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印刷2012/05/17 00:00

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NVIDIAのクラウドゲーム用システム「GeForce GRID」とは何なのか。気になる遅延周りも含め,現時点での情報をまとめてみる

GeForce GRID
PCだけでなく,AndroidやiOS搭載のスマートフォン,タブレット,テレビで手軽に高品位な3Dゲームを楽しめるシステムとして,GeForce GRIDが発表された
GeForce GRID
GTC 2012の会場となった米カリフォルニア州San JoseのMcEnery Convention Center
 2012年5月16日の記事でお伝えしているとおり,NVIDIAは,クラウドゲームサービスを構築できるシステム「GeForce GRID」を発表した。

 これは,北米時間2012年5月14〜17日に米カリフォルニア州サンノゼ市の「San Jose McEnery Convention Center」で開催されている,NVIDIA主催のGPU関連技術者会議「GPU Technology Conference 2012」(以下,GTC 2012)のなかでアナウンスされたものだ。
 基調講演に登壇したNVIDIAのJen-Hsun Huang(ジェンスン・フアン)CEOは,Keplerが,世界で初めてハードウェア仮想化技術を実装したGPUであるという事実を明かしたうえで,この仮想化技術を活かした企業向けプラットフォームが「VGX Technology」であり,クラウドゲーム向けがGeForce GRIDになると説明している。
 「仮想化技術と,優れたグラフィックスおよび並列コンピューティング性能を活かすことで,高品位なグラフィックスを(エンドユーザーのもとへ)クラウド経由でもたらすことができる」(Huang氏)。

GeForce GRID
Huang氏はKeplerを「クラウドコンピューティングに最適化された世界初のGPU」だと明らかにした
GeForce GRID
VGX Technologyに対応したエンタープライズ市場向けカードでは,次世代のメインストリーム市場向けGPUを4基搭載し,GPUごとに容量4GBのメモリを組み合わせるとのこと。このカードは2012年末にも市場投入される予定とのことだ

Keplerベースのクラウド技術について説明するJen-Hsun Huang氏
 先の記事の繰り返しになるが,クラウドゲーム(Cloud Gaming)というのは,「クライアント端末からの操作を受けて,インターネット上にあるGPU搭載サーバー側で3Dゲームのレンダリングを行い,リアルタイムでビデオストリームへと変換して,それをクライアント端末へ送出」という処理を繰り返すものになる。GPU性能が要求されるゲームをプレイするときに,その部分をクラウドサーバーが受け持つことで,非力な端末でも3Dゲームをプレイできるようになるというわけだ。

 そしてGeForce GRIDサーバーでは,レンダリングやビデオストリームへの変換,配信を行う仕組みになるが,当然,そこについて回るのは操作時の遅延である。「だからGeForce GRIDでは,クラウドゲーム配信の各段階でレイテンシを低減することで,コンソールゲーム並みの遅延時間に短縮する,“超低レイテンシストリーミング技術”を実現した」(Huang氏)。

GeForce GRID
「ゲーマーはタイムラグに極めて敏感であり,実際,タイムラグはゲームプレイ経験を大きく左右する」とHuang氏。その一方で,一般的なゲーム機を一般的なテレビと接続したときの表示遅延は166ミリ秒もあり,プロゲーマーが求める遅延レベルとは乖離があるという
GeForce GRID
「Cloud Gen 1」とのあるのは現在一般的なクラウドゲームにおける遅延。ストリーミング処理やネットワーク配信にかかる時間が大きく,FPSなど,アクション性が高いゲームのプレイには向かない

 具体的には,KeplerベースのGPUで高速に3Dゲームのグラフィックスレンダリングを行うだけでなく,各フレームのリアルタイムキャプチャとエンコードとを,GPUに統合されたハードウェアエンコードエンジン「NVENC」で行い,エンコードされたビデオデータを直接ネットワーク配信できるようにした。これにより,データ配信にかかるレイテンシを大幅に短縮したという。
 また,ストリーミングデータのビデオ形式にH.264を採用したことで,端末側でも高速なデコードを行えるようになるため,クラウドゲーム環境でも,タイムラグの少ないゲームプレイが可能だというのが,Huang氏の主張である。

