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  • 任天堂
  • 発売日:2017/07/21
  • 価格:パッケージ版,DL版:5980円(税別)
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【箭本進一】ゲームのご先祖様:「スプラトゥーン2」のルーツを尋ねて
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印刷2017/09/04 11:00

連載

【箭本進一】ゲームのご先祖様:「スプラトゥーン2」のルーツを尋ねて

箭本進一 /  ゲーム系ライター。最新作からレトロゲームまで幅広く遊ぶ

箭本進一「ゲームのご先祖様」


 日々,無数の新作が発売されるゲーム業界ですが,「新しいもの」は突然変異的に現れるわけでなく,偉大な先人達が積み上げてきた工夫や試行錯誤がそこにはあります。この連載では,筆者が独自の見解で新作を分析。ルーツと思しきゲームを探ったり,新作の画期的な要素がこれまでのゲームでどのように取り上げられてきたのかを探っていこうと思っています。
 第2回は任天堂の「スプラトゥーン2」について取り上げてみましょう。


「スプラトゥーン2」のルーツを尋ねて


 「スプラトゥーン2」は,イカとヒトの姿に変身できる「インクリング」たちが,インクが飛び出す「ブキ」を使って,フィールドを塗った面積(ナワバリ)を競うサードパーソンシューターだ。自チームがインクを塗った床は「センプク」して高速移動が可能となり,さらに自分のインクが素早く回復する効果も得られる。つまり,安全な自陣だ。逆に相手チームのインクが塗られた床は,動きが遅くなり,体力も減少する敵陣である。
 また,ブキという名称から分かるように,相手のインクリングに直接インクを放てば(塗れば)倒すこともできる。

スプラトゥーン2
スプラトゥーン2

 こうした基本ルールは,2015年にリリースされた前作「スプラトゥーン」の時点で完成されており,「塗る」というアクションがゲーム性の核にあり,そこに「陣取り」の戦略性が融合している点が画期的だった。
 そもそも「塗る」と「陣取り」は,それぞれ古くからフィーチャーされてきた。陣取りゲーム「QIX」(1981年)では,フィールドを囲むと色が変わり,自陣になったことが一目で分かる。
 この時期は「パックマン」(1980年)の大ヒットを受けて,迷路に置かれた点を取る「ドットイートゲーム」が多数発表されているが,「クラッシュローラー」(1981年)は「通過すると色が塗られる」という表現を導入。「自分が塗った床を敵が足跡で汚したら,これを上塗りする」というドットイートゲームにはない独特のゲーム性を持っていた。

スプラトゥーン2
スプラトゥーン2

 それ以降も「塗る」という表現を取り入れたゲームは登場したが,それがゲーム性の核となったり,「陣取り」の戦略性と融合するといった例は少なかった(シミュレーションゲームでは自陣や敵陣を示すために,マップをそれぞれの色に「塗る」ことはあっても,それ自体がゲーム性とは結びつかない)。
 のちに「スプラトゥーン」を世に送り出す任天堂も,「マリオペイント」(1992年)では「塗る」を取り入れているが,絵を描くうえでの表現である。しかし,任天堂は「塗る」を表現からゲーム性へと発展させようと試みたのか,「マリオパーティ4」(2002年)でその成果が見られる。

 同作に収録されている「いろいろスタンプ」は,4人のプレイヤーが各自のスタンプを押していき,その面積を競うミニゲームだ。相手のスタンプに上塗りできるところに「陣取り」の要素がある。また,「マリオパーティ8」(2007年)の「ペイントクリボー」は,クリボーをペイント弾で撃つミニゲームだが,こちらも相手が塗ったクリボーを上塗りできる。
 そして「マリオパーティ9」(2012年)の「ペイントファイト」になると,壁にペイント弾を撃ち,より広い面積を塗ったプレイヤーが勝つルールである。かなり「スプラトゥーン」シリーズに近い。

スプラトゥーン2
スプラトゥーン2

 こうした任天堂タイトルの流れを踏まえると,「スプラトゥーン」の登場が必然に思える。「塗る」というアクションをゲーム性の核に据え,「陣取り」の戦略性と組み合わせることで,まったく新しい遊びが生まれた。少々気が早いかもしれないが,さらに「スプラトゥーン」シリーズが成長したときにどんな姿になるのか,そして同シリーズの影響を受けてどんなゲームが生まれるのか,今から楽しみでならない。



