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「ドラゴンネスト」再起動イベントで行われた開発スタッフとの座談会レポート。“覚醒”システムや新PvPコンテンツの情報も
実は,再始動発表会イベントの終了後には,一足先にリブート状態のゲームをテストプレイした招待プレイヤー達と開発スタッフによる座談会が開催されていた。変更されたスキルの一覧は,公式サイトで発表されているので参照しておいてほしい。
座談会では,参加者からの質問や要望に対して,EYEDENTITY GAMESのドラゴンネスト企画チーム長アン・ソクヒョン氏とスキルパート長イ・キョンナム氏,そして日本の運営からプロジェクトリーダーのYAMAMOTO氏による回答が行われた。そのやり取りでは,いくつかの新規コンテンツに関する情報が飛び出している。なかでも「覚醒」と呼ばれるシステムは要注目で,現在のスキルとは別に各クラスのアクティブスキルとパッシブスキルをたくさん追加するものとなるらしい。
以下に,座談会のやり取りをまとめておくので,ドラゴンネストの今後がどうなるのかを読み取ってみてほしい。
Q タイムレスの報酬が下がって,ゲーム内でお金を稼ぐことが難しくなっている。タイムレスに代わる金策は用意されているのか。
アン氏:
Q クラスバランスを取るときにDPSを計測していると聞いているが,どのような環境でDPSを計測しているのか。
イ氏:
リブートの企画意図を説明すれば答えになるかと思う。ドラゴンネストではクラスのコンセプトが強化されたが,以前はバランスの規格になるものがなかった。そこでリブートでは,スキル間のバランス規格というのをすべてのクラスに対して統一した。たとえば,レベル32のスキルでは,すべてのクラスで同じくらいのダメージになるようにしている。アクションゲームなのでクラスによって誤差はあるだろうが,このような規格を基にしつつ,クラスによって追加のダメージを与えるようにしている。
基本的にすべてのクラスでダメージは同じくらいになる。ただ,クラスの難度によっては追加のダメージを与えており,アサシンクラスを例にすると,リッパー(近距離)とレイブン(中距離)では,レイブンのほうが難度が低いのでダメージも低くなるようにしている。個別に変えているものもあるが,大枠ではそのように調整している。
Q 海外で原画集が発売されているが,日本では発売されないのか。
アン氏:
我々は開発スタッフなので事業に関連した質問には答えられないが,中国のパブリッシャが原画集を出したという話なので,日本で発売されるかは日本のパブリッシャ次第だ。
Q ドラゴンアバターはもっと追加されないのか。
アン氏:
現状で1種類は検討している。
Q 日本では取引所で課金物の取引ができないが,課金アイテムも扱えるようにならないか。
アン氏:
これは国によってビジネスモデルが違い,パブリッシャとの協議が必要になる。緩和する方向にしたいとは思うが,現状では答えられない。
YAMAMOTO氏:
Q 取引所では,登録時と販売時の手数料がかかるが,販売時の手数料をなくすことはできないか。
アン氏:
ゲーム内の経済を回すには,代価を拾得して消費構造を作らないといけない。そうすることで,インフレーションを防ぎ,アイテムの価値を守ることができると考えている。不便だったり合理的でない消費が発生していると思うかもしれないが,そういうところを削減していくとゴールドの価値が下がり,ユーザーに被害が及ぶことになる。
Q 今回のバランシングでバフとデバフが少なくなるということだが,現在のネストで時間ギリギリでクリアしているようなパーティがクリアできなくなりはしないか。その場合,モンスターの弱体化などを考えているのか。
イ氏:
Q アバターアイテムの翼や尻尾について。最近,大きすぎたり見た目が悪いのだが性能がいいのでしかたなく付けているようなものもある。アバターアイテムを合成して,見た目も性能も満足できるようなものが作れるようにできないか。
アン氏:
企画チームでもそういう問題は認識しているので,解決に向けて動いている。
Q 武器の見た目や武器アバターの見た目を変更することはできないか。
アン氏:
これも今後は外見と能力を個別に持つほうがいいのではないかと検討しているが,一度,最高のアイテムを揃えてしまうと,装備を変更するニーズがなくなってしまうのが懸念点として残っている。いずれはなんらかの形で解決できるようにしたい。
Q 最近は職強化で極端に狩りに強くなったり,対人で強い職が出てきている。ちゃんとテストプレイをしてバランス調整しているのか。
イ氏:
