― レビュー ―
プレイヤーの腕が試される高難度アクションゲームの最新作
ロックマン X8
Text by MIDIはらふじ
2005年03月09日

 

■コントローラ捌きと学習能力が武器の定番アクション

 

基本は横スクロールのアクションゲーム。エックス達を操作して,入り組んだステージを踏破していくのだ
 「ロックマン」といえば,筆者が子供の頃(ファミコン時代)から人気だったアクションゲーム。第一弾の発売は1987年というから,18年に渡って続く,ゲーム業界でも屈指のロングセラーである。その最新作が,プレイステーション2版と同時にPCでも発売されることとなった。今回は,そのPC版のプレイレビューを書いていきたい。
 ちなみにPC版では640×480ドットから1600×1200ドットまでの解像度に対応しているほか,2か国語の音声(日本語/英語)と7か国語の字幕(日本語/英語/フランス語/ドイツ語/イタリア語/スペイン語/韓国語)を収録に対応している。これはプレイステーション2版にはない機能だ。

 本作のウリは,シリーズに一貫した"絶妙な難度設定"だ。何度も何度もミスをしつつ繰り返し挑み,ようやく針の穴のような突破口を見つけ出して,その先へと進む――。近頃のシューティングゲームに多い,"努力クリア型"を地でいくスタイルだ。実際筆者がプレイしたところ,予想通りというか何というか,一つのステージをクリアするためだけに,何度も何度もリトライするハメになってしまった。
 あまりにも何度もミスするため,「オレってこんなにゲーム下手だっけ?」と軽く自己嫌悪に陥りそうになる始末。しかし,努力の先に見える快感を得んがため,何度も何度も失意の底から這い上がり,コントローラー捌きと学習能力を武器に立ち向かっていく。そう,この作品には浪速のど根性的なノリが隠されているのである。そしてその部分こそが,「指先に覚えアリ」と吠えるアクションゲーマー達を唸らせ,シリーズを重ねるごとに評価を高めていった本作の本質なのだ。

 今回の「ロックマンX8」では,前作の3D視点から一転し,シリーズ本来の形である横スクロールアクションへとスタイルをシフト。見た目からして,従来の「ロックマン」ファンがとっつきやすいものに戻った。
 ゲームシステムは,「ロックマン」時代から受け継がれたものを踏襲,アレンジした構成だ。例えば,ステージ攻略の順序を自由に選択できるというシステムは第一作から引き継がれているもので,この画面を見ただけで旧来のファンはニヤリとしてしまうだろう。ちなみにこのステージ選択は,攻略するステージの順序によってゲーム全体の難度が変わるという仕掛けになっている。つまり,どのボスから倒していくかという判断が,ゲーム全体の攻略のために重要な要素なのである。
 さらに今作では,一度クリアしたステージにインターミッションなる追加ミッションが登場。本編の進行には関係なく,何度もステージ攻略を楽しめるようになっている。

 

ときには巨大ロボットがエックス達の行く手を遮ることも。さまざまな攻撃を試みて,攻略法を見つけ出そう 見ただけで難しいと分かるアクションシーンが幾度となく登場する。何度も挑戦して先へ進むのだ 各ステージの最後にはボスが待ち受け,一対一での戦闘となる。勝てば,敵が持つ武器を新たに入手できる

 

主人公キャラはエックスと呼ばれるレプリロイド。エックスバスターという武器を装備した,正義感溢れるヒーローだ 自由にステージ選択ができるのも本作の特徴の一つ。攻略順を考慮して,進むべきステージを選ぼう 一度クリアしたステージには,インターミッションと呼ばれる追加ミッションが発生。何度もプレイできる

 

 

■使用キャラクターとナビゲーターで何通りもの遊び方が

 

ラボラトリーで事前の準備を行う。ここでの作業がそのままステージ攻略難度の高低に繋がるのだ
 本作は基本的に,エックス達の作戦拠点となる"ラボラトリー"と各ステージマップの往復でゲームが進行していく。ラボラトリーで攻略すべきステージを選び,その後ステージに向かわせるキャラを,エックス,ゼロ,アクセルの中から二人チョイス。その二人を使ってステージを進み,最後に控えているボスを倒せばステージクリアとなる。
 それぞれのキャラには攻撃方法や移動方法に違いがあり,ステージごとに向き不向きがあるため,キャラ選びは慎重に行わなくてはならない。選択した2キャラはステージ途中いつでも自由に入れ替え可能で,逆にいえば場面場面でキャラを切り替えながら進まなければ攻略は不可能というわけだ。障害物が多い箇所では移動能力に長けたアクセルを,動きの速い敵が出てくる場面ならゼロをといった,適所での入れ替えを心がけよう。

