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海図を変えると地形が変わる? シリーズ最新作「大航海時代V」が発表されたコーエーテクモゲームス「新作ブラウザゲーム発表会」レポート
本稿では,発表会の模様をお伝えすると同時に,大航海時代Vの概要を紹介していきたい。
「大航海時代」シリーズ最新作,「大航海時代V」がmyGAMECITYで今冬サービス開始。PCブラウザ上で遊べる基本プレイ無料タイトルに
「大航海時代」のナンバリングタイトルがブラウザゲームとして登場
「あらゆるプラットフォーム,デバイスでお客様に楽しんでいただきたいと思い,大航海時代Vを(ブラウザゲームとして)制作させていただきました」「自信を持って制作した大航海時代Vを,新しいブラウザゲームとしてお客さまにお届けできること,大変嬉しく思います」(小林氏)
大航海時代Vは,まずコーエーテクモゲームスが運営するmy GAMECITY内でサービスを開始し,その後さまざまなプラットフォームでマルチ展開されるようだ。また,近い将来スマートフォンのネイティブアプリゲームとしてもリリースする予定だという。
発表会で公開された「大航海時代V」の情報を総まとめ
大航海時代シリーズは,1999年に発売された「大航海時代IV」まで4作のナンバリングタイトルがリリースされているが,すべてPC版から開発されて,その後さまざまなプラットフォームに展開している。大航海時代VもPC版からスタートする点は同じである。ただし,ダウンロードやインストールなどは一切不要なブラウザゲームであることと,基本ゲームプレイが無料な点は既存のタイトルと異なるところだ。
「ナンバリング作ですので,大航海時代の特徴であります『交易』『探検』『海戦』という三本柱はしっかりと継承しております」(竹田氏)
各地の港で交易品を売買して一攫千金を目指したり,世界中の遺跡や発見物を発掘したり,海を荒らしまわる海賊を討伐したりといった,シリーズ伝統の自由度の高いプレイは,ブラウザゲームになっても楽しめそうだ。
では,本作の主要な要素について,より詳しく解説していこう。
●交易
プレイヤーは艦隊の提督となり,複数の船を所有し,船団を指揮することになる。世界の港で交易品を購入し,ほかの港に運んで売りさばくことで大金を手に入れることができるのだ。
交易で利益を上げたら,都市に投資して発展を促して新しい交易品を出現させたり,より多くの交易品を運べるよう船団を増強したりすることで,より利益を高めていける。
なお,都市への投資を続けると王宮から特別な依頼を受けることができるようになり,その依頼を達成すると,爵位を得て外交政策に口を出すことも可能になるという。
●探検
世界中の陸地には上陸できる拠点が無数に存在している。上陸して調査をすることで,遺跡を発見することもあるという。遺跡では,発掘調査をすることでアイテムや“発見物”を見つけられる。ただし,罠も数多く設置されているので,航海士のアドバイスを聞いて,適切な発掘を行う必要がありそうだ。
なお,見つけた発見物を「報告」すると,多額の報酬と名声を手に入れることもできるとのこと。
●海戦
洋上で海賊に遭遇すると,最大5隻での海戦が発生する。相手艦隊の陣容や戦術を見て,乗せる航海士や自軍の戦術を決めていく。ただし,戦術や航海士には相性や適性があるので,プレイヤーは提督として常に適切な判断を迫られる。
航海士はスキルを所持しており,これがうまく戦術にはまると一気に形勢を逆転できることもあるという。海戦で勝利するためには,航海士を育成することが不可欠だ。
●マルチ・ポルトラーノ
「ポルトラーノ」とはイタリア語で「海図」を指す言葉で,マルチ・ポルトラーノとは,海図が複数存在するという意味を持つ。従来の大航海時代は世界地図がすでにでき上がっていたが,大航海時代Vでは,地図そのものが変わってしまう可能性がある。プレイヤーがゲームを進めると,世界を描いた「海図」を手に入れられるが,同じ場所でも複数の海図が存在していて,どの海図を採用するかで地形が変わってくるのだ。
地図が変わることでゲーム内ではどういうメリットがあるのだろうか。例えば,地中海と黒海がつながっている地図ならば新しい交易ルートができ,本来内陸にあるはずの遺跡が海沿いにあれば発見が容易になるといった具合だ。自分のプレイに最適な海図を探し出すという,まったく新しい楽しみ方ができるのだ。
