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選考の決め手は「程よくマニア」。“関羽ロボ”にも驚いた「三國志」PR大使と,リリース間近の「三國志レギオン」越後谷プロデューサーへのインタビュー
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印刷2017/03/30 00:00

インタビュー

選考の決め手は「程よくマニア」。“関羽ロボ”にも驚いた「三國志」PR大使と,リリース間近の「三國志レギオン」越後谷プロデューサーへのインタビュー

 「三國志」や「信長の野望」シリーズを生んだ,コーエーテクモゲームスの「シブサワ・コウ」ブランド。その35周年を記念して,“「三國志」PR大使キャンペーン”が開催された。

 これは一般から選ばれた「三國志PR大使」が中国にある三国志スポットを訪れて,その模様をレポートし,「三國志」の魅力をアピールするという企画だ。

 4Gamerは中国から帰国した,傘重ねさん呉好きさんのPR大使2人にインタビューできたので,その模様をお伝えしよう。インタビューに同席したシブサワ・コウ ブランド シニアマネージャーで,「三國志レギオン」iOS / Android)のプロデューサーでもある越後谷和広氏から,サービス開始を間近に控えた同作の話も聞けたので,じっくり読み進めてほしい。

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは簡単で結構ですので,今回のツアーのルートを教えてください。

呉好きさん
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呉好きさん:
 まずは成田から武漢空港に行きまして,初日は荊州への移動でほぼおしまい,という感じでしたが,荊州のホテルでは早稲田大学文学学術院教授の渡邉義浩先生による三国志講座を受けることができました。
 2日めは荊州の古城や博物館を見て回ったんですが,その2日間だけでも,あちこちに関羽像があって驚きましたね。

4Gamer:
 そんなにたくさんあったんですか。

傘重ねさん:
 荊州のホテルの近くに巨大関羽像,荊州古城に関羽廟,という感じです。

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呉好きさん:
 3日めは襄陽に行って,「三顧の礼」で有名な,孔明の庵があったという古隆中を見学しました。4日めは岳陽の岳陽楼と赤壁公園を見て,最終日はまた武漢に戻り,そこから帰国という日程です。

4Gamer:
 訪れた場所を地図で確認すると,中国全土から見れば割と小さな地域にまとまっていますが,実際の移動は大変だったのではないですか。

呉好きさん:
 古隆中の見学が終わってから岳陽への移動はバスで4時間半もあって,かなりこたえましたね。
 あと,とにかく地形が平坦で,どこまで行っても同じような風景なんですよ。延々と続く菜の花畑を見てました(笑)。

4Gamer:
 特に印象に残った場所はどこでしょうか。

傘重ねさん
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傘重ねさん:
 古隆中の近くにある「三顧の礼のときに劉備が渡った橋」ですね。僕の中には,三顧の礼は雪が降るなかで行われたというイメージがあるんですが,私たちが行った当日もとても寒くて,雪ではなかったんですが雨が降っていて,自分のイメージに近かったんです。

4Gamer:
 古隆中はやはり観光スポットになってるんでしょうね。

傘重ねさん:
 いや,ガイドさんによると「ここに観光に来るのは日本人ぐらい」で,中国人の観光客は滅多に来ないみたいですね。

4Gamer:
 日本人のほうが三国志好き,孔明好きが多いのかもしれないですね。

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呉好きさん:
 そうですね。古隆中には橋のほかに,孔明が日々を過ごしていたという建物もありました。

傘重ねさん:
 諸葛亮と三兄弟(劉備,関羽,張飛)の像と,ちょっとした展示館みたいな感じのものが建ってました。

4Gamer:
 呉好きさんはどうでしょうか。やはり赤壁ですか。

呉好きさん:
 ですね。子供の頃から周瑜が好きなので,赤壁を目の前にしたときは感無量でした。
 赤壁の公園はテーマパーク化してるので,大自然そのままという感じではなかったのですが,そこかしこに周瑜のエピソードが書かれた石碑などがあって,それを見るだけで大満足でした。
 ただ,本当にテーマパーク化してて……「ロボ関羽」もあるんですよ。

4Gamer:
 ……ロボ関羽?

