連載
ハロー!Steam広場 第95回:殺された父の謎を追うためプロボクサーを目指す青年がバイト戦士に……ならないように管理する育成シム「Punch Club」
![]() |
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,Steamのボイスチャット設定を常に送信するにして,試合中に青軸キーボードをかき鳴らす上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第95回は,Lazy Bear Gamesが手掛ける「Punch Club」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,1人のボクサーの私生活を管理し,バイトをさせたり,危険なリーグに出場させたりして先立つものを稼ぎながら父を殺した犯人を捜しプロを目指す……のだが,ちゃんとコントロールしていかないと,アルバイトに追われ,食い扶持を維持するためにバイト戦士と化し,そのまますべてが終わってしまうことにも……。このほか,無数のエイリアンを戦車で蹴散らす「GEARGUNS」もあるので,お見逃しなく。
父親の仇を討つためにボクシングの世界を渡り歩くボクサー育成シム「Punch Club」
![]() |
今回は,ロシアのインディーズ系デベロッパ,Lazy Bear Gamesが手掛ける「Punch Club」を紹介しよう。
本作は,ボクサーである父親が殺されてしまい,孤児となった少年を主人公にした作品だ。少年は,父親を殺した犯人を見つけるため,自身もまたボクシングの世界に身をおくことを決意。ゲームは,そんな少年が成長し,ボクサーとしての一歩を踏み出すところからスタートする。
![]() |
のっけからシリアスなストーリーが展開される本作だが,ゲームの内容自体はボクサーの私生活を管理していく育成シミュレーションとなっている。SFC時代を思わせるクラシカルなグラフィックスとBGMが特徴的で,イメージとしてはたまごっちやデジモンのような感覚で,プロボクサーを目指す主人公を育てていくことになる。
![]() |
ボクサーには,攻撃力に影響を与える「Strength」,命中率や回避率に影響を与える「Agility」,試合中のスタミナ回復量に影響を与える「Stamina」という3つの能力値が用意されている。いずれも,トレーニングを通して数値を上げることができ,どれを伸ばすかによって,ボクサーとしての個性が変化する。
一発の破壊力に賭けたハードパンチャーに育てたければ,ベンチプレスを繰り返し行いStrengthを伸ばしていけば良いし,スピードスターを目指すならば走り込むのが良い。とにかく,一日中筋トレをしていれば,ボクシングの世界で名を挙げるのもそう難しい話ではない……と言いたいところだが,プロを目指すことはそんなに甘いものではない。
![]() |
というのも,ボクサーには上述した能力値のほか,「Health」「Food」「Mood」「Energy」という4つの基礎ステータスが存在し,これらの管理こそがゲームの核と言ってもいいほど重要な要素になっているからだ。
とくに,「Food」と「Energy」は,どちらかが0になるとそれ以上トレーニングができなくなってしまうので,管理にとても気を使うことになる。Energyは睡眠を摂れば解決するのでまだいいが,Foodに関しては食料を購入しなければならないので,“お金を稼ぐ”というプロセスが途中で入ることになる。
![]() |
![]() |
お金を稼ぐ方法はいくつか用意されているものの,ゲームの序盤は工事現場でのバイトしか選択肢がない。バイトは一日中働くことになるので,トレーニングの時間が失われることになるうえ,せっかく付けた筋肉も衰えてしまうというデメリットがある。とはいえ,お金がないとお腹を満たすこともジムに通うこともできないので,最初は工事現場でのバイト一択ということになる。
ただ,ある程度ゲームを進めていくと,裏ファイトなどで稼いだり,隣人の家でご飯を食べたりできるようになるので,序盤をどう乗り切るかが当面の課題になるだろう。
![]() |
本作には,正式なルールのもとで執り行われるリーグ戦を始め,バーの駐車場で行われるストリートファイトや,廃倉庫を使って開催されるULTIMATE FIGHTSなど,戦いの舞台がたくさん用意されており,食い扶持を確保した後,どれに注力するかはプレイヤー次第だ。
![]() |
![]() |
試合自体は自動で進行するため,プレイヤーが試合中に介入することはできないが,試合前にセットしたアビリティによって選手の動きや試合の流れが大きく変わるので,見ていて退屈しない。防御をセットしたのに全然ガードを上げなかったり,必殺ブローがまったく発動しなかったりなど,意図したように進んでくれないやきもき感も意外と楽しく,まったく先の見えない試合展開にはついつい手に汗を握ってしまう面白さがある。
![]() |
![]() |
試合のスキップが出来ない点や,ショートカットキーが一切存在しない点など,ゲームのテンポについてはあまり褒められないが,ボクサーにスポットライトを当てた育成ゲームはなかなか貴重なジャンルともいえるので,興味のある人はぜひMyボクサーを育ててみてほしい。
「Punch Club」Steamページ(980円)
無数のエイリアンを戦車で蹴散らしていくアクションゲーム「GEARGUNS」
![]() |
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,ロシアのインディーズチームが手掛ける「GEARGUNS - Tank offensive」を紹介しよう。お気付きの人も多いかと思われるが,今回の連載はどちらもロシアのインディーズ系デベロッパだ。今,ロシアが熱い!(サンクトペテルブルグ -21℃ )
そんな話はさておき,本作は地球に襲来してきた無数のエイリアン共を戦車で蹴散らしていくアクションゲームになっている。考える暇があるなら一匹でも多く倒せといった感じで,ゲームのノリは「地球防衛軍」に近い。百聞は一見にしかずということで,まずはムービーを見てほしい。
本作に登場する戦車は,主砲と機関銃を軸に戦う現代の主力戦車と同様のモデルになっており,対エイリアン用に改造された特殊車輌というわけではない。ゲームシーンを見てみると,時代遅れの戦車が近未来の世界に飛ばされてきたような絵面になっているが,そんな戦車が未知のテクノロジーによって作られたエイリアン兵器を次々と破壊していくのだから面白い。
![]() |
![]() |
![]() |
本作はすでにGREENLIGHTを通過しており,2016年夏のリリースを予定しているとのこと。なお,「こちら」のコミュニティ掲示板には,デモ版のダウンロードリンクが公開されているので,興味のある人は同ページ内に記載されている必須スペックや操作方法をチェックしつつダウンロードして遊んでみよう。
「GEARGUNS」GREENLIGHTページ
- 関連タイトル:

Steam
- この記事のURL:
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.




































