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「戦国無双4」のレビューを掲載。新モードの「流浪演武」で,プレイヤーと武将の距離がより近くなる
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印刷2014/04/15 00:00

レビュー

シリーズ誕生10周年記念の最新作はどのように進化したか

戦国無双4

Text by 御簾納直彦


 コーエーテクモゲームスは2014年3月20日にタクティカルアクションゲーム「戦国無双4」PlayStation 3 / PlayStation Vita)を発売した。
 本作は,同社の看板とも言える「戦国無双」シリーズの,4年3か月ぶりとなるナンバリングタイトルである。ファンからの要望が多かった真田信之大谷吉継の初参戦に加え,2012年9月発売の「戦国無双 Chronicle 2nd」での新キャラクターであった藤堂高虎井伊直虎柳生宗矩がついにナンバリングタイトルへ登場。プレイアブルキャラクターは実に50人超という大ボリュームになっている。
 また,「地方編」と「天下統一編」で構成され,それぞれで濃密なシナリオが楽しめる「無双演武」モードなどの新要素も見逃せないところだ。本稿では,筆者が実際に本作をプレイした感想を交えながら,その魅力に迫ってみたい。

画像集#001のサムネイル/「戦国無双4」のレビューを掲載。新モードの「流浪演武」で,プレイヤーと武将の距離がより近くなる


「神速攻撃」や「無双奥義」が爽快感を生むバトル


 「無双」シリーズはかじった程度である筆者は,とりあえずメインとなる「無双演武」を始めてみた。「地方編」で最初に選べる4つの章のうち,「織田の章」と「武田の章」で迷った結果,前者に。ほら,「戦国」と言えば,やっぱり織田信長じゃないですか。ということで,織田の章最初のミッションとなる「桶狭間の戦い」では,メイン武将は信長,サブには濃姫を選んでイザ出陣! 操作方法は左スティックで移動し,[□]ボタンで通常攻撃,[△]ボタンで神速攻撃,[○]ボタンで無双奥義,[×]ボタンで影技を繰り出すといった感じ。そのほか,[L1]でガード,[R1]で特殊技となるが,とりあえずは[□]ボタンの通常攻撃と[△]ボタンの神速攻撃さえ知っていれば,最低限のプレイはできるようになっている。[□]と[△]ボタンでの攻撃はアクションゲームでよく見られるもので,筆者は本シリーズにかなりのブランクがあるにも関わらず,すんなりとプレイできた。このシンプルな操作性こそ,無双シリーズが幅広いファンに受け入れられている理由の1つなのかもしれない。

画像集#002のサムネイル/「戦国無双4」のレビューを掲載。新モードの「流浪演武」で,プレイヤーと武将の距離がより近くなる 画像集#003のサムネイル/「戦国無双4」のレビューを掲載。新モードの「流浪演武」で,プレイヤーと武将の距離がより近くなる

 そんな感じでプレイを始めて,まず感じたのが,新システムである神速攻撃の使い勝手の良さだ。これはその名の通り,神のごとき速さで敵に切り込む攻撃で,密集している敵に使うと,数十人単位を一気にふっ飛ばせる。まさに,「人がゴミのようだ!」と言いたくなるようなアクションで,実に気持ちいい。
 ご存じの通り,無双シリーズは1人で大勢の敵をバッサバッサとなぎ倒していく「一騎当千アクション」を特徴として謳っているが,神速攻撃の実装によって,一騎当千アクションの魅力がより強くなった印象だ。[△]ボタンを連打しているうちに,いつの間にか,500や600といったコンボ数に達していることもあり,その数にふと気づいて驚かされることもしばしばだった。
 ただし,神速コンボは一般兵士に対しては絶大な効果を発揮するものの,武将には弾かれてしまう。そのため本作では,通常攻撃との兼ね合いが,攻略において非常に重要となるのだ。神速攻撃一辺倒の単調なプレイを防ぐという意味で,実に良いバランスだと思う。

