― 特集 ―


<第三回:順調な動物園に忍び寄る影>


■巨大施設の建設で野望にがぶり寄りの巻


もともと体積の小さいインドクジャク。さすがに現在のスペースに18匹も詰め込むのは飼育的にムリがあったようです。開園時から一緒に頑張ってきた仲間なので,あえて手放さない方針でいきましょう
 さて,前回は増えすぎたインドクジャクの対応に「どうしよう?」と頭を抱えてしまいましたので,まずはその対処について触れていきたいと思います。通常,このゲームでは飼育している動物が増えた場合,「手放す」(ほかの動物園に引き取ってもらえる)か「自然に戻す」ことで数を減らすことができます。ただインドクジャクは開園当初から苦楽をともにした仲間なので,ワタクシ的に手放しがたいという思いもあります。本音をいえばクジャクは増えやすいのが動物園の演出的においしいから手放せないということもあるのですけれど。
 結論として,やはりインドクジャクはすべて飼育することにしました。ただし現在のスペースは拡張しにくいので,代わりにより広い施設を作ってそこに移動させます。具体的には園の東部に広がる広大な空き地を柵一列で区切り,その一部をクジャク用に開放します。これだと園の外枠を柵代わりに使うことができるので,ローコストで巨大な動物用施設を作ることができて非常にオトクなのです。
 将来的にココをインドクジャクの施設だけでなく,さまざまな動物が入り乱れるサファリパーク地帯にしたい考えているのですが……まぁ資金も足りないので,それは先々の夢ということにしましょう。

 

園の外枠を利用する形で巨大な施設を作成。その一部を穴ぼこにして,インドクジャクを全部移します 小さいインドクジャクを一羽ずつ移すのはなかなかの難事。仔クジャクなど,ついつい見落としがちです そして園のレイアウト変更後がコレ。インドクジャクがいたスペースには別の動物を仕入れましょう

飼育した動物はどんどん野生に戻そう


動物を野生に戻すと表彰される。戻した動物が増えれば増えるほど,もらえる賞はクラスが高いものになる
 今回の本文では増えたインドクジャクを手放さない方針で動いているが,実際のプレイ時には増えた動物を手放しても問題はない。というのも,園の経営指針の一つに,「動物を野生に戻す」という項目がちゃんと掲げられているからだ。野生に戻した動物が増えると動物保護功労賞を授与されて園の評判が上がり,それが集客にもつながるので,動物は積極的に野生に戻してあげよう。
■園の設備を強化しつつビッグネーム狙いの巻


園の評判が上がったことで,購入可能な動物もずいぶんと増えました。とくに魅力的な動物がいないときは,辞退コマンドでひたすら好みの動物が出るまでがんばります。気分は完全にパチスロです

 インドクジャク用の新施設を作ったあとは,しばらく園の整備などに従事して新しい動物を購入するための資金を貯めます。園の評判が上がるほど購入できる動物の選択肢が増るわけです。ちなみにチャレンジゲームでは,評判を示す星印が二つの状態だと5種類の動物が選べるようになっていました。
 動物を購入する場合,すでに園にいる動物が表示されたときや,とくに飼いたい動物がいないときは,「辞退」コマンドで別の動物を購入できるようになります。並んでいる動物がイマイチだなと感じたときは,積極的に辞退コマンドを使うとよいでしょう。

穴ぼこ施設が空いてるのはもったいないので「ワオキツネザル」を購入しました。とてもかわいいです
 マメに園内の整備をしながら辞退コマンドで新しい動物の情報を得ていると……ついに出ましたビッグネームが! そのビッグネームとは,お子様たちに大人気の「アミメキリン」や「アフリカゾウ」などです。
 もちろんこのほかにも「ジャイアントパンダ」や「マウンテンゴリラ」といったビッグネームもいるのですが,ワタクシは将来的にインドクジャクがいるスペースを大開放したいと考えているので,生物群系が同じ動物が出てくれたことが運用面でなにかと都合がよいのです。もちろん資金の足りない現状ではゾウやキリンはいきなり購入はできませんが,それまではチマチマと貯金です。もう銭ゲバのように金をかき集めますよ,ええ。


高い動物を購入するためには,資金集めが肝心です。このころはお客様の要望も増えっぱなしなので,資金ゲットにつながる設備をどんどん建てます。その一方で,園内の清掃は自分で行って節約もします。涙ぐましい努力です

園の評判が上がると,選択できる動物の数だけでなく設備の種類も増えます。それら設備には研究費がかかりますが,その分動物たちの飼育環境向上や園の集客に高い効果があるようです。ただ数値でこれらの効果が明示されるわけではないので,どの程度の影響があるかというのが分かりづらいですが

■次のステップに進もうと思ったら……の巻


まさにどこから見ても動物園という印象になりました。動物の飼育環境にも注意をしているのでお客様の評判も上々。入園者1000人突破の賞もいただいたのですが,そこからなぜ客足が減ることになるとは……

 投資をすべきときは投資を,節約できる部分は節約を。この二つの合言葉を念仏のように唱えながらの運営が結実し,ついにワタクシの園にアミメキリンとアフリカゾウを仕入れることができました。もちろん最初は小規模の施設で世話をして,やがて繁殖するほど当園に慣れたところでインドクジャクのいるスペースをオールサバンナにしてゾウとキリンを大投入するのです。
 サバンナ系の動物にはキリンやゾウのほかにも「ライオン」「シマウマ」「ダチョウ」「トムソンガゼル」「クロサイ」「チーター」など多くの種類がいます。これらを全部一つの施設に入れればさぞかし園風景も壮観なものとなることでしょう。考えただけでワクワクしますね。もちろんそのためには今いるインドクジャクの処理もあるのですが……とりあえず今は考えない方向で。

インドクジャクのいる飼育スペースを大拡張です。レイアウト図だと,その広大さがよく分かります
 あり余る資金にモノをいわせて,まずは野望達成の第一歩としてインドクジャクのいる穴ぼこをグーンと拡張。その穴ぼこを囲む感じで柵と道も作ったので,本当に都会のド真ん中に巨大なクレーターが登場したかのようなインパクトです。レイアウト図を見るといかに広大なスペースかというのが分かると思います。もちろん飼育員一人ではこれだけの施設は世話しきれませんから,新規に飼育員も雇い入れます。あとはゾウやキリンの繁殖を待つばかり……と心待ちにする状況のなかで,ワタクシはある事態に気づきました。実は以前に比べて客足が減っているのです。

 以前はエントランスなど人が多すぎて掃除がたいへんだったくらいなのですが,それがかなりガランとした状況になっています。設備も新調して,キリンやゾウ,キツネザルなど目新しい動物も買ったので集客効果が下がるはずはないのに……いったいなぜお客様は減ってしまったのでしょうか? 謎は深まるばかりです。
(次回へ続く)


アフリカゾウとアミメキリンは同じサバンナ系の動物なので,一つの施設の中に同居させてもまったく問題ありません。将来的には彼ら以外のサバンナ系動物をそろえて,巨大施設を作る計画なのです

野望への手ごたえを感じていたところで,ふと気づいた破滅の予感。最盛期に比べて客足が減ってきているのです。最盛期は100人を数えた来園者数が,現在は88人。微々たる数値とはいえ,やはり暗い不安要素にはびびってしまいます。しかもその理由が分からないことが恐怖に拍車を。どどど,どうしましょう?