呉好きさん:
 これはもう写真を見てもらうしかないでしょう。これです。なんだか変形しそう。

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4Gamer:
 これは(笑)。……でもよく見ると意外としっかり作られてますね。
 ところで,サインボードとか解説は,日本語でも書かれていたんでしょうか。

呉好きさん:
 はい。古隆中でもそうでしたね。

傘重ねさん:
 中国の政府が認めるテーマパークの条件に,4か国語表示があるそうなんです。そのせいか英語と日本語の表示もありました。ちなみに赤壁公園は最高ランクを目指して改装中だそうです。

呉好きさん:
 その影響で赤壁博物館に入れなかったんですよ。それはかなり残念でしたね。
 あと,とにかく広いです。園内にあるホテルから,「赤壁」の文字が刻まれた壁があるところまで,歩いて30分くらいかかります。

4Gamer:
 土産物とかはどうでしたか。

呉好きさん:
 赤壁に限らず,どこに行っても関羽像が売ってました。
 赤壁でも関羽が強くて,周瑜の土産物は2つしかなかったんです(笑)。そういう意味で赤壁は,関羽の人気が高い国内需要に向けた観光地化が進んでいるんだな,という印象は強いです。

傘重ねさん:
 古隆中でも,諸葛亮を思わせるものといえば扇子があった程度でしたね。
 あとはひたすら関羽でした。

4Gamer:
 食事はどうでしたか。三国志にちなんだものとか,当時の料理を再現したものとか……。

呉好きさん:
 特にそういうのはなかったですね。
 食事の印象としては,とにかく辛い。なのに水がないんですよ。お茶は熱いものばかりでして,お店で「緑茶」のペットボトルを買うと,すごく甘いんですよ。熱いものは甘くないんですが……。

越後谷氏:
 ああ,向こうの「緑茶」って,ガッツリと甘いですよね。

4Gamer:
 では,「三國志PR大使」という企画そのものについてお聞きします。以前「大航海時代PR大使」という同様の企画もありましたが,今回「三國志」になったのはなぜでしょうか?

越後谷和広氏
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越後谷氏:
 「大航海時代PR大使」が大変好評だったので,シブサワ・コウ35周年でもやろう,ということになりました。「三國志」になったのは,ちょうど「三國志13 with パワーアップキット」PC / PS4 / PS3 / Xbox One)が出るタイミングだったというのが大きいですね。
 前回の大使は1人でしたが,いろいろな会話ができると思ったので,今回は2人を任命することにしました。

4Gamer:
 大使の選考は,硬い言い方をすれば書類選考ですよね。

越後谷氏:
 まぁ,確かにそうですね(笑)。

4Gamer:
 好きな三国志のエピソードと,自身が考えたifのストーリーを書くというものでしたが,大使のお2人はどんなものを書いたのでしょうか。

呉好きさん:
 袁紹と曹操の関係がものすごく好きなので,三国志のエピソードにはそちらを書きました。2人は最終的に官渡で戦いましたが,昔は友人でしたし,袁紹のほうが年上ということもあって,曹操が袁紹に敬意をあらわすような様子もあるんですよね。
 何より面白いのは,董卓の横暴が終わって,2人が別れるときの語らいです。曹操は「ここに残って勢力をつける,多分うまくいく」,袁紹は「河北に行って勢力をつける,おそらくうまくいく」と言うんですが,史書に「多分」とか「おそらく」とかいう言葉が出てくるのって,珍しいんですよね。