 また,ステージ攻略へ向かわせるキャラの選択と同時に,"ナビゲーター"もチョイスできる。ナビゲーターはエイリア,レイヤー,パレットの3名。彼女達はステージ中にさまざまなアドバイスをプレイヤーに与えてくれる,いわばガイド的な存在。それぞれのナビゲーターには得意なアドバイスのジャンルが設定されているのだが,私的なオススメとしては,まずは平均的なナビゲート能力を持ったエイリアでステージの全体像を把握し,ある程度進めるようになったらボスキャラの弱点解析が得意なレイヤーに切り替える。そして,ステージクリア後に再度アイテム回収などをするときにはパレットを使って,隠しルートなどを探索していくというパターンがよいと思う。

 前述のように,本作は基本的に横スクロールのステージで構成されているが,例外的に3Dシューティングのようなステージもいくつか用意されている。これはこれでまったく違うゲームのようで,なかなか楽しめる。といっても従来のステージと同様,細かいコントローラ捌きが必要な点に変わりはないので注意されたし。

 

主人公のエックスは,威力の高いエックスバスターが攻撃の主体。クセのない能力で扱いやすいキャラだ エックスのライバル的存在のゼロは,セイバーを使った近接攻撃が得意。2段ジャンプができる唯一のキャラ 新世代レプリロイドのアクセル。連射能力に富み,敵の数が多い場面などで活躍する。空中ホバー移動も可能

 

敵に捕まって身動きできなくなったキャラを,待機中のサブキャラが自動的に救出するレスキューチェンジ 横スクロールアクション以外に,こういう3Dシューティング風のステージもところどころに用意されている ステージ中にアドバイスをくれるナビゲーターの女の子は,ステージ開始前に誰にするかを選択できる

 

 

■硬派な中にやり込み要素も多数付加されてパワーアップ

 

チップの基となるメタルは,敵がドロップしたり,ステージに落ちていたりする。地道にコツコツ回収しておこう
 さらに本作では,"チップ集め"という,純然たるステージ攻略以外での楽しみも用意されている。このチップはエックス達に組み込むパワーアップパーツのようなもので,ライフゲージを回復させるものや武器を強化するもの,ステージ途中からのリトライを増やすものなどさまざまなタイプが用意されている。
 チップを入手するには,ステージ中でメタルを集め,そのメタルを使ってラボラトリーで開発すればいい。開発できるチップはゲームの進行に合わせて増えるが,中にはステージ中に隠されたレアメタルを発見することで開発できるものも存在する。それらを集めるのも,このゲームの大きな楽しみの一つなのだ。
 またそれ以外に,タイムアタックなどのやり込み要素もあり,まさにアクションゲームファンなら何度でも楽しめる作りとなっている。ラボラトリーではステージ攻略達成度を示すパーセンテージが大きく表示されることもあり,ついつい何度も挑戦して100パーセントを目指したくなってしまう。腕に覚えのあるゲーマー諸氏はもちろん,「面白いアクションゲームはないかな」と物色中の人にもぜひ遊んでいただきたい一品だ。

 

チップの作成はラボラトリーで。ゲームを進めていくにつれて,開発できるチップの種類も増えてゆく リトライチップは,ゲームを通してお世話になることになるアイテム。常に余裕を持って作成しておこう 通常は進入不可能な場所でも,特殊なチップを装備していると進めるようになる。この黒い壁もおそらくは……

 

タイトル ロックマン X8
開発元 カプコン 発売元 ソースネクスト
発売日 2006/05/19 価格 2970円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 98SE/Me/2000/XP(+DirectX 8.1以上),CPU:Pentium III/1GHz以上[Pentium4/2GHz以上推奨],メインメモリ:128MB以上[256MB以上推奨],グラフィックスチップ:DirectX 8.1以上に対応,グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨],HDD空き容量:1GB以上[1.6GB以上推奨]

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