すみません。韓国のメインサーバーに最初に実装され,アップデートから1か月くらいはいろいろな変更点が出てくる。こういったところを補ってからちゃんと出すほうがいいとは思うが,パッチを合わせて適応させていくプロセスがそうなっていない。ある程度の段階になったら,内部だけでなくプレイヤーと一緒に調整するべきであり,韓国では1週間に1回プレイヤーの動向をフィードバックしている。今後はできるだけ早くプレイヤーのニーズを捉えて素早いパッチを用意していく。約束する。
Q リブートではフィニッシュダメージ(FD)についての変更点が挙げられていないが,今後もFDについての変更はないのか。
アン氏:
変更はない。Lv90になっても,Lv80のときと同様に強力なFDを与えることが可能だ。
Q 現在,アカウント倉庫には羽や尻尾を格納できるが,ネックレスなどのアクセサリも入るようにできないか。
アン氏:
これはパブリッシャ側の問題だが,解決する方向で検討してみる。
YAMAMOTO氏:
可能な限り実現できる方向で進めたい。
Q ある程度強い断片を使っている状態で,弱い断片を間違って使うと上書きされてしまう。能力が大きく下がる場合などに上書き確認などは出せないか。
アン氏:
UI的に表示できるようにする必要があったが,配慮が足りなかった。帰ったらすぐに対応したい。
Q レベルキャップ開放に伴ってFDの上限も開放されると思うが,FDの値が高いアバターアイテムなどは販売されるのか。
YAMAMOTO氏:
これはレベル90状態でのバランスを見て決めたい。あまりにも強すぎるアイテムを入れると,いままでのアイテムの価値がなくなってしまうので慎重に検討したい。
Q 7月のアップデートで紋章が手に入りにくくなっている。究極紋章でFDが付いているものは増えないのか。
アン氏:
FD紋章はとても価値が高い紋章だ。ドロップ率を上げるとハードコアで頑張っていた人が報われない。現在は慎重な対応をしているが,今後は紋章にFDが付く確率が上がるように少しずつ緩和していくつもりだ。大きな差は感じないかもしれないが,ゆっくり緩和していく。
Q バフでダメージカットのものが減るようだが,これまでは近接職で防御の弱さをそういったバフでカバーして戦えていた部分もあったと思う。近接職の防御底上げは検討されているのか。
イ氏:
下がったクラスについてはプレイが難しくなることもあるだろう。これに対してはアクション的な対策を採っており,危険な状況でも生き残れるスキルを用意している。アクションゲームなので,単純な数値的なものではなく,アクションで敵の攻撃に対処する要素にしたほうがよいという判断だ。例えばグラディエイターでは,パリィがある。パリィで回避して大きなダメージを与えることができる。生き残ることが難しいほかのクラスについてもアクション的な改善を行っていく。
Q 最大レベルが1になっているスキルが多くなっているが,それらのスキルに対応した(スキルレベルを上げる)アクセサリはどうなるのか。
アン氏:
アイテムが対応しているスキルを,ほかのスキルに変更できるアイテムを用意している。
Q 現在,ランブルでウォーリアがポイントを取ってダッシュで逃げると手の出しようがなくなる。ダッシュのMP消費を変えるなどの対策は考えていないのか。
アン氏:
共感はしますがリブートパッチではそこに対応していません。これの修正に関しては,ほかのクラスについても移動スキルを加え,ダッシュを防ぐスキルなどを追加する予定です。
Q エピックペットのレベルが非常に上がりにくい。エピックらしい強さが出せるようにならないか。
アン氏:
それについてはクレームが出ていた。意図とは違うところですので,緩和できるように検討する。
Q 現在,強化のキャップ値が200に設定されているため一部のバフの意味がなくなっている。
アン氏:
スキルバランスには大きな変更が入っており,具体的なリストは手元にないが,解決されているはずだ。
Q 以前韓国で複数の属性を単一化するという話があったと思うが,それは実装されないのか。
アン氏:
単一化というのは誤解があるようだ。属性については小さな改善はあるかもしれないが,大きな改変は予定されていない。
Q サーヴァントシステムについて,一部のスロットが空いていて,着替えができそうなのだが。
イ氏:
サーヴァントに関して計画していたことは多いが実装されていないものが多い。コスチュームや装備の変更については,近いうちにお見せすることはできそうにない。そのほか,サーヴァント同士の戦いなども検討されているのでもう少し待ってほしい。
Q ランブルモードなど,出てくる敵やステージの内容に変化がない。バリエーションを増やす計画はないか。
アン氏:
ランブルモードについての改修計画はない。しかし,それと似たPvPコンテンツが新しく追加される予定だ。新しいPvPは,味方のいないバトルロイヤルのようなものになる。途中にモンスターが現れて,倒すとよいアイテムを得られるようなものになる予定だ。