筆者の考える「スプラトゥーン2」のご先祖様 5選


「マリオペイント」
スーパーファミコン / 任天堂 / 1992年

 スーパーファミコン向けに発売された「グラフィックスツール」。プレイヤーはマウスを使って,自由に線を引いたり,色を塗ったりして絵を描ける。この時点では「塗る」とゲーム性が結びついておらず,公式サイトでは「マリオと楽しむアートスクール」と表現されていた。
 当時,「ダ・ビンチ」「LALF」といったPC用グラフィックスツールが発売されたが,これらは純然たるお絵かきツール。それに対し,「マリオペイント」は音楽やアニメも制作でき,ソフト単体で映像作品が仕上がるという点が画期的だった。
 「スプラトゥーン2」にはイラストを描いて投稿する機能が搭載されているが,「マリオペイント」の系譜に連なる位置付けと言ってもいいだろう。

任天堂公式サイトより引用

(C)Nintendo


「クラッシュローラー」「コロスケローラー」
アーケード / ADK / 1981年

 主人公を操作して,迷路の床をすべて塗りつぶすアクションゲーム。ネズミや小鳥などに足跡を付けられると,それを上塗りしないとクリアにならない。このあたりは「塗る」というアクションならではゲーム性で,「スプラトゥーン」シリーズに通じるものがある。ローラーを使って,敵を潰せるという点も似ている。
 また,続編「コロスケローラー」ではプレイヤーキャラクターがイカの形になった。おそらく「塗る」から連想される「墨」と,イカの頭部が矢印状になっていることで向きが分かりやすい,ということが変更の理由だろう。

ネオジオポケット公式サイト(インターネットアーカイブ)より引用。画像は「クラッシュローラー」

(C)ADK 1999


「ヴォルフィード」
アーケード / タイトー / 1989年

 フィールドを囲んで陣地を増やし,80%以上に達するとクリアとなるアクションゲーム。「塗る」表現と「陣取り」のゲーム性が融合した最初期の試みと言える。囲んだエリアが塗り替えられるのは,自分の陣地になったことを分かりやすく表現するための手法であり,敵が塗り返してくることはない。
 タイトーが1981年にリリースした「QIX」の発展型だが,「ヴォルフィード」はボス戦の要素が強い。ボスはプレイヤーの陣地に入れないため,「スプラトゥーン」シリーズにおける撃ち合いと同様,相手を包囲するように自陣を広げて行動範囲を狭めると有効だ。

ディースリー・パブリッシャー公式サイトより引用。画像は「SIMPLE1500シリーズ Vol.80 THE 陣取り 〜ヴォルフィード1500〜」

(C)TAITO CORPORATION 1989,2001 (C)2001 D3 PUBLISHER


「ランパート」
アーケード / アタリ / 1990年 (Google 画像検索

 自分の城を拡張しつつ,敵を撃退していくアクションシューティングゲームだが,リアルタイムストラテジーの要素も濃い。城壁のパーツで囲ったエリアは自陣となり,砲台を置いて敵を攻撃できる。パーツは「テトリス」のようにランダムで出現するため,臨機応変に陣地を広げていくことが勝利への近道だ。
 対戦モードでは互いに自陣を拡張しつつ,砲撃し合うことになる。「陣取り」と「攻撃」は別のフェイズとして扱われており,「スプラトゥーン」シリーズのように両方を同時に進めるわけではない。


「マリオパーティ4」
ゲームキューブ / 任天堂 / 2002年

任天堂公式サイトより引用

(C)2002 Nintendo (C)HUDSON SOFT
スプラトゥーン2
 ミニゲームの「いろいろスタンプ」は,キャラクターを操作してスタンプを押した面積が広いプレイヤーが勝ちとなる。相手がスタンプを押した場所に,自分のスタンプで上塗りできるため,自分の面積を広げるだけでなく,相手の陣地をいかに削るか,そして相手に奪われにくい場所へと陣地を広げることが重要だ。
 紙の上にスタンプのインクが広がっていく表現は,「スプラトゥーン」シリーズを思わせるものがある。その後も「マリオパーティ」シリーズでは,「塗る」というアクションのゲーム性を追求していく。

■■箭本進一■■
宮城出身の大阪育ち。4Gamerを中心に活躍しているゲーム系ライター。アイデアや表現が優れている,勢いがすごいなど,一芸に秀でたゲームを愛する。著書に「超クソゲー」「超ファミコン」(共著/太田出版),「放課後、ゲームセンターで」(マイクロマガジン)などがある。
  • 関連タイトル:

    スプラトゥーン2

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