 また,敵をバッサバッサと倒していくと,画面左下にある「無双ゲージ」が溜まっていき,ゲージが1本分溜まっていると,「無双奥義」が使えるようになる。シリーズお馴染みのこの「無双奥義」とは,武将の個性を反映したド派手な演出とともに,多くの敵を巻き込んで大ダメージを与える超必殺技。起死回生の一発としても使えるので,戦場におけるこの技の役割は大きい。筆者も度々お世話になった。

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 無双奥義と同じくバトルの要となるのが,「無双極意」。コンボ数に比例して溜まっていく「練技ゲージ」を消費することで使えるこの技は,一定時間無敵状態になり,その上,攻撃速度と攻撃範囲が強化されるというありがたいもの。さらに,無双極意中に無双奥義を使うと,「無双奥義・皆伝」というさらに強力な技へと進化し,演出もかなり見応えのあるものとなる。

 無双奥義と無双奥義・皆伝は,武将によってまったく違った雰囲気になっているので,ぜひとも全武将で使ってみたくなるのだが,そういう意味でも嬉しかったのが,ナンバリングタイトルでは初となるキャラクター切り替えだ。冒頭で信長と濃姫を選択したと紹介したとおり本作ではステージ開始前に2人のキャラクターを選び,任意に切り替えながらプレイが可能になっている。
 2人のキャラクターは別の場所にいるので,広いマップを効率的に攻めようとするなら,切り替えは重要となるが,武将の切り替えを前提に作られている「戦国無双 Chronicle」シリーズとは違い,本作では切り替えなしでも十分にクリア可能。あくまでミッションをより円滑に進めるための選択肢であり,切り替えをするかどうかはプレイヤーの自由だ。

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 これら以外にも,練技ゲージを消費して繰り出す連続攻撃の「影技」,キャラクターごとにさまざまな効果を持つものが用意されている「特殊技」といったシステムがあるが,個人的に初心者は,神速攻撃と通常攻撃を連打しているだけでもまったく問題ないと思う。もちろん,「影技」「特殊技」を使えば,より深く本作を楽しめるので,慣れてきたら,その2つも組み込んでみるといいだろう。

 ちなみに,筆者が最初に使ってみた信長は,なかなか扱いやすいというのが第一印象。無双奥義は大きく切り込んだ後に黒紫のオーラを飛ばすという,“第六天魔王”らしい豪快な技。大きなクセもないので,初心者にもオススメだ。

 今回から参戦となる真田信之は,スピードを生かした攻撃が得意。攻撃範囲が広い両刃の刀での攻撃は敵を巻き込んで倒すのに向いており,“一騎当千”感もバッチリ。無双奥義では乱舞の後に竜巻のようものを飛ばし,最後になぎ払いで全方位に衝撃波を繰り出す。ストーリーの要となる武将で,使う回数も自然と多くなるはずなので,多くのプレイヤーにとって“持ちキャラ”になるのではと感じた。
 ただし,特殊技が「無双ゲージと練技ゲージを入れ替える」というものなので,力を存分に引き出すには戦況の見極めが重要になりそうだ。

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 同じく初参戦となる大谷吉継もスピードタイプのキャラクター。ぱっと見,あまり痛そうに見えない采配を武器に使うが,なかなか攻撃力もあり,戦力としても心強い。また,雷を落としたりビームを放出したり,特殊技で出せる球体を壁にして敵を足止めしたりと,その怪しげな出で立ちにふさわしい特異な攻撃方法を使うので,“キワモノ”好きにもオススメだ。

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武将の心情を丁寧に描くストーリー


 さて,そんな武将達が織りなすストーリーだが,ほかのシリーズ作品と同様に,本作も見応えのあるものに仕上がっている。
 そんな中でも筆者の心に残ったのは「天下統一編」の「真田の章」だ。武田信玄亡きあと,真田の名の下,武士としての意地と義を胸に戦場に赴く幸村。そして,「意地を曲げてでも守らなくてはいけないもの」のため,過酷な道を選択せざるをえない信之。同じ志を持ちながらも,別の道を歩むことになってしまった兄弟のドラマは一見の価値ありだ。

