連載
インディーズゲームの小部屋:Room#73「魔女ボーグメグリロ」
しかし,威勢よく飛び込んだはいいものの,リリー大佐のビームに撃たれてあっさり絶命。すっかりマッドサイエンティストっぽくなってしまった天護博士の人体改造手術によって魔女ボーグに生まれ変わったメグリロは,ゴゴー軍団を倒し,正義の限りをつくすために出発する……。
まず,メグリロの一つめの特徴であるサテライトから紹介しよう。サテライトは,メグリロの左右に装備されたオプション兵器で,アイテムキャリアを破壊すると出現するサテライトアイテムを取ることで武装を切り替えられる。サテライトアイテムには,ナパームやマルチショット(多方向ショット),ビームサーベルやドリルなどさまざまな種類があり,左右のサテライトを別々にパワーアップさせられるのが特徴。
メグリロの左側からアイテムに接触すると左のサテライトが,右側から接触すると右のサテライトというように,触れた側に応じたサテライトが強化される。場面に応じて,どの武器をどちら側に装備するかが重要だ。
そしてもう一つの特徴がトキトメワープ。これはその名のとおり時を止めてワープするという反則技で,その間は敵機や敵弾を通過できる。まさに,科学と魔術が交差することで生まれたメグリロの切り札で,これなしでは1面クリアすらおぼつかない。トキトメワープの発動中は,画面右側のワープゲージが減少していき,ゲージが続く限り時間を止めていられる。ワープゲージは,トキトメワープを使っていない間に徐々に回復するので,あまりケチらずに使っていくのがいいだろう。
なお,パーツ変更はタイトル画面の「CLOSET」で行い,カスタマイズしたメグリロは画面右下(残機表示の横)に表示される……のだが,プレイ画面のメグリロは,見た目も性能もまったく変わらなかったりするという手抜きっぷりだ。いい意味で。
ところで,ゴゴー軍団の悪事というのは,犬をいじめたり不良のフリをして教師にからんだりと実にスケールが小さい。だがメグリロには,ゴゴー軍団の悪事を傍観するという悪癖があり,そのせいで毎回罪のない一般人が犠牲になってしまう。
ついには,うざいだけで何の役にも立たないメグリロの使い魔,ビリケンまでもが惨殺(?)されてしまうのだが,あまりにバカバカしいノリなので,とても悲しむ気になれない。というか,いいぞ,もっとやれ。最終ステージでのメグリロの豹変っぷりは,もはやゲームのヒロインにあるまじきヒドさで必見なので,ぜひ最後までプレイしてほしい。
ASTRO PORTの公式サイトでは,そんな本作の体験版が公開されているので,興味を持った人はすぐさまチェックしておこう。また製品版は,1470円(税込)にて発売中だ。初心者から上級者まで安心して遊べるシューティングゲームで,バルカイザーのノリが好きな人には,とくに強くお勧めしたい。もちろん筆者も,本作の大ファンだ。
■「ASTRO PORT」公式サイト
http://www.interq.or.jp/saturn/takuhama/dhc.html- この記事のURL:
キーワード