連載
インディーズゲームの小部屋:Room#17「eXceed3rd-JADE PENETRATE-」
7人の魔王が支配する魔界。死都ベルフェゴール魔法学園に通うレイン・リンドブルムは,絶対的な権力の象徴である魔王の座を幼い頃より夢見ていた。しかし,魔王の座は欠員が出ない限り公募されない。悶々とした日々を過ごしていたレインの元に,数百年ぶりの「魔王選抜大会」開催の知らせが届く。魔王選抜大会に出場できるのは,学園内で行われる予備戦を勝ち抜いた,ただ一人のみ。待ちに待ったこのときに,レインの胸が高鳴るのだった……。
本作は,主人公レインを操作し,魔王選抜大会の出場権を懸けた学園内予備戦を戦っていく縦スクロールシューティング。次々と襲い掛かってくる予備戦参加者をすべて退け,新たな魔王の最有力候補と目されている実の姉,セレスティアを倒すのがゲームの目的だ。タイトルを見れば分かるように,本作は縦スクロールシューティング「eXceed」シリーズの3作めではあるが,過去2作品とは異なる世界観,新しいキャラクターによるストーリーとなっているので,本作からプレイする人でも問題なく楽しめる。
ゲームシステムはオーソドックスなもので,ショット,ボム,低速移動を使い分け,道中出現するザコや中ボスを撃破し,ステージの最後に待ち構えるボスを倒していくというもの。低速移動中はショットの威力が強化されるというのは縦スクロールシューティングのお約束の一つだが,本作でもそれは同様だ。また,中型以上の敵を倒すと出現するパワーオーブを取ることで「レインフォースゲージ」が上昇し,ゲージが20%上昇するごとに使い魔が追加されていく。使い魔は,いわゆる“オプション”で5匹まで召喚でき,自機を追尾しながら攻撃のサポートを行ってくれる。
本作はその見た目,ゲームシステムの両面から見て弾幕系シューティングであることは間違いないのだが,初めてプレイしたときには敵弾のスピードに面食らうかもしれない。と言うのも,ゆっくりめの弾幕と自機を狙う高速弾というのが,多くの弾幕系シューティングに採用されているスタイルなわけだが,本作の敵弾はかなり速いのだ。しかし,そのスピードに惑わされずに落ち着いてよく見れば,逃げ道が十分残されていることが分かるだろう。
ここでポイントとなるのは,敵弾を引き付けて,小さく動いてかわすべき局面と,自機を大きく切り返して敵弾をかわすタイミングの見極めだ。本作の敵出現パターンは,かなりはっきりとこの二つのどちらかの行動で回避することを前提に作られているので,何度か練習すれば感覚をつかめるようになるだろう。また,本作では敵自体には当たり判定がなく,弾にさえ当たらなければよいという点と,中型以上の敵を撃破したときに,画面上の敵弾が消滅するという以上の2点も,ステージ攻略のうえで重要となる。中型以上の敵が出現したら,そちらを優先的に狙うようにしよう。
天然素材の本作紹介サイトからは,ステージ2までプレイできる体験版がダウンロードできるほか,登場キャラクターと担当声優の紹介ページや,おまけエピソード視聴ページなどが用意されている。ちなみに,ステージ1のボスキャラを担当しているのは田村ゆかりさんだ。興味を持った人は,さっそくチェックしてほしい。また,製品版は1500円(税込)で発売中。気に入った人は,公式サイトで取り扱いショップを確認しておこう。
■天然素材公式サイト
http://www.tennen-sozai.com/- この記事のURL:
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