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コスト200万円超級が1台限り,驚きの税込10万円。プライムデーで販売される“究極の液冷ゲームPC”を見てきた
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印刷2015/07/15 21:00

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コスト200万円超級が1台限り,驚きの税込10万円。プライムデーで販売される“究極の液冷ゲームPC”を見てきた

 Amazon.co.jpが,2015年7月15日にプライム会員限定で実施中のセール「プライムデー」。そこにおいて販売される「ゲーミング水冷PC Special Edition Powered by ASUS ROG」の全容が,とうとう明らかになった。

 まず,最も気になる価格はなんと10万円(税込)1台限定,早い者勝ちだ。

こちらが特別版PCの実機。14日20:00の時点では,液冷パーツが取り付けられた状態で,ほぼ組み上がっているが,まだホースは取り付けられておらず,冷却液も注入されていなかった。この後,組み上がった時点で最終のチューニングを行い,その後,7月末に購入者へ届くよう配送手続きに入るとのことだ
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ゲーミング水冷PC Special Edition Powered by ASUS ROGをAmazon.co.jpで購入する(Amazonアソシエイト)


※7月15日21:02頃追記 本製品の完売を確認しました。

 13日に掲載した記事でもお伝えしているとおり,パーツレベルでの実勢価格は税別で150万円程度。そこに,オーバークロックチューニングのコストと,液冷システム組み上げのコスト,最終検証のコストを載せて,さらに消費税8%を入れた場合,“普通に”店頭で購入しようとした場合,220万円は下らないと思われるが,それが税込10万円だ。もう,何をか言わんやといった感じである。

本体内部を覗いたところ。本体底板部と天板部それぞれに4連ファン仕様の大型ラジエータが用意され,上下からファンで“サンドウィッチ”になっているのが分かる。グラフィックスカード3枚,そしてCPUおよびメモリ,電源部が液冷仕様になっていることと,タンクが2台搭載されていることも見て取れる
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側面アクリルパネルはR.O.G.とオリオスペックの刻印入り
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 さてこのPC,「Powered by ASUS ROG」とあることから,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)が協力しているのは容易に想像できると思うが,今回のPCはASUSのパーツを使って,秋葉原のPC&PCパーツショップであるオリオスペックが組み上げを担当している。液冷パーツでよく知られたEKWB製のGPU用液冷ブロックの取り付けや,液冷用の配管などは,すべてオリオスペックの専門スタッフによって行われたそうだ。

特別版PCのため,オリオスペックに集められた機材
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3枚のGTX TITANX-12GD5。“殻割り”される前の姿である
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 搭載されるグラフィックスカードは,ASUS製の「GeForce GTX TITAN X」搭載グラフィックスカード「GTX TITANX-12GD5」が3枚で,これまたASUS製の「Intel X99」チップセット搭載マザーボード「RAMPAGE V EXTREME/U3.1」上で3-way SLI構成となる。組み合わせられる8コア16スレッド対応のCPU「Corei7 i7-5960X Extreme Edition」ともども液冷化されるのがポイントだ。ラジエータはGPUとCPUとで2基用意され,いずれもPCケースに内蔵される。

 ここで「液冷ってことは,GTX TITAN Xカードからクーラーを取り外すけど,保証はどうなるの?」と思った人は鋭いが,今回の特別版PCでは,オリオスペックによる30日間の製品保証が適用されるという。

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清水貴裕氏(Twitterアカウント
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PC内部。配管されていない状態でコレである
 ハイエンドのPCパーツを揃えれば高い性能を期待できるのは,ある意味,当たり前のことだが,今回の特別版PCは,それだけではない。本PCでは,世界的に有名なオーバークロッカーである清水貴裕氏がチューニングしているのだ。

 先にスペックが明らかになったとき「本当に安価なのであれば,バラして個別にオークションなどで売れば儲かるんじゃないの?」と思った人もいるだろう――実際,Twitterでそういう反応を示している人もいた――が,今回のシステムは,「並みの自作スキルの人だと,分解すら難しいレベル」(清水氏)で高度に液冷化されるという。確かに,相当なカスタムが入っているため,もし本気でバラそうと思った場合,かなり苦労はすると思われる。

