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福岡のeスポーツネットカフェ「SG.LAN」は何を目指すのか。プロチームSengoku Gamingの拠点で,合言葉は「会いに行けるプロゲーマー」
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印刷2018/07/23 18:32

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福岡のeスポーツネットカフェ「SG.LAN」は何を目指すのか。プロチームSengoku Gamingの拠点で,合言葉は「会いに行けるプロゲーマー」

 2018年6月10日,福岡県筑紫野市にeスポーツネットカフェ「SG.LAN」がオープンした。ここはプロゲーマーチームSengoku Gamingが運営するネットカフェで,同チームの「レインボーシックス シージ」部門“Sengoku Gaming Extasy”の拠点でもあるという。
 そんなSG.LANで7月21日,「Sengoku Gaming × MSI R6S 2vs2対戦イベント(仮称)」が開催され,合わせてメディア向けにお披露目が行われた。今回はSG.LANとはどういう施設なのか,チーム代表の岩元良祐氏に話を聞いてきたので紹介しよう。

西鉄二日市駅
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 SG.LANは天神から西鉄天神大牟田線に乗って25分(特急,急行で約16分)ほどの場所にある筑紫野市二日市にある。西鉄二日市駅からSG.LANまでは徒歩1分ほどだ。
 eスポーツを主軸にしたネットカフェだが,料金形態は韓国のネットカフェ「PC Bang」を参考にしており,ポイントをチャージしてPC席を利用した分だけポイントが消費されていく仕組みだ。PC席は1000円で3時間利用可能で,一般的なネットカフェと大差ない。全席ゲーム向けPCが設置されているため,ゲームを目的として利用するなら,こちらの方がお得かもしれない。ちなみにポイントは飲食物の購入にも利用可能だ。

入口にはe-Sports Arena SG.LANという看板がある。駅からかなり近い
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 PCには「レインボーシックス シージ」や「リーグ・オブ・レジェンド」,「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUND'S」などがあらかじめインストールされた状態だが,どのゲームも自由にプレイできるわけではない。当然と言えば当然だが,Steamなどのゲームは自分のアカウントで購入しておく必要がある。
 PCはMSI製のもので,GTX 1060を搭載した「Trident 3」が30台と,GTX 1070Tiを搭載した「Infinite X」が11台(1台はストリーミング配信用)設置されている。ディスプレイは湾曲型で最大144Hzのリフレッシュレート,応答速度1msの「Optix MAG27C」と「Optix G24C」,キーボードとマウスは「Vigor GK40 Combo」,ヘッドセットは「Immerse GH70 GAMING Headset」と,すべてMSIの製品だ。
 内装は余裕のあるPC配置でやや殺風景だが,ゆったりとしたレイアウトで居心地がいい。PCが置かれていない飲食用のスペースもある。

動線が広く取ってある。スペースはあるため,まだまだ発展の余地あり
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Infinite X
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 Sengoku Gamingが運営するSG.LANだが,その構想はチーム設立時からあったと岩元氏は語る。SG.LANは収益を目的とした商業施設というよりは,ファンとの交流も視野に入れたチームの活動拠点だという。
 Sengoku GamingのPC版「レインボーシックス シージ」部門“Extasy”の選手達が従業員として働いている。eスポーツはプロゲーマーが続々と誕生している状況であるが,そのファンが直接プロゲーマーに会える機会というのはあまりない。その機会を増やそうというのがSG.LANの機能の1つであり,コンセプトは「会いに行けるアイドル」ならぬ「会いに行けるプロゲーマー」だ。

Sengoku Gaming代表の岩元良祐氏(左),副代表の松本孝眞氏(右),SG.LANスタッフのArkRoyal氏(中)
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 SG.LANは九州でのeスポーツの発展,地域のeスポーツコミュニティの発展を目指した地域密着型の店舗だ。店を構える二日市駅周辺には大学が多く存在し,SG.LANは大学のサークル活動などで利用されることもあるほか,大学にeスポーツ関連サークルを設立するためのサポートも行っているという。まさしく地域のコミュニティ拠点を体現しているというわけだ。

左からAroel1na選手,SuzuC選手,Papilia選手
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 Sengoku Gaming Extasyの選手達は,勤務時間中でも忙しくないときは動画を見て,試合の研究をしたりと割と自由なスタイルで働いているそうだ。
 練習場所としても利用されるSG.LANだが,メインとなる練習場所は選手個人の住居だ。店舗の近くにマンションを5部屋借りており,選手達はそこに住んでいる。各部屋にはMSIから提供されたPCおよびデバイスがあり,自宅での練習環境も整っている。
 岩元氏は「生活環境で選手にストレスは与えたくない」とのことで,選手たちのプライベート空間をしっかりと確保するためと説明した。

同会場で行われたイベント風景。来場者とSengoku Gaming Extasyのメンバーが2対2で勝負する。ハンデあり
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究極のハンデ“二人羽織り”。キーボードとマウスを別々の選手が操作する。さすがにこれは勝てないだろうと思ったが,意外と善戦していた。さすがだ
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 SG.LANというお店を構え,所属する選手達の一部ではあるが生活も支えているSengoku Gamingだが,その収支は決して明るいモノではない。SG.LANの運営はまだ始まったばかりで当たり前ではあるが,現時点で赤字だそうだ。
 ではその資金はどこから出ているのか,答えは代表である岩元氏の本業だ。岩元氏は漁業を営む会社の社長で,祖父から受け継いだ家業とのことだが,その経営が軌道に乗ったため,eスポーツ事業を始めたのだという。本業からの資金を回してチーム運営が行われているというわけだ。

 岩元氏の目的はSG.LAN単体の収益化ではなく,Sengoku Gamingのチーム運営,スポンサー収入などを合わせて収益化すること。SG.LANも,チームがより大きく羽ばたくための手段の一つで,それぞれがシナジーを生み,相乗効果での収益化を目指している。
 なお,SG.LANが目覚ましい効果をあげられれば,Sengoku Gaming Extasy以外のチームの拠点としてほかの地域で展開していく可能性もあるとのこと。フランチャイズまで視野に入れているらしく,野心的でユニークな試みだ。

来場者4人+Extasyメンバー1人で2チーム作り,5対5の対戦会も行われた
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キーボードの置き方が特徴的
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 まだオープンしたばかりということもあり,地元での知名度もそこまで高くはない。しかし,定期的にSengoku Gaming Extasyのファンイベントが開催されるほか,コミュニティイベントでも利用されつつあるそうで,徐々に広がりつつある状況だろう。
 eスポーツの課題としてプロゲーマーの生活保障の問題がある。プロゲーマーと名乗っている人も,その多くは会社員や学生で,練習に打ち込める時間が少ないのが現状だ。プロといっても,それで生活していけるだけの収入を得ている人はごく一部である。
 SG.LANで行われている構想はそれらの問題を解決しうるものだ。まだ粗削りな部分があったり,機能的に足りない部分もあったりするが,改善への熱意があり,試行錯誤を繰り返している。
 オープンして1か月で気の早い話だが,SG.LANの成否はプロチームの運営手法のモデルケースになるかもしれず,その成り行きに注目したい。

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「Sengoku Gaming」公式サイト

「SG.LAN」店舗情報ページ

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