「ドラゴンクエストXI」の公式ネタバレイベントをレポート。堀井雄二氏ら開発陣がプレイヤーの疑問に直々に回答

「ドラゴンクエストXI」の気になる設定や裏話が明らかに

　イベントでは，「ドラゴンクエストXI」のプレイ後アンケートの結果発表などがなされた。その内容は以下のとおり。

PS4版と3DS版のどちらで「ドラゴンクエストXI」をプレイしたか。両方プレイしたという人が結構いるうえに，並行してプレイした猛者もいる

「好きなキャラクター」の項目は「異変前」「異変後」「クリア後」に分けられてランキングが披露され，さらに回答の男女比も示された。ストーリーの進行に伴って，各キャラクターの印象が変わっていったことがうかがえる

「好きなNPC」「あと一人仲間にするなら？」の項目では，どちらも女性からの人気が高いホメロスが1位に。なお後者の10位は，「今の8人がベスト」という意味だ

「好きなシナリオ」の項目では，2位の「運命の分岐点」にて，クリア後に主人公が過去に戻るというシナリオだが，当初はゲーム序盤まで戻ることも検討していたと明かされた

「心に残ったセリフ」の項目では，堀井氏らがドラマを盛り上げるために演出を施したセリフが多数ランキングに上がった

「心に残ったセリフ」については11位以降のものや，グレイグの迷言も紹介された

「性格が出る!?　あの選択肢」のコーナーでは，プレイヤーがゲーム中にどの選択肢を選んだかが示された

「ネルセンの試練に挑戦！　最少手数対決!!」のコーナーでは，ゲストの俳優・新井浩文さんと来場者の有志1名が「ネルセンの試練」の「冥界の覇王戦」で勝負。結果は，わずか9手でクリアした新井さんの勝利だった。なお新井さんは歴代「ドラゴンクエスト」シリーズをプレイしている熱心なファンだが，一番ハマったのは「ドラゴンクエストXI」だという

　イベントの終盤では，「もっと見せたい！　ドラゴンクエストXI」と題したコーナーが設けられ，本作の裏話や小ネタなどが披露された。

荒野の地下迷宮にある抜け穴。ベロニカは主人公の仲間になる前，捕まっていた牢屋からここを通って逃げ出したのだとか（PS4版のみ）

神の岩から景色をよく見ると，6匹のスライムが輪になっていることが分かる。なお異変後だと，このスライム達も凶暴化してしまうので姿を消しているそうだ（PS4版のみ）

デルカダール下層の門番は，夜になるとゲーム内の1時間（リアル時間だと1分30秒）だけ居眠りし，その間は主人公が素通りできる（PS4版のみ）

ホムラの温泉にてカミュを置き去りにしたまま主人公がフィールドに出ると，カミュが蒸し風呂用の服を着たままになる。これは当初意図していなかったが，面白かったので敢えて残したそうだ（3DS版のみ）

記憶喪失のカミュを連れて過去作の世界に行くと，カミュのセリフが変わる（3DS版のみ）

ケトスに乗ってナギムナー村に行ける。これはプレイの利便性を優先した結果とのことだ（3DS版のみ）

異変後かつ主人公が過去に戻る前のベロニカとセーニャの実家では，ベロニカの日記を読める（PS4版，3DS版）

エンディングには，勇者の紋章が記された2冊の本が登場する。その意味するところは，想像を膨らませてほしいとのことだった（PS4版，3DS版）

クリア後のパレード中は，メタルモンスターの出現確率が高まる（PS4版，3DS版）

PS4版のローディング画面に表示されるTIPSの中に仕込まれた小ネタもいくつか紹介された

　「ドラゴンクエストXI」の気になるシーンについて，堀井氏らが直々にコメントするコーナーも設けられた。

　最初に紹介されたのは「主人公が過去に戻ったあと，残された世界はどうなったのか」という疑問。プレイヤーの間では，「パラレルワールドとしてそれぞれストーリーが展開するのでは？」などなどさまざまな憶測が飛び交っていたが，堀井氏によると「歴史は何となく一つに収束していく」とのことで，それは各キャラクターの「この場面は以前に見た気がする」というセリフに示されているという。ただ，プレイヤー各自の異なる解釈を否定するつもりはなく，堀井氏の考えをもとに，いろいろ憶測を深めてほしいそうだ。

　「ベロニカが死ぬことは最初から決まっていたのか」という疑問には，「勇者の物語」「世界の滅亡」「究極の選択」という本作の3つのテーマを実現するために，かなり早くから決まっていたという回答がなされた。すなわちベロニカの死は，主人公が過去に戻ることを選択させるための動機付けであり，生き返らせることも同時に決めていたという。
　またセーニャがベロニカのスキルを受け継いでスキルパネルが拡張されたとき，本当にベロニカの死を認識したというプレイヤーも多いかもしれないが，それはある意味狙いどおりの演出だったとのこと。

　そのほか「仮面武闘会でマルティナと同じチームになるためにロウがレフリーに何を話したのか」という疑問には，堀井氏が「想像に任せたい」と回答。
　また「カミュと主人公が崖から飛び降りたとき，なぜ助かったのか」という疑問には，「勇者の奇跡ということで，後先考えず作ったシーン」と堀井氏。「あとでよくよく考えたら，ケトスが助けたのかもしれないという解釈ができるようにした」と説明していた。

「グレイグとロウのどちらがよりエッチなのか」という疑問も飛び出た。データ上はロウということになったが，正直どっちもどっちのような……

告知コーナーでは，10月9日の「ドラゴンクエストライバルズ」公式生放送で「ドラゴンクエストXI」に関する情報が公開されることや，ニコニコ静画にて本作の「ファンアートコンテスト」が開催されることが紹介された

「ドラゴンクエストXI」チームのアート担当が描いたファンアートも披露

　イベントのエンディングでは，登壇者達が「ドラゴンクエストXI」に対する思いを来場者と共有できた喜びをあらわにした。最後に堀井氏が，「“過ぎ去りし時を求めて”というサブタイトルのとおり，『ドラゴンクエストXI』には過去作のいろんなオマージュを込めました。それを見て，昔を思い出した方も多かったのではないでしょうか。そのようなことが起きるのは，『ドラゴンクエスト』の物語が愛されているだけではなく，友達や兄弟と一緒に遊んだ，あるいはクラスの皆といろいろ話したといった思い出があるからです。今日のようなイベントもまた皆さんの思い出となって，新たな『ドラゴンクエスト』の伝説になると思います」と語って，イベントを締めくくった。

「ドラゴンクエストXI　過ぎ去りし時を求めて」公式サイト