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日本代表がベスト4入りを果たす! 「カウンターストライクオンライン」世界大会「CSOWC 2016」後半戦の様子をお届け
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今回のCSOWCは,日本,台湾,中国,香港,インドネシア,韓国の6か国から7チームが集い,総額4万ドル(約453万円)の賞金と,世界一の座を目指して戦いを繰り広げた。ルールは30ラウンド16本先取で,決着がつかなかった場合は延長戦となり,6ラウンドのうち4本を先取したチームの勝利。日本からは代表としてZirdrakeが出場している。
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●CSOWC 2016出場チーム(開催国の台湾は2チームが出場)
Zirdrake(日本) |
Oldman(台湾) |
PythoN(台湾) |
BOOT.Old Drivers(中国) |
9cM(香港) |
Famous(インドネシア) |
Crazy(韓国) |
予選2日目,日本代表が快進撃!
12月2日〜3日の予選では,7つのチームが4つにまで絞り込まれた。日本代表のZirdrakeは1日目に台湾代表PythoNと戦ったが,延長戦の末に惜しくも敗れている。しかし,2日目に好成績を収めれば,12月4日の決勝トーナメントに出場できるという状態だ。
ここで日本は,「ダスト2」マップを舞台に香港代表の9cMと戦うことに。前日に台湾代表に惜敗したばかりで,日本代表のメンタルが心配されたが,フタを開けてみれば5人のメンバーは凄まじい勢いでラウンドを取得していき,最終的には16対1という圧倒的なスコアで勝利を飾った。猛攻に次ぐ猛攻,4人生き残った状態で敵を全滅させることも珍しくないという,絵に描いたような快進撃だ。
俄然,意気上がる日本代表,次なる相手は,もう1つの台湾代表チーム,Oldman。2日続けて開催国のチームと当たることになったのは,運がいいのか悪いのか。「ヌーク」マップを舞台に戦いがスタートした。
vell選手が開幕で3人を倒せば,発奮したqwertyyyy選手も同じように3人抜きを決めるなど,日本代表は快調な立ち上がりを見せたが,途中から試合がもつれ,ラウンドの取り合いとなってしまう。日本代表は27ラウンド目にようやくマッチポイントまでこぎ着けるが,台湾代表の追撃を許してしまい,戦いは延長戦にもつれ込む。延長戦では,このマップで有利とされるカウンターテロリスト(防衛)側を選択した日本代表だが,19対16で敗れてしまった。
しかし,これで日本代表の戦いは終わりではなく,まだ最後のチャンスが残っていた。同じように予選2日目で敗北したチームと戦い,これに勝利すれば,予選4位として決勝トーナメントへの出場権を獲得できるのだ。その相手とは,なんと台湾代表のPythoN。予選1日目で自分達を負かしたチームに雪辱する機会がいきなり訪れたのだ。
PythoNが再び日本代表を倒すのか,日本代表が雪辱を果たすのか。運命の戦いは,「インフェルノ」マップを舞台にスタートした。
開幕は,PythoNがノーダメージで日本代表を全滅させるなど圧倒。しかし,日本代表はこれで委縮せず,悪い流れを断ち切ってシーソーゲームに持ち込むことに成功。前半戦こそ10対5という不利なスコアで折り返したものの,防衛側になってから粘りを見せた。
そして26ラウンド目に,qwertyyyy選手が5人抜きというファインプレーを見せると,日本代表はラストスパートのごとき3連勝でリーチを掛ける。これまでの試合ではマッチポイントから逆転を許してしまっていたものの,今回はしっかりとPythoNにトドメを刺し,リベンジと決勝トーナメント出場を同時に果たした。
日本代表は決勝トーナメントに進出,ベスト4に食い込む
翌12月4日は,いよいよ決勝トーナメントの開催日。ここまで勝ち進んだのは,日本代表Zirdrake,台湾代表Oldman,インドネシア代表Famous,韓国代表Crazyの4チームだ。試合ルールは3マップ2本先取制で,これまでの倍近いラウンドをこなさなければならない。
日本代表は,昨年のCSOWC 2015で敗れた因縁の相手であるインドネシア代表と戦ったが,第1マップ「ダスト2」は相手に9連勝を許して5対16で敗北。そして,第2マップの「トスカーナ」では,5人全員が残った状態で敵を全滅させるなど立ち上がりこそ好調だったものの,8対16というスコアで敗北。2マップを連取され,優勝の夢は潰えた。
続く3位決定戦の相手は,準決勝で韓国代表に敗れた台湾代表Oldman。Oldmanといえば,予選2日目でフルラウンドを戦うも惜敗した相手。PythoNのときと同様,またまたリベンジのチャンスが訪れたというわけだ。しかし,Oldman側も対策を練ってきたのか,日本代表は第1マップ「ヌーク」と第2マップ「インフェルノ」共に3対16というスコアで敗れ,4位が確定した。
決勝戦はインドネシア対韓国というカードに。インドネシアは,予選をいち早く抜けて決勝トーナメント進出を決めるなど脂の乗った状態。対する韓国はCSOのお膝元であり,昨年のCSOWC 2015の優勝国でもある強豪だ。
第1マップの「インフェルノ」はインドネシアが開幕から6連勝を決め,さらに勝ち星を加えて13対2と大差を付ける。しかし,追い詰められた韓国が覚醒し,ここから14ラウンドを勝ちまくるという凄まじい追い上げで勝利をつかみ取った。第2ラウンドのマップとなった「ダスト2」でもその勢いは止まらない。16対8という堂々のスコアで,昨年に続いて韓国代表がCSO世界一の座に輝いた。
世界へのチャレンジは継続。今後はCSOWCを意識したスケジュールで大会を開きたい
試合後,日本代表Zirdrakeの面々と,日本チームの監督である,CSO運営チームの谷 英明氏に話を聞かせてもらった。
4Gamer:
お疲れ様でした。まずは大会の感想を聞かせていただけますか?