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 「天下統一編」のもう一つの章である「天下統一の章」では,信長の後を受けて天下統一を目指す秀吉を中心とした物語が描かれるのだが,そこで心に残ったのは大谷吉継,石田三成の活躍だ。顔を隠し,何を考えているのか分からない吉継と,不器用な性格だが心根は熱い石田三成という,一見奇妙な組み合わせの2人に強い絆を感じ取れるシーンは必見だ。
 また秀吉も,ひょうひょうとした顔の下に深い人間性を感じさせてくれる。そんな秀吉が,天下人となるため奮闘する様子は見ていて心熱くなるものがあるはずだ。
 真田の章に比べると,やや政治色が強いシナリオかもしれないが,根底にある人間ドラマは,真田の章に負けず劣らずの出来となっている。


オリジナル武将を創って「戦国無双」の世界を堪能できる「流浪演武」


 歴史を下敷きにしつつも,独自の味付けがされているという点で,本作はほかの無双シリーズ作品と同様なのだが,そこからさらに一歩踏み込んだ新しいモードも搭載されている。それが「流浪演武」だ。これは,「武家屋敷」で選べるエディットモード「新武将作成」でオリジナル武将を作り,全国の武将たちとの出会いやアイテム収集を行うなどして,「戦国無双」の世界を堪能できるというもの。
 エディットでは,顔は髪型,輪郭,眉,目,化粧,鼻,口,体型は頭の大きさ,身長,太さ,腕の長さ,腰の高さ,胸の大きさなどを細かく設定できるうえ,武器は,刀,槍,薙刀,大太刀,双剣が揃っている。さらに音声(セリフや声の高低)も自分好みに変更可能と,至れり尽くせりだ。

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 そうやって作成した武将は,「全国マップ」を移動しながら旅をしていくのだが,一見するとボードゲームのような感じで,なかなか新鮮だ。防具を購入できる「よろず屋」,特別な防具を購入できる「行商人」などが登場するほか,刀のマークがついた武将のいるマスでは戦闘が発生。戦闘では「無双演武」と同様,メインとなるオリジナル武将に加えて,仲間になった武将をパートナーとして選択できる。

 兜のマークがついた武将がいるマスで発生する会話パートでは,武将の意外な一面を楽しめるだろう。例えば幸村などは,自分が鉢巻きをしているのを忘れて「鉢巻きを一緒に探してもらえませんか?」という大ボケをかましてくる。シリアスなシーンが多い「無双演武」とのギャップに惹かれる女性プレイヤーが多そうである。
 また,武将ごとに好感度が設定されており,上昇すると,その武将をパートナーとして連れて行けたり,その武将の武器が使用できるなどの特典もある。自分自身が「戦国無双」のキャラクターとなって戦国の世を駆け抜ける気分を味わえるので,「無双演武」とはひと味違った楽しみかたができるモードだ。


さらに魅力を増した武将たちの競演が楽しめる,完成度の高い最新作


 本作をプレイして改めて感じたのは,幅広い年齢層が楽しめる,無双シリーズの間口の広さだ。[□]ボタンの通常攻撃と[△]ボタンの神速攻撃が使えればとりあえずは戦えるゲームバランスは,初心者や女性といったプレイヤーが心を折られずに続けられるものになっているし,それを少々物足りなく感じる筆者のようなゲーマーでも,プレイアブルキャラクターの豊富さやストーリーの奥深さといった要素のおかげで,飽きずにプレイできる。
 そういう意味で,新モードの「流浪演武」は,プレイヤーと武将の距離をより近づけるという,無双らしさを強調したモードと言えるだろう。エディットキャラクターと既存武将との会話には新鮮味があるし,選択次第で状況が変わっていくので,アドベンチャーゲーム的な楽しみ方もできる。

 驚かされるような新要素はないものの,歴史上の人物である武将達をユニークに解釈し,徹底的に魅力を引き出すというシリーズの原点ががっちり押さえられており,完成度は高い。シリーズ誕生10周年記念作品と言うことで,さまざまなタイアップ企画も行われているので,「戦国無双の名前は知っているけど,なんとなくプレイしていなかった」などという人はとくに,本作で戦国の世を駆け抜けてほしい。

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