「グランツーリスモSPORT」のコンセプトカー「Zagato IsoRivolta Vision Gran Turismo concept」が，東京モーターショー2017にて公開

　ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは2017年10月25日，PlayStation 4用ドライブシミュレータ「グランツーリスモSPORT」のコンセプトカー「Zagato IsoRivolta Vision Gran Turismo concept」を再現した特別展示車両を，第45回東京モーターショー2017（一般公開日10月28日〜11月5日）の同社ブースにて公開した。


　本コンセプトカーは，イタリアの自動車メーカー・イソが1962年から70年にかけて製造したGTカー「イソ・リヴォルタ」からインスピレーションを受けて設計されたもの。設計を手がけたのはイタリアン・カロッツェリアのザガートで，耐久レースなどで華々しい成果を残したイソ・リヴォルタを，最新のデザインとテクノロジーで再構築している。

　登壇したザガート CEO Andrea Zagato氏は，まず“グランツーリズモ”という言葉が1950年代のミラノ発祥であることを紹介。そしてミラノに拠点を置くザガートは，公道自動車レース・ミッレリアで数々の勝利を収めたクルマを手がけ，数多くのGTカーをレースに送り込んできたと語った。
　またZagato氏は，ザガートが本コンセプトカーの設計を手がけたことによって，同社がグランツーリズモ発祥の地・ミラノに賞賛の意を示すことができるとも話していた。

左から「グランツーリスモ」シリーズ プロデューサー 山内一典氏，ザガート CEO Andrea Zagato氏，通訳，ザガート デザイン担当副社長 原田則彦氏

　ザガート デザイン担当副社長 原田則彦氏は，「速く走ることは，人類にとって永遠の夢。力強くあることは，生命力の証。その延長線上にクルマがある」と持論を展開。さらに「20世紀後半，それ以上移動速度を速くすると生活環境との調和が取れない状況となる一方，バーチャルの存在感が増してきた。とくにグランツーリスモSPORTが発表されたときは，リアルとバーチャルの境界線がなくなったように感じられた」と続けた。

　続いて会場では，Zagato IsoRivolta Vision Gran Turismo conceptの特別展示車両がお披露目された。


　Zagato氏は，このクルマのコンセプトを「ブランド復興」とし，「エンブレムに描かれたゴールデン・グリフォンは，空の神である鷲と地の神であるライオンを組み合わせたもの。このグリフォンが，跳ね馬や暴れ牛と競い合うのを楽しみにしています」と，フェラーリ（跳ね馬）やランボルギーニ（暴れ牛）を意識したコメントをしていた。


　また「グランツーリスモ」シリーズ プロデューサー 山内一典氏は，「今の時代は新しいスポーツカーが次々に生まれる，あるいは今あるモータースポーツが10年後20年後に存続しているかが，それほど自明ではない」とし，「ビジョン グランツーリスモ」というプロジェクトについて，「素敵なスポーツカーが少しでも生まれてほしい，あるいは原田さんがおっしゃったようにスピードへの純粋な憧れを持ち続けてほしいという思いを込めています」と説明。
　さらに山内氏は，「名門のザガートが，まさかこの東京モーターショーのグランツーリスモブースでコンセプトカーを発表するなんてことは，20年前にはまったく想像していませんでした。このクルマを作ってくださったZagatoさんと原田さんには，本当に感謝しています」とも語っていた。

SIEブースの「グランツーリスモSPORT」プレイアブルバージョンでは，Zagato IsoRivolta Vision Gran Turismo conceptを一足早く体験可能。VRバージョンも体験できる

「グランツーリスモSPORT」公式サイト