Tatuooo選手:
4位という結果は残念ですけれど,同時に嬉しくもありました。CSOWCに日本が出場するのは4回目ですが,これまでは予選を抜けることすらできませんでしたから。ただ,決勝トーナメントで一度も勝てなかったのはやっぱり悔しいです。
weazy選手:
今は「疲れた」という感覚と,悔しさがあります。やっぱり勝ちたかったです。
vell選手:
今回の大会を通して自分がチームメイトの足を引っ張ってしまったので,申し訳ない気持ちでいっぱいです。
qwertyyyy選手:
やっぱり楽しかったですね。日本の大会だけだと,どうしても作戦や戦術が偏っちゃうんです。でも,CSOWCに出ると,国ごとにいろんなプレイスタイルや作戦がありますし,そこがまったく分からない状態での戦いになりますから,刺激になりました。個人的にはインドネシア代表が印象に残りましたね。連係が取れているのはもちろん,個人技が凄くて,一人でラウンドを取れてしまうのが凄いと思いました。
NETHydra選手:
ベスト4に入れたのが嬉しすぎて,決勝トーナメントではハングリー精神に欠けていたかもしれません。個人的には,「孤立した状態で死なない動き」をテーマとした練習をしていて,しっかり固まって動けたというのが大きいです。
4Gamer:
今回の結果を踏まえて,今後の課題などはありますか?
Tatuooo選手:
自分自身が忙しいので,練習の時間があまり取れないというのが課題ですね。チームメイトにも申し訳ないです。今回の大会の動画などを見返したうえで,もう一度基礎からやっていきたいと思います。
weazy選手:
今の環境だと,大会前の期間くらいしか集中して練習できないんですね。もしまた大会に出られるなら,しっかりと練習してコンディションを作り上げたうえで試合に臨みたいです。
vell選手:
大会を通していろんな課題が見つかったんですが,もう少し考えて動けるようになりたいです。
qwertyyyy選手:
作戦のバリエーションが少なすぎたので,もっと増やしていきたいです。
NETHydra選手:
作戦とは少し違うレベルの話なんですけど,突出した仲間をカバーできるような動きを,“できて当然”というレベルでやれるようにしていかないといけません。仲間の動きのクセを皆で共有し,状況に合わせて孤立しないように動ければ,チームはもっと強くなれるんじゃないかと思います。
4Gamer:
では,大会を終えて,谷監督の感想をお願いします。
まずは選手の皆さんに「お疲れ様」と言いたいですね。僕が担当してからCSOWCに出場するのは4回目になるんですが,今まで日本代表はなかなか勝てなかったので,今回ベスト4まで行けたことは凄く嬉しいです。
4Gamer:
今回のベスト4入りは,かなりのレベルアップですよね。
谷氏:
3回目にCSOWCに出たときに,世界と日本のレベルの違いがハッキリ分かってきました。やっぱり日本代表を勝たせたかったですから,いろいろな取り組みを行いました。
4Gamer:
例えばどういった取り組みを行ったのでしょうか。
谷氏:
まず,年に3回だった大会を4回に増やしました。日本を強くするために私達ができることは,多くの大会を定期的に開いて,レベルの底上げをすることだと思ったんです。また,CSOWCの直前に予選大会を行うようにしました。予選大会のために練習して,そのままCSOWCに臨めるようにしたんです。
4Gamer:
今後もCSOWCに向けた取り組みを継続していくのでしょうか。
谷氏:
はい。今回ベスト4に入りましたが,もっと上を目指していきたいです。今回の大会を見て感じたのは,選手の集中力を保つことの難しさですね。異国の地で,今回は3日間で5試合を戦うなど密度が高いわけですから。これを踏まえて,来年は1日当たりの試合数が多い大会もやってみたいです。
4Gamer:
国内大会で,CSOWCのスケジュールに慣れていくわけですね。では,最後にメッセージをお願いします。
谷氏:
今回,日本代表はかなりの飛躍をすることができました。私達,運営はこれからもCSOを盛り上げていきたいと思いますので,ぜひともゲームをプレイしていただきたいです。
4Gamer:
ありがとうございました。
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