 また,清水氏は今回の特別版PCで,ただ液冷化して適切なオーバークロック設定を行っているだけでなく,「高いレベルを実現すべく,グラフィックスBIOS(VBIOS)の書き換えも行っている」とも述べていた。「仮にバラせたとしても,GTX TITAN Xカードを中古ショップに持っていくと,『挙動が違う』として,買い取り拒否されるかもしれませんよ(笑)」とのことだ。

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 ちなみに清水氏は,「公道を走れるレーシングカーを目指す」とも予告していた。出荷にあたっては,「定格動作」と「十分に常用できるオーバークロック設定」そして「ベンチマーク用のアグレッシブなオーバークロック設定」をプリセットとして用意し,切り替えられるようにしたうえで,扱い方を記したテキストファイルなりペーパーなりも同梱させるとのことだった。「十分に常用できるオーバークロック設定」ではCPUクロック4GHzあたりと現実的なGPUクロック設定,「ベンチマーク用のアグレッシブなオーバークロック設定」ではCPUクロック4.5GHzあたりと,GPUクロック1300MHz台を狙うという。

 なお,そのほか明らかになっているスペックはのとおりとなる。ただし,液冷パーツは,スペースの都合,そしてチューニングの都合によって,出荷時点で変更になる可能性があるため,使われている具体的な個数は入れていない。

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清水貴裕氏がチューニングの一部を披露


動作検証中の清水氏
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 プライムデーの数日前,オリオスペックにおいて,特別版PCで使われるPCパーツの動作確認が行われた。もちろん,確認を行ったのは清水氏である。

 氏はまず「GPU-Z」で,用意されたグラフィックスカードの「ASIC Quality」をチェックした。
 ASIC Qualityとは,簡単に言ってしまえば「GPUの品質」を数値化したもの。GPUは半導体であるがゆえに,どうしても製品の品質にバラつきが生じてしまう。もちろん,バラついたとしても,製品としての基本性能は発揮できるため,その点では問題ないのだが,半導体としての品質は高いほうが,より高い動作クロックをより低い電圧で実現できるなど,有利だったりするのだ。

今回のテストで用いられた3枚のGTX TITAN Xカードで,ASIC Qualityをチェックしたところ
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 というわけで今回用意されたGTX TITANX-12GD5だが,清水氏はまず,3枚を適当な順番で並べてSLI構成にし,「3DMark 11」を実行。すると,3枚のカードでGPUコアの動作電圧や最大動作クロックが違ってくるのを確認できた。そこでチェックしたところ,3枚のASIC Qualityはプライマリから順に71%,72%,63.6%だったので,これをASIC Quality順に並び変えたところ,最大動作クロックは3枚で横並びとなり,3DMark 11の総合スコアも上昇したのだった。

3枚を適当に並べた状態(左)と,ASIC Quality順に並び変えた状態(右)の3DMarkスコアと動作クロック。ASIC Quality順に並び変えると,3枚の動作クロックは安定し,スコアもP32060からP32294へと少し上がった
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 清水氏によれば,SLIのようなマルチGPU構成時は,ASIC Quality順に並べ,その状態を前提としてチューニングを施すことにより,オーバークロック設定時の安定性が向上するとのことである。

 合わせてオリオスペックの側では,同店の出荷基準を満たせるかどうかの負荷テストを行い,オーバークロック状態で十分な安定性を確保するとのことだ。ゲーム用途の場合,オーバークロックでどんなに高い性能が得られるとしても,長時間,安定して動作しなければ何の意味もないわけだが,その点で,一定レベルの信頼性は確保されるというわけである。

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 1台限定ということで,この記事が掲載されたときには,すでに幸運な人が決済を済ませた後だろうが,相当にロマンのあるPCなのは確かだ。Amazon.co.jpにはまた,このような企画の実施を期待したい。

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