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「グラナド・エスパダ」発表会:オープンβテストは4月14日スタート
2006/03/31 23:23
ファン待望のオープンβテスト開始日が発表に

 ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下,HUE)は,MMORPG「グラナド・エスパダ」(以下,GE)のオープンβテスト実施に関する記者発表会を東京・秋葉原で本日(3月31日)開催した。

 発表会では,まずHUE代表取締役CEOのキム・ヨンマン氏が日本語で挨拶を行い,GEがこれまどに辿ってきた経緯の説明をした。続いて,HUE広報の樫木氏がオープンβテストのスケジュールや実装内容について説明する形で進行した。
 樫木氏は最初に,3月10〜26日の17日間にわたって開催された「Progressive Test」(クローズドβテストに相当)の結果を報告。このProgressive Testでは,小林智美氏デザインによる新コスチュームや,新都市「コインブラ」,ダンジョン「ジャケン収容所」といったエリア,そして各種クエスト,ミッションモードなどを実装し,最終的に約6000名の“X-Tester”が参加したと述べた。
 そして最も気になるオープンβテスト開始については「2006年4月14日(金)17:00」にスタートすると発表した。テスト開始時のサーバー数は,10基とかなりの規模。HUEの本作にかける意気込みと期待が感じとれる数字だ。
 またオープン前日の13日には,「家門名」(キャラクターの名字のようなもの。以前はコマンダー名と呼ばれていた)が先行登録できる「家門名先取りキャンペーン」の開催を予定しているとのこと。詳細は後日あらためて発表されるが,人と同じ家門名は使用できないので,やる気満々のファンとしては見逃せないキャンペーンだろう。オープンβテストの終了時期と正式サービス開始後の課金形態については,現時点では未定。オープンβテストの状況を見つつ決定するそうだ。
 なお,オープンβテストの開始直前,直後の混乱を避けるために,クライアントファイルの先行ダウンロードが行われている。また,Progressive Testの参加者は,パッチを当てることで現行クライアントを引き続き使用できる。



HUE代表取締役CEO キム・ヨンマン氏は「長い時間お待たせして申し訳ないのですが,ようやくテストを開始できるようになりました。日本のプレイヤー達の意見を取り入れながら,より良いものを提供できるように努力していきます」と発表会終了後にコメントしてくれた
オープンβテストで実装される機能とは

 続いて樫木氏は,オープンβテスト導入時に実装される機能について説明した。最初に発表されたのは,キャラクター(NPCを含む)が移動やスキル使用時にしゃべるようになること。実装されるボイスは235種類あり,相当なボリュームになっている。次に,最大で12名のプレイヤーがグループを編成できる「スクワッド(分隊)システム」が実装されることが明らかにされた。GEでは,一人のプレイヤーが3キャラクターを同時に操るため,スクワッドシステムにより最大36ものキャラクターが一緒に戦うことになるわけだ。
 スクワッドの構成員は,経験値ボーナス(参加キャラクター数に比例して増える)や専用チャットが使用可能になるといったメリットがある。また,スクワッドにおけるドロップアイテムの取得権利と経験値の配分量は,敵に与えたダメージをもとに,主に攻撃面で貢献したプレイヤーが優先されるとのことだ。

 対人戦に関するシステムも,オープンβテスト導入時で大きく変わり,これまではミッションモードのみで行えたPvPが,通常のフィールドでも可能になる。基本手順は,対象を右クリックし,メニューからバトルを申し込み,承諾を得た時点で両者は別フィールドへ転送される。そして街などの非戦闘エリアでは,申請後30秒間無反応だと自動解除,逆に戦闘エリアでは,申請後30秒無反応だと自動的に受託されてしまうそうだ(これについては変更される可能性があるとのこと)。さらに対人戦の勝敗に応じたランキング機能も実装されるので,PvP派のプレイヤーにとって大きな目標となるだろう。

 そのほかには,いわゆるバザー機能にあたる,「個人商店」が実装される。最初は4枠のみ陳列可能だが,クエストやミッションを経て8枠まで拡張されるという。
 さらにこのオープンβ開始に合わせ,合計11種類の新規クエストおよびミッション,ユーザーインタフェースの改善が行われる。また,オープンβテスト開始後には,「党vs.党バトル」システム,「エンチャント」システム,新ダンジョンの追加が予定されており,今回のオープンβテストで実装される機能が相当なボリュームであることがうかがえる。

左:HUEの開発チームを束ねるオペレーション部 課長代理Ha,Sang Baek氏。彼ら開発チームの“本番”はこれからだ 右:オープンβテストの内容を説明した,HUE事業推進部 主任 樫木史郎氏


GEの番組も登場,ゲーム以外のプロモーション活動

 ゲーム内のアップデート以外の環境面も,これから急速に充実していくようだ。例えば,既報のとおり,公式サイトのリニューアルを始め,CSチャンネル「KIDS STATION」とストリーミング配信サイト「アニスタ.TV」で「Granado Espada Walker 〜グラナド・エスパダの歩き方〜」の放送が4月から開始される。この番組は,GEの関連情報や攻略情報などを中心に,タレントの野川さくらさんと井ノ上奈々さんがナビゲータとして伝えていくとのこと。なお,KIDS STATIONでは,毎週火曜日25時15分から15分間放送される。
 この発表に合わせ会場では,番組に出演する2名のナビゲータからのビデオメッセージが流され,「今はゲームを勉強中ですが,周りの人に教えてもらいながら番組を盛り上げていきたい」(井上さん),「新大陸を10倍楽しめるように,例えばファッション面のような,一風変わった切り口から面白さを伝えていきたい」(野川さん)と抱負を語っていた。

上段:会場内で流された「Granado Espada Walker 〜グラナド・エスパダの歩き方〜」のナビゲータによるビデオメッセージより
下段左:「グラナド・エスパダ スターターキット」下段右:グラナド・エスパダ プレミアムパッケージ


 また先日お伝えしたとおり,GEのパッケージに関する発表も行われた。(関連記事は「こちら」)プレミアムパッケージには,ゲーム内のオリジナルサウンドトラックが同梱される。GEの音楽は中世のバロック様式を意識しており,このサウンドトラックを聞くことで世界にどっぷりと浸り込めそうだ。なお,発売日や価格といった詳細は,後日発表されるとのこと。

 GEはその独特な世界観や,最大3キャラクターを同時に操るMCCシステムに代表されるように,昨今のMMORPG界では非常にユニークな存在である。「政治システム」などまだ詳細が明らかになっていない機能もあり,今後の発展が楽しみな作品といえる。オンラインゲーム先進国である韓国でも評価の高いGE,長きにわたりクローズドテストが繰り返されてきたが,ついにその門戸が開かれることになった。既存のMMORPGとは明らかに一線を画している本作のオープンβテストにぜひ参加してみてほしい。(ライター:川崎 政一郎)


グラナド・エスパダ
■開発元:IMC Games
■発売元:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■発売日:2006/07/21
■価格:基本プレイ料金無料,アイテム課金
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.03/20060331232336detail.html