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[CJ 2006#44]Kim Hakkyu氏が,第九城市のプレスカンファレンスに登場
2006/07/31 22:50
 第九城市(The 9)が主催する有名クリエイター参加のプレスカンファレンス最終日(7月29日)に,日韓両国で正式サービスが始まったばかりの「グラナド・エスパダ」(原題 Granado Espada。以下,GE)で総括プロデューサーを務めるKim Hakkyu氏が登場した。

 このカンファレンスが行われる前,中国の有名Webメディアである「17173.com」は,Bill Roper(「Hellgate: London」),Jeff Strain(「Guild Wars」),Roid Hong(「SUN」),Kim Hakkyuという有名クリエイター4人の人気投票を行った。
 結果,現地で大きな期待を集めているHellgate: LondonのBill Roper氏が,1378票を集めて1位になったのは当然のことかもしれないが,Kim Hakkyu氏は284票で最下位になってしまったのは,日本や韓国のゲーマーにとっては驚くべきことかもしれない(全投票結果は「こちら」)。
 また,カンファレンス自体の雰囲気も前日に行われたBill Roper氏やRoid Hong氏のそれと比べ,少々寂しいものになっていた。
 第九城市がGEのサービス権を獲得したことを発表した2004年9月以来,ゲーム内容やサービスに関する情報があまり公開されていないため,参加した中国プレス関係者がGEについてほとんど知らないままだったというのも,これらの大きな原因だろう。

 カンファレンスでは,第九城市のスタッフがGEのゲーム概要をプレゼンテーションしたほか,GE2.0のムービー上映も行われた。これらに関しては,すでに4Gamerでは紹介済みなので,ここでは割愛するとして,興味深いやりとりが行われた質疑応答の模様をお届けしよう。



Q:
 どうしてMCCを行わなければならないのか?

A:
 既存のMMORPGにおいてプレイヤー達は,一つの職業だけを長期間プレイしているうちに,飽きてしまいます。しかしGEでは,それぞれ異なる職業のキャラクターを3人ずつ組み合わせてプレイできるため,ほかのゲームよりも飽きにくくなっています。また,狩りをするためにパーティメンバーを募集したり,待機したりといった必要もなく,他人に依存せずに一人で幅広い楽しみを味わうことができます。

Q:
 MCCの存在は,コミュニティ形成の妨げになるのではないか?

A:
 コミュニティを活性化するために,パーティプレイが前提のレイドミッションや,ギルド間の協力が要求されるコロニー戦闘などを実装しています。

Q:
 バラックへ戻ることなく,MCCのキャラクターを戦闘中に入れ替えられるようなシステムを実装する予定は?

A:
 現在は,事前に組んだMCCのまま戦闘をする形式です。戦闘中に,バラックのキャラクターに変えられるようにすると,こちらで想定していないような状況が発生しそうです。現時点では具体的な予定はありませんが,ずっと検討は続けているため,今後は実現するかもしれません。

Q:
 雇用可能NPCは,ペットみたいなものと理解してもいいのだろうか?

A:
 多くのゲームにおいて,プレイヤーキャラクターとペットには主従関係があります。しかしGEでは,プレイヤーキャラクターと雇用可能NPCは対等な関係になっている点が,大きく異なります。なお,10〜20種類の職業を持つ雇用可能NPCを,順次追加していく予定です。

Q:
 韓国では,GEが業績不振という話も聞くが?

A:
 良い業績を出すためにゲームを開発するというのは,クリエイターとして正しい姿勢ではありません。プレイヤーをどれだけ楽しませることができるのかが,より重要です。プレイヤー達が満足すれば,自然と業績も良くなるものです。



 カンファレンス終了後には,Kim Hakkyu氏から直接話を聞くことができた。まず中国市場についての感想は,「以前にも中国に来たことがありましたが,ChinaJoyに参加してみたら,オンラインゲーム市場自体の熱気がますます高まっていることを実感できました」と語ってくれた。
 また,日本や韓国と比較して,独特のスタイルを持つ中国市場に向けて,何か特別な準備をしているのかと尋ねてみたところ,「他国では存在しないような,中国独特のコミュニティの存在について分析しています。中国では決済方式としてプリペイドカードが普及してますので,これとつながるゲーム内コミュニティを構想中です」と,曖昧に教えてくれた。なんでも,まだ構想の段階であるため,具体的なことを話せる段階ではないそうだが,韓国市場での不振を通じて学んだことを,中国市場に惜しみなく投入し,巻き返しを図りたいとのことらしい。

 最後に,正式サービスがスタートしたばかりの日本市場については,「日本と韓国では同時作業を進めてきたため,非常に忙しかったのですが,結果的に,最新の要素を日本市場に先行アップデートできたことは,嬉しく思っています。世界中のどの国よりも古い歴史を持つ日本のゲーム市場から得たフィードバックは,韓国はもちろん中国でのサービスにも良い方向で反映させていきたいと考えています」とのコメントをくれた。
 日本と韓国での正式サービスに続き,中国でのサービスがスタートしてからは,3か国のプレイヤー達の反応を受け止めながら,相互補完的にGEの世界を充実させていきたい構えのようだ。(Kim Dong Wook)


グラナド・エスパダ
■開発元:IMC Games
■発売元:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■発売日:2006/07/21
■価格:基本プレイ料金無料,アイテム課金
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.07/20060731225003detail.html