前作「TrackMania」は,蛇がトグロを巻いたようなアクロバティックなコースを走れる点,またコースレコードを叩き出すために自らコースを改変できる点がプレイヤーのハートをガッチリとつかんだ。とくに後者のパズルモードは,サンドボックスのような画面で十人十色のコースを生み出せ,さらにそこを自らのクルマでドライブできた。時間を忘れて遊び込んだ人も多いはずだ。
TrackManiaの続編であるSunriseも,言うまでもなくパズルモードを搭載している。ただ前作からの大きく進化したのは,開発者のセンスと狂気を凝縮した爽快感抜群のドライブ部分だ。
前作と同様,自車とライバルカーの間に当たり判定は存在しない(相変わらず潔い)。つまりプレイヤーの敵は"コース"ということなのか,映画「ワイルドスピード2」の冒頭に出てきたような高角度のジャンプ台やひねりを加えたループが次々に襲いかかってくるのである。
とくに面白いのが,クルマの速度があまりにも速いため,ジャンプ台から飛び立ったクルマの滞空時間がやたらと長いことだ。もちろん本作ではこれも計算のうちで,一体どういう仕組みなのか,アクセル,ブレーキ,ステアリングを使えば空中で姿勢制御が行えるようになっている。この自由自在なマシンコントロールがコースのさらなる複雑化を可能にしており,どのコースも立体的に捉えてジャンプ台への進入角度やスピードを調整しなければならない。そしてこれがまた,たまらなく面白いのだ。
本デモ版には,シングルプレイモードの「Official Campaigns」(Race/Platform/Puzzle)とマルチプレイモード,さらにコースエディタまでが収録されている。ただでさえ複数のモードを収録しているのに,キャンペーンの各モードにはそれぞれ二つずつコースが用意されている。実に大盤振る舞いな仕様である。
ちなみに,PuzzleをプレイするにはPlatformで,PlatformをプレイするにはRaceで,という具合に,先に進むにはそれぞれ規定の条件をクリアしていく必要がある。もったいつけているだけあって,シングルプレイモードは難度に比例して面白くなっていくので,ぜひ全モードで遊べるよう挑戦してみてほしい。掛け値なしにオススメといえる良質のデモだ。
■2006.6.19 日本語版デモ追加
「マイクロソフト フライト シミュレータ」のアドオンソフトでおなじみのオーバーランドから6月30日に発売予定のレースゲーム,「トラックマニアサンライズ エクストリーム」日本語版のデモを4GamerのサーバーにUpした。
もともとの「TrackMania」は,フランスのデベロッパ,NADEOが開発し2003年末に発売したタイトル。以降,2005年の「TrackMania Sunrise」,続いて「TrackMania Original」(TrackManiaに拡張パックを加えたもの),「TrackMania Sunrise Extreme」(TrackMania Sunriseに拡張パックを加えたもの)と順調に進歩を遂げてきた。ファンも多く,ネット上にはプレイヤーがゲームに同梱されたコースエディタで作ったトラック(つまりコース)が本当に数多くアップされており,まさに「トラックマニア」の名に恥じない状態。また,シリーズとは別に,「TrackMania Nations」と呼ばれるマルチプレイ専門のフリーソフトもあったりして,あちらではかなり大ウケなのである。
今回収録したデモ版は,「ソロ」プレイの「オフィシャルキャンペーン」中,通常の「レース」以外に,やり直しをせずになるべく速くコースを回る「プラットフォーム」,派手なトリックを決めてポイントを競う「スタント」,走りやすいコースを自作してそこを走りまくる「パズル」などが遊べる。
さらには,機能制限付きながら,「エディター」のうち「トラック」と自車の「ペイント」も楽しめるし,インターネットを使ったマルチプレイにも参加できたりと,大盤振る舞いのデモだ。
ぶつかってもひっくり返っても屁のカッパという車を乗り回し,およそリアリティとは縁ゆかりもないハチャメチャなレースをぜひ楽しんでいただきたい。
ちなみに,オープニングムービーもかなり傑作なので,ぜひご堪能あれ。(松本隆一)
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