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Dell,27インチの“5K”液晶ディスプレイを約20万円で発売。約11万円の“3K”の湾曲液晶搭載モデルも
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印刷2014/11/27 11:22

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Dell,27インチの“5K”液晶ディスプレイを約20万円で発売。約11万円の“3K”の湾曲液晶搭載モデルも

 2014年11月27日,Dellの日本法人であるデル(以下,Dell)は,解像度5120×2880ドットの“5K”IPS液晶パネル搭載27インチディスプレイ「UP2715K」を,12月12日に19万9980円(税・送料込)で発売すると発表した。解像度3440×1440ドットの湾曲型IPSパネルを搭載する「U3415W」も10万9980円(税・送料込)も同時発売の予定だ。

UP2715K
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U3415W(写真右)を,ALIENWAREのフラグシップモデル「ALIENWARE Area-51」を組み合わせたイメージ
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DisplayPort 1.2×2で5Kを表示

UP2715K


 まずはUP2715Kから見ていこう。UP2715Kは画面解像度5120×2880ドットの製品だ。一般的な4K解像度(3840×2160ドット)より約1.8倍も広い解像度でありながら,60Hz表示を実現している。

UP2715Kに全画面状態でAdobeの写真編集ソフト「Adobe Photoshop Lightroom」を表示した状態。27インチというサイズで,4K解像度より1.8倍近くも高解像度であるため,Windowsのタスクバーやアイコンは,サイズを拡大しないと小さすぎるほど
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 ただし,DisplayPort 1.2の場合,ケーブル1本では5120×2880ドット/60Hzの伝送はできない。そのため,UP2715KではDisplayPortケーブル2本を使ってPCと接続するという方式を採用している。
 当然ながら,グラフィックスカード側もDisplayPort 1.2出力を2系統備えていなければならない。Dellでは,動作検証済みのグラフィックスカードとして,NVIDIAのQuadroシリーズを挙げているものの,GeForceシリーズやRadeonでの動作は,今のところ検証されていない。

UP2715Kで動作検証済みのグラフィックスカード(2014年11月27日時点)
Quadro K6000,K5200,K5000,K4200,K4000,K2000D,K2200,K2000

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展示機の「NVIDIAコントロール」を見てみると,2つのDisplayPort出力で1画面を構成しているのが分かる(左)。右写真は,GeForce Driverにはない項目で,UP2715Kがどうやって接続されているかがうかがえた

UP2715Kの本体背面下側に並ぶインタフェース類。USB 3.0ポートの内訳は,背面下側にアップストリームが1,ダウンストリームが4,背面右寄りに高速充電対応のダウンストリームポートが1という,ちょっと変わった組み合わせになっていた
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 DisplayPortの話が出たついでに,映像入力インタフェース類も見ておくと,DisplayPort 1.2×2,mini DisplayPort×1を本体背面に装備している。HDMIやDVIなどは持たない。USB 3.0 ダウンストリーム×5ポートによるUSB 3.0ハブ機能も備えるほか,左側面にはメモリーカードスロット(SD/SDHCやメモリースティックなどに対応)も用意されている。

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本体左側面(左)と右側面(右)。拡大しないと分かりにくいが,左側面にはメモリーカードスロットがある

 採用する液晶パネルはIPS方式で,sRGBカバー率は100%,AdobeRGBカバー率は99%というスペックを備える。また,パネル表面の保護ガラスにノングレア加工を施しているのに加えて,保護ガラスと液晶パネル本体の隙間を透明な樹脂で埋める「オプティカルボンディング」を採用したことにより,Dellの従来モデル「S2740L」と比べて外光の反射率を86%低減したことも特徴という。
 そのほかのスペックも見てみると,最大輝度は300cd/m2で,ネイティブコントラスト値は1000:1,中間調応答速度は8ms,視野角は水平垂直ともに178度となっている。プロユースの高解像度ディスプレイとしては一般的な仕様といったところか。
 スタンドは−5〜21度の上下回転(チルト)と左右回転(スイーベル),上下115mmの高さ調整,縦回転(ピボット)に対応している。

