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インディーズゲームの小部屋:Room#438「Replica」
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印刷2016/07/13 10:00

連載

インディーズゲームの小部屋:Room#438「Replica」



 先週末は京都(のごく一部)を満喫してきた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第438回は,韓国のSomiが開発した「Replica」を紹介する。本作は,見知らぬ他人のスマートフォンをハッキングし,通話履歴やソーシャルメディアの送受信記録などから,テロ容疑の証拠を見つけ出すというアドベンチャーゲームだ。来年はぜひ観光もしたいなあ。ちょっと無理そうな気もするけど……。

画像集 No.001のサムネイル画像 / インディーズゲームの小部屋:Room#438「Replica」

 あなたは「国家安保部」によって,どこかに監禁されている。そして,手元には見知らぬ誰かのスマートフォンが握られている。あなたはこのスマートフォンのアカウントをハッキングし,持ち主のテロ容疑を裏付ける証拠を見つけ出すよう,強要されているのだ。どうやら,向こうの望むとおりの成果を上げられなければ,ここから無事に出ることはできないらしい。

画像集 No.002のサムネイル画像 / インディーズゲームの小部屋:Room#438「Replica」

 なぜ自分がこんな目にあっているのか,外の状況はどうなっているのか,そもそもこのスマートフォンの持ち主が誰なのかは,ゲーム開始時に一切知らされず,その中身を覗き見することや,ときおりスマートフォンに届く国家安保部からの連絡によって,少しずつ明らかになっていく。ゲームを開始してすぐに分かるのは,この国家がどこかおかしいということだ。

画像集 No.003のサムネイル画像 / インディーズゲームの小部屋:Room#438「Replica」

 ゲームの進め方は,実際のスマートフォンを操作するように,画面上をタップ(クリック)したりスワイプ(ドラッグ)したりしながら,国家安保部に指示された情報を見つけ出すというもの。スマートフォンの暗証番号を探り当ててホーム画面を立ち上げると,すぐに国家安保部から連絡が届き,ストアから「To-Doアプリ」をインストールするよう指示される。以後は,このアプリを通じてプレイヤーが見つけ出すべき情報が伝達されるという仕組みだ。

画像集 No.004のサムネイル画像 / インディーズゲームの小部屋:Room#438「Replica」

 国家安保部からの指示の中には,すぐに見つけられる情報もあるが,スマートフォン内にはパスワードでロックされた情報などもあり,その手がかりを得るために通話履歴やソーシャルメディアの送受信記録を盗み見るなど,他人のプライベートに踏み込まなければならない。その過程を通じて,徐々に持ち主の人間関係なども判明していくのだが,それと同時に,自分は本当に正しいことをしているのかという疑念も湧いてくる。


 とはいえ,指示に従わなかった場合,自分の身に何が起こるのかは分からない。このゲームはホラーではないが,とにかく怖いゲームだ。本作をプレイしていると,「国家のため」「民衆のため」と言いつつ,平気な顔で個人の権利を踏みにじる,全体主義国家の怖さを感じる。ネタバレを避けるため,これ以上詳しくは書かないが,非常に興味深いストーリーと設定のゲームなので,興味を持った人はぜひ遊んでみてほしい。

 本作には12種類のエンディングが用意されており,リプレイ性はかなり高い。また,丁寧な日本語ローカライズが行われているので,すぐにどこか異常なこの世界の虜になれるだろう。そんな本作は,Steamにて298円で発売中だ。これはオススメです。

■「Replica」公式サイト
https://somigames.com/

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