4Gamer:
 確かにあまり見ないかもしれません。

呉好きさん:
 これは僕の想像ですが,実際にはもっと軽い感じで,「こうすればうまくいくんじゃね?」くらいのノリだったんではないかな,と思ってるんです。曹操と袁紹の関係性も,いろいろな本や漫画などで語られているようなものとは違っていたんじゃないかと。
 そういう2人が官渡でどう戦い,相手をどう思っていたのかというのは,すごく興味深いです。

4Gamer:
 なるほど,官渡の戦いは“三国時代の流れ決定づけた”という視点で語られることが多いですが,呉好きさんは曹操と袁紹のお互いに対する,個人的な思いが気になると。

呉好きさん:
 ifは,一番好きな周瑜でいくことにしました。「周瑜がもし生きていたら」ですね。
 周瑜は従軍した戦ですべて勝っているんです。引き分けすらありません。そんな周瑜の計画がそのまま進んでいたら,呉の天下だって十分にあり得たんじゃないかと。
 周瑜は死に際も非常に印象的なので,それだけに生きていたら……という想像をしてしまいますね。

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4Gamer:
 周瑜が生きていたら呉の行く末は変わったかもしれない,と思うことは,確かにありますね。では傘重ねさんが書いたものを教えてください。

傘重ねさん:
 僕は「酒を煮て英雄を論じる」のエピソードを選びました。
 このときの劉備は捕虜的な扱いですが,曹操は劉備を一緒に馬車に乗せるなどして,友人的に接しています。
 で,曹操に「今の時代に英雄と呼べるのは誰か」と聞かれた劉備はいろいろな人物の名前を出していくんですが,公孫瓚の名前は出しません。これは,正史における公孫瓚がなかなかの悪党で,皇族である劉虞を殺したりしているせいかな,と思っています。
 また,このエピソードの最後では,劉備が曹操の言葉に驚いて箸を落としますが,2人の英雄が腹のうちを探り合い,互いの器を見せあったという点でも好きです。

4Gamer:
 ifのほうはどのようなものを書いたのですか。

傘重ねさん:
 実を言うと,僕が「三國志PR大使」の企画に気づいたのは,締め切りの1日前だったんですよ。なので,詳しいことを調べる余裕がなくて……。

4Gamer:
 おお,1日で仕上げたものが選ばれたんですね。

傘重ねさん:
 あまりにも局地的な話にしてしまうと,当時どこにどんな武将がいたのかを調べないといけないので,間に合わない。そうなると大局を語るしかないんですが,だったら河北の情勢が一番いいだろうと思って「袁紹が官渡の戦いで勝利したらどうなる?」というものを考えました。

4Gamer:
 呉好きさんといい,袁紹が人気ですね

傘重ねさん:
 呉好きさんが話したように,曹操と袁紹の関係も興味深いですし,官渡の戦いは赤壁に次ぐ大戦でしたから。さらに言えば,勝負は紙一重だった,というのも大きいと思います。

4Gamer:
 越後谷さんは応募された書類をすべて読まれたと思うのですが,どのような感想を持たれましたか?

越後谷氏:
 20名以上からご応募頂いたんですが,総じて濃かったですね。とにかく濃い。仕事にしている僕らよりも三国志に詳しいんじゃないかと思えるような応募もありました。
 なので,今回大使となったお2人のものより,さらに濃い応募もあったんです。

4Gamer:
 となると,“濃さ”で大使が決まったわけではない,ということですね。

越後谷氏:
 はい。今回のツアーは,古隆中と赤壁がメインです。三国志ではメジャーなテーマと言っていいと思います。
 となると,超マニアな方よりは,ほどよい濃さの方に来ていただいたほうがいいだろう思ったんです。
 審査手順としては,そこを基準として審査員全員でそれぞれの書類に点数をつけて,合計点で大使を決定するという形でした。