「当時は想像だけで作られた海図もあったのですが,それが本当だったらどうなるだろうか。(マルチ・ポルトラーノにより)そういった“if”の世界を体験していただけます」(竹田氏)
ほかにも,多数のキャラクターが登場する長編シナリオに挑戦したり,無数にあるクエストを気ままにこなすこともできる。
長編シナリオでは,大航海時代ゆかりのキャラクターであるロッコの孫娘や,プレイヤーの幼馴染という設定のジュピトル,謎の女冒険家ソニアなどのオリジナルキャラクターが登場する。さらに,アン・ボニーやフランシス・ドレイクといった史実の有名人がゲームを盛り上げ,不思議な海図の謎を解き明かす壮大なストーリーが楽しめるのだ。
プレイヤーの旅を彩る航海士は100名以上で,オリジナルキャラ,史実の人物のほか,歴代シリーズのキャラクターも登場するとのこと。育成してレベルアップすると能力が上昇するほか,航海士個人ごとに設定された「列伝クエスト」を達成すると隠された潜在能力を引き出すこともできるという。
大航海時代で重要な位置を占める造船については,40種類以上の船が登場し,用途に合わせて改装することもできるようになっている。
本シリーズのお約束となっている,世界各地の港町にいる酒場娘との出会いは,大航海時代Vでも健在だ。冒険談を語ったり,各地で発見した宝をプレゼントしたりすると,娘達と仲よくなれるのだ。
以上,タイトルの概要を説明してきたが,竹田氏によると本作の目指すところは「変わり続ける世界」なのだという。マルチ・ポルトラーノにより,新しい大航海時代が幕を開けるのだ。
具体的には,サービス直後から,定期的な運営イベントを行い,現在サービス中の大航海時代 Onlineとのコラボレーションも積極的に行っていくという。
白石康次郎氏によるトークセッションの模様を公開
自身が操るヨットの写真を見ながら,白石氏は「船の素材は木から合成素材になったが,帆船の仕組みは大航海時代とあまり変わらない」と説明する。しかし,速度は確実に速くなっており,最新鋭のヨットだと風より速く進むことができるのだとか。
“海を制するものは世界を制する”と言われた大航海時代は,海の男にとって一番熱かった時代だという白石氏は,「風向きが逆だったら違った歴史になっていたかもしれません」とロマンティックな話も聞かせてくれた。
今でこそ,いながらにして衛星から世界のあらゆる場所を見ることができるわけだが,白石氏が初めて世界一周をした1993年には,地球上にもまだ測量を終えていない場所があったのだという。何があるのか分からない場所へ船を進めるわくわく感,それはゲームでも感じることができるかもしれない。
なお,白石氏はこれまでの冒険の中で,クジラにぶつかったり,船が横転したり,氷山に直面したり,数々のトラブルに見舞われたという。一部の地域では今なお海賊がいて,実際に襲われたこともあったのだとか。白石氏は武道を嗜んでおり,船に積んでいた木刀で撃退したらしい。
最後に,本作を楽しみにしているプレイヤーに向けた白石氏からのメッセージを紹介しよう。
「Google Earthなどを見れば(家にいても)地形が分かってしまいますが,ゲームの中にこそ浪漫があるかもしれません。(大航海時代Vには)未開の地もありますので,当時の人の感覚で大航海時代を楽しんでほしいですね。自分の風をいかにつかむかが,冒険でも人生においても大切なことです。夢を膨らませて自分の地図を作ってください」(白石氏)
以上が発表会で公開された「大航海時代V」の情報である。サービス開始時期については,今冬を予定しているというが,本日よりコーエーテクモゲームスが運営するコミュニティサイト「my GAMECITY」内のこちらから,事前登録の受付を開始している。事前登録の特典として,大航海時代 Onlineで使用できるゲーム内アイテム「プレミアムロット」と,大航海時代Vのサービス開始時にもプレゼントがあるとのこと。
また,「my GAMECITY」は,12月19日よりスマートフォン版が本格始動するとのことで,人気のソーシャルゲーム「100万人の三國志 Special」や「のぶニャがの野望」が,スマートフォン版でプレイ可能となる。また,新タイトルとして「100万人の超ワールドサッカー!」も登場するので,興味がある方は,事前登録ならびに新規タイトルのチェックをしてみてはいかがだろうか。
「大航海時代V」公式サイト
- 関連タイトル:
大航海時代V Around the World
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