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  • 発表日:2008/06/02
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印刷2011/05/10 11:01

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NVIDIA,携帯電話用ソフトウェアモデム技術の英Iceraを買収。無線ベースバンドをTegraとセットで提供へ

画像集#001のサムネイル/NVIDIA,携帯電話用ソフトウェアモデム技術の英Iceraを買収。無線ベースバンドをTegraとセットで提供へ
画像集#002のサムネイル/NVIDIA,携帯電話用ソフトウェアモデム技術の英Iceraを買収。無線ベースバンドをTegraとセットで提供へ
 北米時間2011年5月9日,NVIDIAは,携帯電話用ソフトウェアモデム技術と同技術ベースの無線ベースバンドプロセッサで知られるファブレスメーカー,英Icera(アイセラ)を買収すると発表した。買収額は3億6700万ドル(約295億円)で,支払いは現金。両社の取締役会は本買収に合意しており,向こう30日以内に買収は完了する見込みだ。

 Iceraの買収により,NVIDIAは,アプリケーションプロセッサとしてのTegraと,2G〜4Gに対応したIceraのベースバンドプロセッサをセットで携帯電話端末メーカーへ提供できるようになる。同社はリリース文中で「顧客は次世代のモバイルコンピューティング環境をいち早く市場投入可能になる」と表現しているが,簡単にいえば,携帯電話用プロセッサメーカーとして,Qualcommなどと同じ土俵へ立てるようになるわけだ。
 なお,リリース文中で同社のJen-Hsun Huang社長兼CEOが述べているところによれば,NVIDIAはTegraと組み合わせる無線ベースバンドプロセッサをIcera製品に限らないとのことだった。

 ともあれ,NVIDIAの目指す方向性からすると,Iceraを手に入れたというのは,相当に大きい出来事だと述べていいだろう。スマートフォン&タブレット業界はさらに面白くなっていきそうだ。

NVIDIAのニュースリリース(英語)

IceraのWebサイト(英語)


#### 以下,日本語リリースより ####

NVIDIA、ベースバンド/RF技術のリーダーであるIcera社を買収

携帯電話市場とタブレット市場向けの製品を拡充し、Tegraの勢いを加速
Icera社のベースバンド事業のグローバルな成長機会を強化

2011年5月9日- カリフォルニア州サンタクララ - NVIDIA (本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、3G/4Gの携帯電話/タブレット向けの高性能のベースバンド・プロセッサの大手開発会社、Icera社を買収することで合意したと発表しました。

Icera社は、特許の取得・申請件数が全世界で550件を超えており、同社の高速ワイヤレス・モデム製品は、世界の通信事業者50社以上に認可されています。
NVIDIAのTegraプロセッサなどを含め、両社の製品と技術が組み合わさることで、NVIDIAは今後、成長著しいモバイル市場のリーダー企業としてのポジションを強化することになります。

買収価格は現金で3億6700万ドルで、すでに両社の取締役会によって承認されており、慣習による取引完了条件に従い、約30日以内に完了する予定です。
本取引は、2012年上半期を通じ、営業ベースで若干の希薄化効果を有するものと予想されており、2012年下半期には営業ベースで増大化効果があると見込まれます。
この見込みは、両社が予測する大規模な売上のシナジー効果を考慮に入れたものではありません。

スマートフォンで使用される2つのメインプロセッサ(アプリケーション・プロセッサとベースバンド・プロセッサ)を提供することで、新生NVIDIAは今後、市場投入期間の短縮と次世代モバイル・コンピューティングの要件の達成の両方でOEM各社を支援していきます。
また、デバイス1台あたりのNVIDIAの収益機会はおよそ2倍になります。

ベースバンド・プロセッサ市場は、テクノロジー業界で最も急成長中の分野の1つであり、市場規模は年間150億ドルと推定されます。
Icera社は、スマートフォン市場とタブレット市場でのNVIDIAの勢いを活用し、こうした成長に乗じることができます。


CEOのコメント
NVIDIAの社長兼CEOであるジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)は、次のように述べています。
「モバイル・コンピューティング革命の主力企業になるというNVIDIAの計画の中で、今回の取引は重要な一歩となります。
Icera社の技術がTegraに加わることで、業界最高の携帯電話とタブレットをサポートできる、卓越したプラットフォームが得られます。」

「Icera社とNVIDIAの相性は最高です。
両社のビジネスは相互補完的な関係にあります。Icera社は、強力な実績を持つ適切な人材を有しています。そして、機敏で、企業家精神にあふれ、技術を重視するIcera社の企業文化は、NVIDIAととても類似しています。」

フアンはさらに、NVIDIAは今後も、既存のベースバンド・パートナーとの提携を行うとともに、今後もアプリケーション・プロセッサとベースバンド・プロセッサの組み合わせに関する顧客の希望を最大限に尊重していくと付け加えました。

Icera社の社長兼CEO、スタン・ボーランド(Stan Boland)氏は、次のように述べています。
「NVIDIAのTegraプロセッサは、業界で最も素晴らしいロードマップを誇り、Icera社にとっては最適な製品です。
NVIDIAの一員となることで、今後はより広範な市場をターゲットとすることができます。
当社のチームは、過去数年間にわたり、さまざまなプロジェクトでNVIDIAと緊密に協力しており、2社の力が1つになることを非常に嬉しく思います。」


Icera社に関する背景情報
Icera社は、RFコンポーネントを備えた次世代のマルチプロトコル・ワイヤレス・ベースバンド・プロセッサのパイオニアです。カスタム開発の超低消費電力プロセッサを使用した同社の技術は、2Gから4Gまでのネットワークを対象としています。ベースバンドはソフトウェアベースなため、メーカー各社は、共通のプラットフォームを用いて複数の製品を開発し、開発コストを削減し、市場投入期間を短縮し、将来のベースバンド規格のサポート手段を確保できます。

Icera社の第3世代チップセット製品ラインLivantoは、業界最速のデータ転送速度を実現し、ユーザーの待ち時間を短縮し、バッテリーの消費を抑え、同一ハードウェア上で複数の規格をサポートします。近日登場予定のEspressoR450とEspressoR500のプラットフォームは、2G、3G、4Gのネットワークで業界最高のパフォーマンスを実現し、音声と高速データ通信向けに低消費電力の最適化を行い、業界最小のフォームファクタを実現します。近い将来、同社の製品ポートフォリオは大幅に拡充される予定です。

2002年に設立され、イングランド・ブリストルを拠点とするIcera社は、欧州とアジアの7カ国と米国に約300人の従業員を擁しています。同社は、マイクロプロセッサの設計とセルラー通信について強力かつ共通のバックグラウンドを持つ数人の上級役員によって設立されました。


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