傘重ねさん:
 うわ。僕,時間があったら劉焉のエピソードを書いていたと思うんですよね……。

越後谷氏:
 そうなんですね。実は劉焉について書かれた方が1名いらっしゃいました。

傘重ねさん:
 もっと早く募集に気づいていたら,僕がこの場にはいなかった可能性が高いですね(笑)。

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呉好きさん:
 そういう意味では,僕も時期が良かったですね。
 学生時代はかなり熱心に三国志関係は調べてたんですが,社会人になってからはそこまで時間を費やせなくなっていました。なので,学生時代の僕が今回の企画に巡り合っていたら,アウトだったかも(笑)。

4Gamer:
 「程よくマニア」ということですが,先程からお話を伺っている限り,大使のお2人は自分より圧倒的に三国志に詳しいと感じます。実際に中国に行ってみて,三国志の見方が変わったようなところはありますか。

呉好きさん:
 そうですね……ここまで何度か話に出ていますが,関羽の存在感ですね。
 関羽が神格化されて,中国全土で大人気だというのは,知識としては知ってたんですが,実際に中国に行ってみると,本当にどこに行っても関羽なんです。何はなくとも関羽だけはいる,みたいな。

4Gamer:
 想像を超えるレベルだったと。

傘重ねさん:
 僕は孔明の人気が予想よりも高くて,意外でした。
 孔明のファンは中国にもいると聞いていたんですが,日本ほどではないと思っていたんです。でも中国には「3人寄らば孔明の知恵」って言葉もあるそうで,人気は高いみたいです。もちろん関羽ほどじゃないわけですが(笑)。

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呉好きさん:
 中国大陸の大きさ,スケール感も,実際に行ってみてより大きく感じるようになりました。
 先ほど話に出ましたが,中国大陸のごく一部なのに,毎日車で何時間もの移動が必要になる,ということを体験すると,劉備の流浪の旅などはちょっと信じられないくらいの距離に思えてくるんです。

傘重ねさん:
 情報の伝達を考えても,いろいろと興味深いですよね。。
 古隆中ではガイドさんが「孔明はこの地にいながら中国全土のことを把握していたのです」とか言ってたんですが,そんなはずないと(笑)。
 三国志には「優れた軍師が他国の君主や将軍の死をいちはやく聞きつける」とか,「軍隊が移動を開始したことが伝わる」とかいった描写がありますが,実際のところ,そういった情報はどれくらいの速度で伝わっていったんだろう,という思いは強くなりました。

4Gamer:
 では,大使のお2人に,まだ三国志を知らない人へアドバイスをお願いしたいと思います。これから三国志に触れるなら,何から始めればいいでしょうか。「三国志って面白そう」と思う人は多いかと思うのですが,ゲームはもちろん,小説に漫画にアニメと,多くのジャンルにわたるコンテンツでもありますので。

呉好きさん:
 僕は小学生のときに兄が持っていた「三國志II」を遊んだのが入口になりました。当時はアニメでも三国志をやってましたが,せいぜい劉備・関羽・張飛の三兄弟に,曹操くらいしか知らなかったですね。
 その点,ゲームでは武将のパラメータから入っていくこともできて,取っ付きが良かったです。

4Gamer:
 パラメータから入るというのは,少なからぬ人が呂布に特別な思い入れを持つ原因のひとつかもしれないですね(笑)。

呉好きさん:
 ゲーム以外なら……横山光輝氏の漫画と吉川英治氏の小説は,とりあえず義務教育の範囲と考えていいんじゃないでしょうか(笑)。
 そのうえで,次に読むなら,僕としては北方謙三氏の小説を推したいです。北方先生は呂布がすごく好きな方で,それもあって北方三国志は呂布がものすごくかっこいいんですよ。それに相当マイナーな武将も含めて,いろいろな登場人物の心理描写がとても深い。人間臭さがすごく感じられるものとして,お薦めしたいです。

傘重ねさん:
 僕も小学生のころに「三國志DS 3」をプレイしたのが最初の三国志でしたね。その頃は三国志の知識なんてまったくなくて,好きな色で勢力を選んだら劉備になったのを覚えています。
 ゲーム以外でしたら,やはり横山三国志がお薦めです。演義と正史での描写の差とか,小勢力の動きとかいったところも,横山三国志からスタートすると分かりやすいと思います。

4Gamer:
 傘重ねさんは三国志をまったく知らなかったのに,「三國志DS3」をプレイしたんですね。こう言ってはなんですが,なぜ三國志を遊んでみようと思ったんですか?

