― 特集 ―
「エバークエスト II」特集

アーティザンシステムの詳細
 

 特集第六回は,エバークエストIIの特徴の一つといえる生産システムを紹介する。本作では,生産が単一なものではなく,結果が変化するという要素を取り入れており,単に「合成」ボタンを押すだけではない楽しさがある。また作製されたアイテムはモンスターから入手するものと同等,もしくはそれ以上の効果を持つものがあり,ハイレベルな生産が可能なキャラクターもゲーム内で重要な位置を占めている。前作以上に生産スキルの価値があるといえるだろう。
 たとえば,プレイヤーの所持アイテム数(銀行内アイテムも同様)は,前作同様にバッグに拠るところが大きいが,16スロットや20スロットなどの"大きい"バッグは作製品のほうが入手しやすくなっている。


 そのようなアーティザンのシステムについて解説していこう。

 本作ではキャラクターレベルとは別ラインで,"アーティザンレベル"という成長要素がある(つまり,レベルが二つある)。これはツリー構造となっていて,初期段階ではどのキャラクターも簡単なアイテムの作製だけだが,アーティザンレベルの上昇で,より高度なアイテムが作製できるというものだ。
 アーティザンレベルが10になるとクラフトマン,アウトフィッター,スカラーの3種に分岐,そしてレベル20になるとさらにそれぞれ3種に分岐していく。この分岐も本作の特徴となっているキャラクターの職業を決める"ブランチ・アーキタイプ・システム"の一環といえるだろう。

 

 さて,生産はどこでも行えるというのではなく,Forge(炉)やStove&Keg(ストーブ&樽)といったスキルに対応する専用の施設を利用しなければならない。これらの施設がなければ生産活動が行えないので,ハマっているプレイヤーは,何日も冒険に行かずにい続けることも多い。
 生産に必要な素材は,ショップで販売されているものを利用するだけではたいしたものは作れない。フィールドで採取されるアイテムを利用してこそ,周囲を驚かせる素晴らしいアイテムが作れるのだ。この素材を集めるスキルにも,Foresting,Gathering,Fishing,Miningの4種類がある(これらもレベルによって採集エリアに制限がある)。レシピもアーティザンレベルごとに10数種ずつ用意されており,モンスターからしか得られないレアなレシピや高レベルレシピというものも存在する。
 また,アーティザンレベルがレベル10を超えて専門分野に突入すると,素材にほかのトレードスキルで作製するアイテムが必要となることもでてくる。たとえば,セイジが魔法書を作ろうとすると,アルケミストのインクが必要といった具合だ。つまり,素材収集,レシピ増加でプレイヤー間(生産者と冒険者)の協力体制が必須となっているのだ。

 

 素材とレシピが揃ったら,実際に作製を行うのだが,ここでの結果によって最大4種のクオリティのアイテムが出来上がる。作製開始から出来上がるまでは単一的な流れではなく,進行状態という不確定要素が存在し,これは毎回異なっているようだ。
 その不確定さを軽減するのが,クリティカルアートとプロフェッショナルアートで,どちらも作製中に使用するスキル(1種のトレードスキルにつき6種のスキルを使う)だ。具体的には,作製途中でレシピミスが発生,それをクリティカルアートで抑えつつ進めていくと,今度は素材配合ミスが発生,それをプロフェッショナルアートで修正……といった感じだ。これがリアルタイムで進行していくので,実際にはかなり忙しく,高クオリティ品の作製には運の要素も必要となる。ある程度の高いクオリティ品を作製し続けることも一応は可能だが,かなりのプレイヤースキルと気合が必要となるだろう。

 

 生産システムだけではないが,エバークエストIIでは,全体的に一人で完結できることは少なく,数人単位で協力していくことが求められているように感じる。日本語版を待ち望んでいる人は,友人たちを今からでも誘っておくのがいいだろう。
 以下に,トレードスキルの一覧を掲載するので,どのスキルを伸ばしていくかの参考にしてほしい。

 

 

 

 

■トレードスキルの一覧

 

スキルツリー

●クラフトマン(Craftsman)


 クラフトマンは,家具調度や弓矢,杖など木製の武器類を造ることに長けたアーティザンである。それだけでなく,クラフトマンは王宮の食卓に並べられるような料理や,渇ききったオーガの喉を潤す酒をこしらえることでも知られている。

 

・プロヴィジョナー(Provisioner)
 プロヴィジョナーは,料理と醸造を専門分野とする職人である。彼らは自慢の腕を振るい,仲間のために極上の食事を用意する。彼らの料理や酒を口にしただけで疲れきって戦場から戻ってきた冒険者でもたちまち元気を取り戻すという。プロヴィジョナーが腕によりをかけた食事を口にしただけで,戦場で受けた傷の再生が促されることすらあるだろう。

 

・ウッドワーカー(Woodworker)
 ウッドワーカーは,主に木材を加工して品物を作り出すことに長けた職人である。杖,ボウ,アロー,シールドといった武器・防具類のほかに,芸術と娯楽に供する上質の楽器も作り出すことができる。また,不思議な力を与えてくれるトーテムを作成できるのもウッドワーカーである。

 

・カーペンター(Carpenter)
我が家に上等な家具を置きたいと願う人々にとって,カーペンターは不可欠の存在である。どんな調度品であろうと,カーペンターに作り出せないものはないだろう。

 

 

●アウトフィッター(Outfitter)


 アウトフィッターの得意分野は,武器防具の製作である。金属製武器や,プレート,チェイン,レザー,ウォヴン(編み革)など各種のアーマーを造ることができる。

 

・アーマラー(Armorer)
 冒険者が戦いのために装備を整えるとき,何よりも大事なのは腕のいいアーマラーの存在である。歴戦の強者ほど,戦場で彼らの運命を左右するのが身につける装備品の質であると理解している。それゆえに腕のいいアーマラーは重宝されるのだ。

 

・テイラー(Tailor)
 テイラーは,ライトアーマーを装備する冒険者たちのために,革や布で上質の防具を作り出してくれる。また日常の衣服や儀式用の礼装を仕立てるのもテイラーが得意とするところである。

 

・ウェポンスミス(Weaponsmith)
 ウェポンスミスは,ソード,アックス,ダガー,ハンマーなど金属製の武器の作成に長じている。ウェポンスミスの鍛えた上等の武器を持たずに危険な場所へ冒険に出るのは自殺行為といっても過言ではないだろう。

 

 

●スカラー (Scholar)


 スカラーは魔法の性質について豊富な知識を身につけており,その知識を駆使して魔力を帯びたさまざまな品物を生み出す。タリスマン,ジュエル,巻物などである。また,ポーションや毒物の調合にも長けている。

 

・ジュエラー(Jeweler)
 スカラーは魔法の性質について豊富な知識を身につけており,その知識を駆使して魔力を帯びたさまざまな品物を生み出す。タリスマン,ジュエル,巻物などである。また,ポーションや毒物の調合にも長けている。

 

・セイジ (Sage)
 魔術や神秘の技に関する知識ならば誰にも負けないのがセイジである。彼らはその知識を駆使してコンバットアーツや呪文の極意を巻物に記し,冒険者たちのために供している。

 

・アルケミスト (Alchemist)
 アルケミストは様々な材料を調合し,魔法のポーションや危険な毒薬を生み出すものたちである。アルケミストによって調合された薬品は,戦闘においてはパーティの回復を助け,敵にはダメージを与えるのである。


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