インディーズゲームの小部屋：Room＃336「Battle Group 2」

　サッカー日本代表が海の向こうで熱戦を繰り広げていた頃，何も知らずにぐーすか寝ていた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第336回は，Bane Gamesの「Battle Group 2」を紹介する。本作は，圧倒的な戦力を誇るテロリストに，たった2隻の戦闘艦で立ち向かうという横スクロールシューティングだ。ところで，次の試合はいつでしたっけ？


　The Talonと名乗る，恐るべきテロリスト集団が現れた。プレイヤーは彼らに対抗するために編成された艦隊を指揮して，その野望を阻止しなければならない……というのが，本作のざっくりとしたストーリー。プレイヤーの立場は国連軍的な何かではないかと思われるが，そのあたりの設定ははっきりしない。ともかく，戦闘艦に乗って突き進み，テロリスト共に正義の鉄槌を食らわせてやればいいので，細かいことは気にしないでおこう。


　ゲーム開始直後は最新鋭のイージス艦に乗って出撃したプレイヤーだが，敵は卑怯なことに要人が乗った旅客機を人質にし，こちらの武装放棄を要求してくる。やむなくイージス艦を手放したプレイヤーは，仕方なく何とも頼りない小型の戦闘艦に乗り換え，テロリストへの反撃を開始することに。出撃時には，旗艦のほかに随伴艦を1隻だけ連れていけるが，たった2隻では艦隊とは呼べないような……。


　本作では艦船が自動的に前進し，プレイヤーは旗艦の砲手として次々と現れる敵の戦闘機や攻撃ヘリ，巡航ミサイルや小型ボートなどを撃墜していく役割を担当する。
　操作方法は，マウスで狙いをつけて左クリックでミサイルを発射するだけと簡単だが，きちんと敵の軌道とこちらのミサイルの弾道を予測して，正確に着弾位置に発射しなければいけないため，なかなか難しい。軌道が交差していれば当たるだろうなどという，甘い考えは通用しないのだ。ミサイルの弾薬は無限だが，リロードには一定の時間がかかるので，よく狙って発射しよう。


　しかし，敵はどうやってこれほどの戦力を手に入れたのかという怒涛の攻撃を仕掛けてくるため，すべてを迎え撃つには限界がある。そこで活躍するのが，随伴艦の主・副兵装だ。随伴艦は，Xキーで主兵装，Cキーで副兵装を使用でき，自動照準で敵を攻撃したり，敵ミサイルの弾道をそらす妨害電波を発射したりできる。ただし，これらも一度使うと再使用できるようになるまでに時間がかかるので，ここぞという場面で役立てたい。


　また，旗艦に副兵装があればZキーでそれを使えるほか，画面内の敵ミサイルをすべて撃ち落とすEMPや，時間の流れを遅くする“ハイパータイム”と呼ばれる機能なども，回数制限付きで使用できる。
　さらに，敵を撃破したときや，ステージクリア時に入手できるオイルを消費して，旗艦や随伴艦の性能を上げたり，さらに強力な艦船に乗り換えたりも可能。旗艦と随伴艦はそれぞれ4種類ずつあり，最後は戦艦と空母という，やたらとパワフルな組み合わせに。今どき，どこの海軍が戦艦なんか運用しているのかと思うが，でっかいというのは良いことだ。


　ゲーム内容は単純明快ながら，適度な忙しさとテンポのいいゲーム展開で，気づくとつい時間を忘れてのめり込んでいる本作。高度に情報化された現代戦で，完全手動による照準で戦闘機や巡航ミサイルを迎え撃つなんてそんな無茶な，という気分は拭えないが，そこはそれとして，広い心で楽しんでほしい。そんな本作はSteamにて7.99ドルで発売中だ。

■「Battle Group 2」公式サイト

http://www.battlegroupgame.com/