傘重ねさん:
 姉が遊んでいたんです。「信長の野望」も持ってましたね。

越後谷氏:
 「三國志」は女性ファンも多いんですよね。今回のPR大使企画にも,女性の応募者がありました。
 ともあれ,お姉さまには「ありがとうございます」とお伝え下さい(笑)。

4Gamer:
 家族の影響はやっぱり大きいんですね。さて,越後谷さんは「三國志レギオン」のプロデューサーでもあるということで,ぜひそちらの話もうかがいたいと思います。

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越後谷氏:
 はい。もともと2014年にアナウンスがあったゲームでして,自分自身は昨年からプロジェクトに参加しています。
 ゲームのシステムなどを試行錯誤しながら,なかなか固まらなかったところがあったので,リリースまで時間がかかりましたが,もう事前登録期間に入っておりまして,間もなくサービスインする予定です。

4Gamer:
 発表時にはジャンルがシミュレーションRPGでしたが,現在は「タクティカル部隊アクション」となっていますね。

越後谷氏:
 要はリアルタイムの対戦ゲームですね。三国志の武将でデッキを作り,それを使ってほかのプレイヤーと対戦するというゲームになります。

4Gamer:
 画面上のユニットを動かして戦うという感覚でしょうか。

越後谷氏:
 そうですね,ユニットの移動ルートを指でなぞって指定できたりしますので,敵を迂回するようにして進むといったこともやりやすいと思います。

4Gamer:
 かなり自由な戦いができそうですね。

越後谷氏:
 一番の特徴は,「合流」というメカニズムです。ユニット同士を合流させることで,1ユニットとして扱えるようになり,戦闘力も上がります。
 また,合流すると2人の武将のうち1人は「副将」になるのですが,副将時にだけ「ダメージ無効」や「計略の効果増大」といった効果を発揮するスキルもありますので,これをうまく使うのがカギになるんです。

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4Gamer:
 なるほど。合流のパターンを考えながらデッキを組むことが必要なんですね。

越後谷氏:
 デッキを組むところでも悩んでいただきたいですが,陣形の要素もあるので,誰と誰をどのタイミングで,どう合流させるかといった,実際の戦場での指揮も重要なんです。

4Gamer:
 無精者からの質問なのですが,「そういう操作をするのは大変そう」とか,極論言うと「自動的に戦闘してくれないか」といった要望はカバーされているのでしょうか。

越後谷氏:
 はい。「操作が大変そう」ということであれば,武将を十分に育ててから勝負することも可能ですし,オート戦闘もあります。

4Gamer:
 キャラクターデザインは「三國志」とも「真・三國無双」とも違う方向性なのかな,という印象を受けました。

越後谷氏:
 デザインでは「メタルストライク」というキーワードを作りました。部隊と部隊が激突するのが「ストライク」ですが,そこで特にメタリックな表現を重視したいと。
 最も顕著なのは魏ですね。曹操をはじめ,武将はメタリックな鎧をガッチリ着ているようなデザインになっています。
 蜀は毛皮など,よりナチュラルな素材を用いたデザインで,一方で呉は南方ということで,露出度高めのデザインで統一しています。
 あと「異形」という勢力もありまして,董卓なんかは「ああこれは異形だ」と思えるようなものにしています。

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4Gamer:
 デッキを作るにあたって,勢力の縛りはあるのでしょうか。

