物を購入することも大事です。今回は「ホッキョクグマ」や「チンパンジー」で人気を維持しました 涙ぐましい努力の甲斐あって,お客様からの評価も写真のように絶好調。これぞ経営の鑑といえますね

■ああ,夢の巨大サバンナ完成!の巻


肉食動物と草食動物が共存するという,自然に近い形のサバンナを実現。ゲーム的にまったくオススメしかねるプレイスタイルですが,やってはいけないことに挑戦するのが男のロマンというものです

 サバンナ8枠の動物が揃った段階で,巨大サバンナの完成まであと一歩。これまで道と柵で仕切っていたそれぞれの施設をつなぎあわせれば,晴れて当園最大の施設が誕生となります。
 巨大サバンナの魅力とは,草食動物と肉食動物が共存するので,より自然に近い環境にあるという点に尽きます。当然,ライオンやチーターがおなかを空かしている場合には,弱いトムソンガゼルやシマウマがエサになってしまうこともありえます。ただ,連載第1回でも触れたように,肉食動物の飼育環境がよい場合には草食動物を襲わないので,あとはどれだけ動物の飼育環境を整備できるかが腕の見せどころとなります。もちろん,肉食動物と草食動物を同じ施設で飼育することは常識的にタブーとされているのも事実なので,実際にこのような遊び方をする必要はないのですが。
 ともあれ,自分の好みのスタイルで自分の好きな目的に向かって遊ぶのが楽しい「ズータイクーン2」なので,ワタクシのようなプレイもひとつの指針にはなったかと思います。みなさんも自分の設定した目標に向かってがんばり,その目標を達成したら次のゲームにチャレンジするといったように,末永くこのタイトルを遊びつくしてください。ではでは。

サバンナの動物がそろったら,写真のようにそれまで使っていた入り口を封鎖して道や柵を取りのぞきます これで巨大サバンナの完成です。肉食動物と草食動物が共存するなんて本当のサバンナみたいで素敵ですね 肉食動物をしっかりと飼育できれば,草食動物が襲われることもなく園の評判が下がることもありません

やってはいけない「サファリパーク」


 このコラムでは連載開始時に「サファリパークのようなモノを作りたい」といってはいたが,プレイを進めるうちにそれが不可能であることに気がつき,最終的に巨大サバンナの完成に目標を変更している。試しに当コラムで作成した園を使って実際にサファリパークのようなモノを作ってみたが,写真のように動物は暴走するわ,お客さんは逃げ惑うわで,まったくゲームにならなかった。これはこれで一見の価値アリなのだが(実際に筆者は爆笑した),ゲームをプレイしている状態とはいえないので,もし試すときはその覚悟で。
園の外周を柵で囲ってひとつの超巨大施設にしてみる。もちろんお客さん120名もばっちり放り込んである あまりの事態に逃げ惑うお客さんと暴れる動物の図。仮に飼育員を100人用意してもゲームになりません