「モンスターハンター・ザ・リアル」も体験できるUSJのイベント，「ユニバーサル・クールジャパン2017」をレポート。初の映像作品で来場者を圧倒

　2017年1月13日〜6月25日，大阪府大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパンで「ユニバーサル・クールジャパン2017」が開催される。イベント期間中は，「モンスターハンター・ザ・リアル」「エヴァンゲリオン XRライド」「ゴジラ・ザ・リアル 4-D」「進撃の巨人・ザ・リアル」，そして「名探偵コナン・ザ・エスケープ」の5つのアトラクションが楽しめる。
　開催前日の1月12日に行われたプレスプレビューでは，メディアがこれらのアトラクションを先行体験できる機会が設けられた。本稿では，「モンスターハンター・ザ・リアル」の内容をメインに，元男子プロテニス選手の松岡修造氏も登場したオープニングセレモニーの模様などをお伝えしていこう。

「モンスターハンターダブルクロス」公式サイト

「ユニバーサル・クールジャパン2017」公式サイト

造形物としては初となるキリンが登場。キリンって，こんなにでかかったのか

　今回の「モンスターハンター・ザ・リアル」では，実物大のモンスターを「狩れる」ことが最大のウリになっている。これは，ハンターとなった来場者がバルファルクと対峙するというもので，さらに，30mを超えるアマツマガツチの圧倒的な迫力も必見だ。
　また，幅43mの超巨大スクリーンを使った映像からは，モンスターの巨大さが実感できる。視界のほぼすべてがモンハンの世界で埋め尽くされる感覚は，かつてない迫力で来場者に迫るだろう。エフェクトも多彩で，熱風，匂い，轟音など，仕掛けの1つ1つにこだわりが感じられる。大げさでなく，本当にその場にいるかのように感じられることには本当に驚いた。
　モンハンのファンであればあるほど，そのすさまじさに感動すら覚えることだろう。ぜひオススメしたいアトラクションだ。

来場者に襲いかかるバルファルク。圧倒的迫力をその身で感じよう

「ストーリーズ」や「ダブルクロス」を再現した展示コーナーも

辻本氏，小嶋氏インタビュー

　イベント後，「モンスターハンター」シリーズのプロデューサーを務める辻本良三氏と，「モンスターハンターダブルクロス」プロデューサーの小嶋慎太郎氏への合同インタビューが行われた。以下に，その模様を掲載しよう。

小嶋慎太郎氏（左）と辻本良三氏（右）

――「モンスターハンター・ザ・リアル」をすでに体験されたそうですが，感想を聞かせてください。

辻本良三氏（以下，辻本氏）：
　USJとは，過去に何回も「モンスターハンター・ザ・リアル」でご一緒しているんですけど，これまでは造形物を使ったコラボがメインでした。そのため，映像を使ったアトラクションをぜひやりたいとずっと思っていて，USJと話を進めていました。
　というわけで，今回のコラボは映像作品になったのですが，過去の実績もあって，クオリティについてはまったく心配していませんでしたね。実際，映像の再現度もすごいもので，驚きました。

小嶋慎太郎氏（以下，小嶋氏）：
　辻本が言ったように，バッチリのクオリティでしたね。まさに「ザ・リアル」の名にふさわしいものになっていると思います。USJのスタッフはモンハンをとても理解してくれていますし，実際にゲームをプレイされている人が映像制作に関わっているので，非常に「らしい」アマツマガツチとバルファルクになっています。

辻本氏：
　今回の「ザ・リアル」のウリは，来場者とハンターが一緒に冒険しているような感覚が味わえることです。モンスターを体で感じられるような演出もありますし，臨場感もすごい。実際に自分が狩場に出ているかのような感覚になれると思いますよ。

小嶋氏：
　「ザ・リアル」の最終版を見たときは，素直に「でけえ！」と思いました。果たして，こんな巨大なモンスターを狩れるのかと。もう，最初から最後まで大興奮でしたよ。

――今回はアマツマガツチとバルファルクが登場しますが，なぜこの2体のモンスターを選んだのですか

辻本氏：
　非常に大きなスクリーンを使った内容になるので，人気のモンスターであると同時に，演出とマッチすることが条件だと思いました。さらに，3月18日にリリースされる「モンスターハンターダブルクロス」に登場するモンスターを活かしたいという思いもあったので，あまり悩まずに決まりました。