越後谷氏:
 縛りはありません。同勢力で組むとボーナスがつくといった要素はありますが,それがそこまで強く影響しないようなバランスにしています。

4Gamer:
 サービス開始時には,どれくらいの武将が使えるのでしょうか。

越後谷氏:
 約120名を用意しますが,そこからアップデートやイベントで新しい武将をどんどん追加していきます。また,同じ武将でもレアリティによって別のカードになっていて,それぞれ特性が違います

4Gamer:
 リアルタイム対戦となると,一戦にかかる時間が気になるのですが。

越後谷氏:
 3分かからないですね。2分と考えていただいてもいいくらいです。勝っても負けても成長できるようになってますので,何度も何度も対戦して,最強デッキを作っていただければと。
 プレイヤーレベルという概念はありますが,デッキコスト上限はプレイヤーレベルによって上昇しません。なので,レアリティが高い,強い武将だけでデッキを組む,ということはできないようになっています。

4Gamer:
 初心者でもやりようによってはいい勝負ができそうですね。

越後谷氏:
 例えば呂布は強いですが,1人でデッキコストの3分の1くらいは使ってしまいますので,デッキが組みづらくなります。周瑜や孔明は,呂布ほどではなくですが強くて,コストもほどほどなので,どんなデッキでも使いやすいと思います。

4Gamer:
 「三國志」を冠するコーエーテクモゲームスの作品は非常にたくさんありますが,作るにあたって一番大事にしていることは何でしょうか?

越後谷氏:
 あくまで私個人の意見ではあるのですが,やはりキャラクター性かなと思っています。
 三国志の魅力というのは,登場人物の魅力が支えていると思うんですね。そして実際,それぞれの登場人物にファンがいます。そのファンの方が納得できるものを出すというのは,最低条件かなと思いますね。
 あとは,いろいろな切り口です。「三國志」のナンバリングタイトルであれば,武力や知力といったパラメータはいつまでも議論し続けられる話題ですよね(笑)。

4Gamer:
 確かに。いくら話しても終わらないですね。

越後谷氏:
 そういった,プレイヤーのこだわりがあるからこそ,さまざまな「三國志」を楽しんでいただけているのだと思うんです。
 「三國志レギオン」も,武将のキャラクター性を大切にしながら,独自の切り口で作ってきました。

4Gamer:
 事前登録の感触はいかがですか。

越後谷氏:
 ありがたいことに,数日で1万人以上の方に登録していただきました。もうお待たせしませんので,楽しんでいただきたいです。

4Gamer:
 期待しています。では最後になりますが,PR大使のお2人と越後谷さんから,4Gamer読者へメッセージをお願いします。

呉好きさん:
 人間の一生くらいの時間に,国の行く末を左右する大きな出来事がいくつも起こって,正史だと3500人くらいの人物の記録があります。この圧倒的な密度と深さは,三国志ならではの魅力じゃないかなと思います。
 なので,三国志に入っていくのであれば,まずは好きな人物を見つけるのがいいのではと思います。自分が気に入った人物にスポットライトを当てて本を読んだりゲームを遊んだりすると,結構すんなりと三国志の世界に入っていけるかな,と。

傘重ねさん:
 む,ほとんど言われちゃいましたね(笑)。
 僕の場合,三国志に初めて触れたのが10年前でしたが,触れる度に新しい発見があって,もちろんまだまだ知らないこともたくさんあります。それが当たり前なくらいの広さと深さなんですね。ゲームでもなんでもいいので,まずは触れてみて,そこから徐々にのめり込んでもらえたら嬉しいです。

越後谷氏:
 そうですねえ,呉好きさんのお言葉をお借りすると「三国志は義務教育」ということですね(笑)。陳腐な表現になりますが,三国志には尽きない魅力があります。「好き」の鉱脈と言ってもいいですね。掘っても掘ってもいくらでもエピソードが出てきますし,また現代においてもなおロマンが感じられる……それが三国志だと思います。
 あ,あと「三國志レギオン」ですが,もう少しでリリースですので,ぜひご期待ください。とにかく対戦を楽しんで下さい!

4Gamer:
 ありがとうございました。

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