GeForce GRID
GeForce GRIDでは,レンダリングを高速に行えるだけでなく,ストリーミング処理やネットワーク配信にかかる時間を大幅に短縮できるため,ゲーム機の平均的な遅延を下回るレイテンシを実現するというスライド。もちろん,利用するネットワークの状況によって,レイテンシは大きくブレるので,トラフィックなどに応じた動的な描画品質調整などといった実装手法は必要になるだろうが
GeForce GRID
スライドの右側はVGX Technology用のリモートディスプレイ実装方法を説明したものだが,GeForce GRIDでも同じアプローチが採用され,既存のリモートディスプレイ技術(左)と比べて,レイテンシを大幅に短縮するとのことだ

GeForce GRID
GeForce GRID Boardのイメージ
GeForce GRID
GeForce GRIDにより,いつでもどこでも,どんな端末でもPCゲームタイトルが楽しめるようになるというスライド
 GeForce GRIDで採用されるのは,Keplerベースのレンダリング用カード「GeForce GRID Board」だが,第1弾となるのは,「GeForce GTX 690」とハードウェア設計を一部供用する,デュアル「GK104」仕様のカードとなる。

 基調講演では,クラウドゲームサービス「Gaikai」を利用したデモが行われたが,開発中の同サービスでは解像度が1280×720ドットに固定されており,GPUあたり4人,1枚のカードでは最大8人に対してゲームのストリーミング配信が可能になっていた。
 ちなみにこの「GPUあたり4人」というのは,GK104に統合されるNVENCが720p設定時に最大4ストリームのエンコードをサポートしていることから生じる仕様上の制約で,仮に1920×1080ドット解像度での配信を行おうとした場合には,GPUあたり2人までになるとのことである。

 ゲームグラフィックスのレンダリングに伴うサーバー側の遅延は「フレームレートを制限したり,描画品質を調整したりすることで,わずか10ms(まばたきの1/10以下)まで低減できる」とHuang氏は言う。氏は,「ネットワークに負荷がかかり,十分なネットワーク帯域幅が確保できない場合でも,(ストリームのビットレートを落とすなどして)遅延の少ないゲームプレイを提供できるようになる」とも述べていた。

GeForce GRID
 Gaikaiのデモに話を戻そう。今回の基調講演では,ASUSTeK Computer製Androidタブレット「Transformer Prime」と,LG Electronics製のAndroid搭載スマートテレビ「Cinema 3D Smart TV」で,Gaikaiの「GaaS」(Gaming-as-a-Service,クラウドゲームサービスのこと)を利用したオンラインロボットアクション「Hawken」の対戦デモが披露されている。下に示したのがそのムービーだ。


 ちなみにHuang氏は,デモに利用したスマートテレビの背面を見せ,LANケーブルが差さっているだけ(=PCなどが置かれていない)ことを示して,「これこそが次世代ゲーム機の姿だ」と述べていた。つまり,GeForce GRIDがあれば、スマートフォンやタブレットが次世代携帯ゲーム機になり,ネットワーク機能を持つスマートテレビが次世代ゲーム機として機能する,というわけである。

テレビの背面に回って,LANケーブルが差さっているだけであることを証明するHuang氏。LANケーブルが黄緑なのは芸が細かい
GeForce GRID GeForce GRID

対応サーバーの提供は2012年後半に始まる予定
GeForce GRID
 Huang氏は,GeForce GRIDに対応したGaaSが,Gaikaiに加え,G-cluster,Playcast,Otoy,Ubitusからも提供される予定であることを明らかにした。また,同技術に対応したサーバーは,CiscoやDell,HP,IBM,Supermicroなどといったパートナー企業が,今年後半に提供を開始するとも予告している。

GeForce GRIDに対応したGaikaiのGaaS(左)。開発中のものだ。右はVGX TechnologyおよびGeForce GRID対応サービスのリスト。Gaikaiのほか,G-cluster,Playcast,Otoy,そして,NHN Japanにクラウドゲームサービスを提供しているUbitusが名乗りを上げている
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 なお,GeForce GRIDを支えるGPU側の基幹技術は「すべてのKeplerベースのGPUでサポートされる」(Huang氏)そうで,氏が「個人でゲームストリーミング環境を構築することも不可能ではない」とも述べていた点は注目しておきたい。
 実際,NVIDIAの関係者は,複数のソフトウェアデベロッパがKeplerに最適化したリモートデスクトップ環境の開発を進めていることを筆者の取材に対して明らかにしている。「Splashtop」などに代表されるリモートデスクトップツールの動向にも期待したいところだ。

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