――造形物としては，実物大のキリンが登場することも話題になってますね。

辻本氏：
　今回，どのモンスターを造形物として登場させようかと悩んでいたのですが，結局，夜でも見栄えがいいということでキリンになりました。キリンは，普通の馬くらいの大きさだと思っている人も多いと思いますが，実物大のものを見てもらえれば分かるとおり，実はかなり大きいんです。ファンの人にも，そういう部分を知ってほしいですね。

小嶋氏：
　今までティガレックス，リオレウス，リオレイア，ジンオウガなどを造形物として作ってもらったんですが，ずっとメインモンスターが続いていたので，今回は，違う形の古龍を選ぼうと思いました。それも，キリンを選んだ理由の1つです。

――モンハンは「モンスターハンター ストーリーズ」のタイトルでアニメ化され，さらに，ハリウッドで映画化も決定していますが，今後の展開についてはどのように考えていますか。

辻本氏：
　モンハンはゲームから始まったブランドですが，どこまで高められるのか，ずっとチャレンジしたいと思っていました。ここ数年は，アニメなど，とくにいろいろなことをやらせてもらってます。このまま勢いを止めず，ゲーム以外の展開にも積極的に取り組んでいきたいですね。

――ハリウッド版モンハンに関して，何か話せることはありますか？　監督をポール・W・S・アンダーソンさんが務めることも話題になっていますが。

辻本氏；
　アンダーソンさんはすごくゲームが好きで，モンハンもかなりプレイしているそうです。ですので，モンハンの世界をとても良く理解しています。せっかくハリウッドで映画化するのだから，モンハンの世界に興味を持っている人に監督してほしい。そういう経緯もあって，アンダーソンさんに監督してもらうことになったんです。

――2017年が始まりましたが，今年はモンハンにとってどんな一年にしたいですか？

辻本氏：
　「ダブルクロス」が発売されますので，まずはそれを最大限，盛り上げていきます。アニメ版モンハンの「ストーリーズ」も放映中ですし，「ストーリーズ」のパズルゲーム，「オトモンドロップ モンスターハンター ストーリーズ」や，アーケードのメダルゲームなど，さまざまな展開を行っているんです。まずはこれらをしっかりやりつつ，数年後を見据えていろいろと仕込んでいきたいですね。

小嶋氏：
　僕はダブルクロス担当なので，イベントも含めて，ダブルクロスの展開を全力でやりきります。

――分かりました。それでは最後に，メッセージをお願いします。

小嶋氏：
　「ザ・リアル」は，ゲームの世界観を体感できるものとして，まさに“リアル”を感じさせる内容になっています。こういうコンテンツからは我々も刺激を受けますし，USJもモンハンから刺激を受けてくれていればいいなと思います。お客さんも盛り上がっているので，非常に嬉しいです。

辻本氏：
　繰り返しになりますが，USJとはすでに何回もタッグを組ませてもらっていて，作品のクオリティに関しては本当に信頼しているんです。僕らだけではできないことやってくれて，しかもそれをユーザーが体験してくれる。それって，とても重要なことだと思います。
　USJには外国の人も来られるので，「モンハン」の名を大きく広めてくれるような効果もあると思います。ぜひ，多くの人に見に来ていほしいですね。

コラボフード＆ドリンクとして，「ねこめし 〜ベルナ村のチーズリゾット〜」（いけいけソース 〜トマト味〜／ふんばりソース 〜ハーブ味〜／どきどきソース 〜ピリ辛チーズ味〜）と，「元気ドリンコ 〜ホットはちみつゆず〜」が販売される

「日本のクールをもっと熱く！」と松岡さんらしい熱いメッセージを投げかけた，オープニングセレモニーの様子。松岡さんは，巨大な筆でイベントの象徴とも言える日の丸を描いた。すべてが圧巻のステージだった

モンハン以外のアトラクションも，圧倒的な迫力。日本が誇るコンテンツのすばらしさを改めて思い知った

「モンスターハンターダブルクロス」公式サイト

「ユニバーサル・クールジャパン2017」公式サイト