Q いままではパーティでバフを掛け合って,バフスキルが合ったので重宝されていた職もあったと思う。今後パーティバフはなくなっていくのか。
イ氏:
リブートでバフが減るというのは事実だが,パーティでなく個人的なプレイを推奨するというわけでもない。バフの減少はバランスを取るために必要だった。今後はパーティシナジーを得られるような要素をアップデートで追加していく。パーティが集まったのに協力できないといった状況は我々も望んでいない。
Q ドラゴンネストは女性キャラクターが増えているが,男性キャラクターも増やしてほしい。
アン氏:
韓国でも同じ要望が出ていた。開発内部でもそういう意見が出ている。今後に期待してほしい。
Q レベルキャップ70の頃からあった潜在能力という効果は今後も残っていくのか。
アン氏:
そういったものを持ったアイテムの価値はいまだに高く,急になくすようなことはしない。新たなアイテムが出て相対的に少しずつ効果が薄くなるようにするかもしれないが,なくすことはない。
Q 今後,破壊の印章などをハンコインで販売する予定はあるか。
YAMAMOTO氏:
検討させていただきたい。
Q アドリアーノチケットを20枚以上スタックできるようにならないか。
アン氏:
すぐに対応する。
Q 今後計画している新しいスキルなどはあるか。
アン氏:
Lv90でのスキルはパッシブスキルとなる。新しいアクティブスキルを開発するには凄く費用がかかる。ドラゴンネストはクラスが多いので,新しいスキルはクラスごとに追加していく予定だ。「覚醒」というシステムで導入予定になっている。
イ氏:
これは韓国でも公開されていない情報で,詳しい時期は言えないが,できるだけ早くお伝えできるようにしたい。これまで5年ほど既存のクラスによる戦闘が行われてきたが,つまらないと感じていた人も思う。覚醒では,クラスごとに新しい戦闘スタイルとなるアクティブスキルやパッシブスキルを大量に提供するシステムになる。最初に適用されるクラスがどれになるかは未確定だが,大いに期待してほしい。
Q レッドドラゴンのアクセサリの性能が,ブラックドラゴンに比べて伸び幅が小さいものになっている。今後もエンドコンテンツのアイテムの性能はこの調子でいくのか。
アン氏:
アクションゲームでは,装備性能による差が付くことは望ましいことではない。ライトユーザーとヘビーユーザーの装備格差は縮小していく方針だ。
Q ほかのゲームだとギルドハウスなどの要素があるが
アン氏:
それに対しては申し訳なく思っている。これまではギルドに対するサポートが少なかった。今年後半から,ギルドメンバーでできるコンテンツなどギルドのサポートが強化される。ギルドハウスなども毎年話に出ているが,実際適用できるかは検討しなくてはならない。来年の初めくらいまではギルドの強化が継続して行われる。
Q ウォーリアにはダークアベンジャーという闇のクラスが追加されたが,そのようなものはほかのクラスでも追加されるのか。
アン氏:
実装していく予定だが,ダークキャラなのかほかの形になるのかは詳しい話はできない。今後に期待してほしい。
Q 生産システムなどで新しいシステムは追加されないのか。
アン氏:
追加予定はある。ダンジョンファームのシステムでは,サーヴァントにタスクを与えて,遠隔でダンジョンを捜索できるようになる。ある程度時間が経つと報酬を持って帰ってくる。サーヴァントを成長させるシステムでもある。そういったシステムが追加される予定だ。
Q 装備の引継ぎ(レベル80装備の強化値をレベル90装備に引き継ぐシステム)では,魔法特化の特性などは引き継がれるのか。
アン氏:
引き継がれるのは強化値のみで,セット効果や能力値は引き継がれない。引継ぎ元の強化値はゼロになる。
Q 強化値引継ぎでは,ユニーク等級13の強化値をレジェンド等級の装備に移すことはできるのか。
アン氏:
引継ぎは同じ等級のもの同士で行われる。違う等級に対してはできない。
Q 現在のドラゴンネストの中心地はセイントヘイブンになっているが,ロータスマーシュに侵食の城砦や時空の庭園へのポータルは用意されないのか。
アン氏:
現在予定はないが,シナリオや全体的な雰囲気などにを含めて検討してみたい。
全体に,再始動やアクションゲームへの回帰といったコンセプトは,リブートアップデート単体で行われるのではなく,今後継続的なアップデートで実現されるものだということが分かる。なかでもやはり,クラスごとに新しい戦闘スタイルを提供するとされる覚醒システムには注目したいところだ。今後の情報に期待しよう。
「ドラゴンネスト」公式サイト
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