 動作検証済みのグラフィックスカードがQuadroに限られているうえ,ゲームを高いフレームレートで表示しようと思えばハイエンドのグラフィックスカードが必須,おまけに価格も高いとあっては,今ゲーマーにお勧めできる製品とは言い難い。だが,4K解像度を超えるディスプレイの登場という点では注目に値するだろう。

●UP2715Kの主なスペック
  • パネル:27インチワイド,IPS方式,ノングレア(非光沢)
  • バックライト:LED
  • パネル解像度/最大垂直リフレッシュレート:5120×2880ドット/60Hz
  • 画素密度:218ppi
  • 輝度(通常):50〜300cd/m2
  • 色域(通常):99% AdobeRGB,100% sRGB(deltaE<2)
  • 表示色:10億7400万色
  • コントラスト比:200万:1(ダイナミックコントラスト)
  • 視野角:左右178度,上下178度
  • 中間調応答速度:8ms
  • 接続インタフェース:DisplayPort入力×2,mini DisplayPort入力×1,USB 3.0アップストリーム×1,USB 3.0ダウンストリーム×5,カードリーダー×1
  • チルト(上下回転):対応(−5〜+21度)
  • スイーベル(左右回転):対応
  • ピボット(縦回転):対応
  • 高さ調整:対応(最大115mm)
  • 消費電力:100W(通常時),0.5W以下(スタンバイ時)
  • サイズ:637.3(W)×204.5(D)×427.6〜542.1(H)mm
  • 重量:7.14kg(本体のみ),10.07kg(スタンドとケーブル込み)
  • 保証期間:3年
  • 発売日:2014年12月12日
  • 直販価格:19万9980円(税,送料込)


横長の湾曲液晶パネルで高い臨場感の実現を狙う

U3415W


 もう1台のU3415Wは,2014年10月に発表されたLG Electronics(以下,LG)の「34UC97-S」に続く,アスペクト比21.5対9の湾曲型液晶パネル搭載ディスプレイである。

発表会場では,U3415Wにゲームを表示するデモも披露されていた。表示されているのは「Metro Redux」のようだ
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U3415Wを上から覗いてみると,液晶パネルが緩やかなカーブを描いているのが分かる
画像集#009のサムネイル/Dell,27インチの“5K”液晶ディスプレイを約20万円で発売。約11万円の“3K”の湾曲液晶搭載モデルも
 湾曲型の液晶パネルは,フラットな液晶パネルよりも左右端が少し手前に来るため,正面から見るとむしろフラットに見えるという点が特徴だ。ゲームの場合,左右端に表示されることの多いHUD表示やマップ,アイコンといった要素が見やすくなるかもしれないが,湾曲部の曲率はそれほど大きくないので,29インチサイズで解像度2560×1080ドットの液晶ディスプレイを常用している筆者が短時間眺めた程度では,「気持ち見やすい……かな」というのが正直なところ。長時間使用してみると,評価は変わるかもしれない。

 冒頭でも触れたとおり画面サイズは34インチで,解像度は3440×1440ドット。液晶パネルはIPS方式で,sRGBカバー率99%,最大輝度は300cd/m2で,ネイティブコントラスト値は1000:1,中間調応答速度は5ms,視野角は水平178度,垂直172度となっている。

 映像入力インタフェースは,DisplayPort,mini DisplayPort,HDMI 2.0,MHL(※HDMIと同形状)をそれぞれ1系統装備。DisplayPort出力端子も1つ装備しており,DisplayPortのディジーチェーン接続も可能だ。
 最近の大画面ディスプレイでは,USB 3.0ハブ機能を備えるのが定番となっていて,U3415Wも4ポートのダウンストリームを備えている。ところが本機の場合,USB 3.0アップストリームをなぜか2つ装備しているのにはちょっと驚いた。製品担当者になぜアップストリームを2つも備えているのかを確認したのだが,担当者氏も分からないとのこと。どういう意図によって2つもアップストリームを備えているのかは不明のままだ。

U3415Wの背面(左)。アームは取り外し可能で,100×100mm仕様のVESAマウントを装着可能だ。背面下側(右)にはインタフェース類が並ぶ。右側にUSB 3.0アップストリームが2つ並んでいるのに注目
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U3415Wの右側面。スタンドの形状はUP2715Kとそっくりだが,縦回転機能だけは備えていない
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ゲームを動作させていたPCは,GTX 780M×2を搭載するALIENWARE 18。この程度のPCだと,60fpsでの表示は難しいようだ
 スタンドのデザインはUP2715Kとほぼ同じようなもので,−5〜21度の上下回転(チルト)と左右回転(スイーベル),上下115mmの高さ調整に対応する。ただし,縦回転だけはできない。液晶パネルが横長すぎるので,縦回転への対応は難しいようだ。

 発表会場では,「GeForce GTX 780M」を2-way SLI構成で搭載した「ALIENWARE 18」を接続して「Metro Redux」のデモを披露していたが,さすがにこれだけ高解像度になると,GTX 780M×2でも60fpsでの動作は難しい。敵の表示されないシーンでも,フレームレートは目で見た限り4050fps程度という感覚だったので,いざ戦闘になるとさらに低下するだろう。U3415Wの解像度で映像設定を高品質にしたゲームを60fps近くで動作させたければ,ハイスペックのGPUも用意する必要がありそうだ。

 とくにゲーマー向けの仕様ではないうえに,アスペクト比21.5対9という横長画面のため,ゲームによっては3440×1440ドットを選択できなかったり,選択できても表示に支障が出たりする場合もある。すべてのゲーマーにお勧めできるというものではないのは事実だ。
 しかし,視野を覆い尽くすようなワイド画面を持つU3415Wは,アスペクト比16:9の一般的な液晶ディスプレイよりも高い臨場感を得られると筆者は常々感じている。オープンワールド系のゲームやレースゲームのファンで,非常に高いグラフィックス性能を備えたPCを持つ人であれば,4K解像度ディスプレイではなく,U3415Wを選択するというのも面白いのではないだろうか。

●U3415Wの主なスペック
  • パネル:34インチ湾曲,IPS方式,ノングレア(非光沢)
  • バックライト:LED
  • パネル解像度/最大垂直リフレッシュレート:3440×1440ドット/60Hz
  • 画素密度:109ppi
  • 輝度(通常):300cd/m2
  • 色域(通常):99% sRGB,91%(CIE1976)
  • 表示色:10億7400万色
  • コントラスト比:200万:1(ダイナミックコントラスト)
  • 視野角:左右172度,上下178度
  • 中間調応答速度:8ms(通常モード),5ms(高速モード)
  • 接続インタフェース:DisplayPort入力×1,mini DisplayPort入力×1,HDMI入力(2.0,Type A)×1,MHL入力(Type A)×1,アナログサウンド出力(3.5mmミニピンステレオ)×1,USB 3.0アップストリーム×2,USB 3.0ダウンストリーム×4
  • チルト(上下回転):対応(−5〜+21度)
  • スイーベル(左右回転):対応
  • ピボット(縦回転):非対応
  • 高さ調整:対応(最大115mm)
  • 消費電力:55W(通常時),0.5W以下(スタンバイ時)
  • サイズ:824.7(W)×216.0(D)×408.7〜523.7(H)mm
  • 重量:8.44kg(本体のみ),11.25kg(スタンドとケーブル込み)
  • 保証期間:3年
  • 発売日:2014年12月12日
  • 直販価格:10万9980円(税,送料込)

Dell日本語公式Webサイト

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