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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第281回「大人になるって,何だろう?」
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おかげさまで先々週,とうとう37歳になったんだけどね。年齢で見ると,けっこうな中年のはずなんだけど,困ったことに,まだ自分が大人になった気がしやしないわ。税金を納めてるし選挙にも行ってる。そういう意味じゃ大人になった。でも,大人になれた気がしない。たぶん,結婚してないし子供もいないし職業的に社会に通用するようなモノサシがないからなんだと思うわ。プロレスラーには係長とか課長とか主任とか部長とか,そういう肩書きがないからね。立場で言うと13年前から変わっちゃいない。
ただ,時間とは不思議なものでね。大人になった気はしてないけれども,13年前の私よりも,いろんなものを見て聞いて,感じてはきたのよ。だから,自力で空を飛べないことも知っているし,魔法が使えないことだって知っている。これが意味するところは,長く現実を見る時間があったことであって,つまるところできることとできないことの判断がつくようになったってわけ。
これは,いい意味でも悪い意味でも大人になったってことなのかもしれないわ。大人は実際にヤってもいないことを確率で割り切ってから,ヤるヤらないを決めたりするからね。夢だけでは食っていけないってことを知ってしまってるのが大人。夢だけで食っていこうとするのが子供。どっちがいいって話じゃないわ。食っていけりゃ,成功さえすりゃ,どっちでもいい。
もし,今これを読んでいる若者がいるとしたら,言っておくわ。大人は「若者は失敗しろ」ってよく言うけど,ダマされちゃいかん。あれは間違いよ。いや,あながち間違いでもないんだけど,言葉足らず。若者だろうが子供だろうが老人だろうが,ヤるからには成功を目指さなきゃいけないのよ。
人間関係なんかだと年齢が加味されたうえで評価されることもあるけど,それとは別に成功した者がその世界では偉いの。そこに年齢は関係ないわ。これは真実。あくまで「その世界では」ね。ただ,夢が大きければ大きいほど,結果的に失敗することのほうが多いのもまた現実で。でも,それって失敗しないと分からない。だからヤってみて,現実の可能性を分かればいいっていう。そういう意味なのね。だから,失敗するために挑戦するっていうのは,違うと私は思っているわ。
正しく補足すると,「若者は(ヤってみて成功したらそれはそれでよし,でもたぶん)失敗(するから失敗したあとにもう一回挑戦するか別の道を探るかの判断を)しろ」ってところかしら。ホラ,言葉足らずもいいとこでしょ。額面どおり信用しちゃだめよ。大人ってそういうところがあるからね。
まとめると,大人になるということは,いろいろ知って確率をはじき出すことなのかな,と。できることもできないことも。言い換えると,確率が低いことに手を出しにくくなるのが大人,ということかも。で,成功の確率を上げるのが才能で,才能を底上げするのが努力ってやつなんですかね。きれいなことを言うとね。ちなみに私は,いまだにかめはめ波は出せるんじゃないかとうっすら思っている。確率で言うと10%くらいは。
さて,大人になったということは,子供の頃とは違うということなわけで。子供の頃には理解できなかったことが,大人になった今,楽しいと感じるようになったって話をしたいわけです。これすなわち通販。
おばちゃんって,通販好きでしょ。それ,本当に必要か? って商品も買っちゃうような人,いるじゃない。通販が好きな人の気持ち,私は全然分からなかったのよ。でも,最近気付いたの。というのも,先週紹介した「チャイルド オブ ライト」(PC / PlayStation 4 / PlayStation 3 / Xbox One / Xbox 360 / Wii U / PlayStation Vita),私はダウンロード版で楽しんだんだけど,あれ以来,私の中でダウンロードがはやっているのよ。
いや,今までもPlayStation Storeはちょくちょく覗いていたの。でも,最初から目的としたタイトル以外を買うには至っていなかった。それが,先週からなんとな〜く見つけたタイトルをダウンロードで買うことが楽しくて仕方がないのよ。
ゲイムダウンロードのいいところは,ショップに行かなくてもいいってこと。先週も同じことを言った気がするけど。イヤ,本格的にこれはヤバい。何が楽しいかって,これはいわば征服欲みたいなものなんじゃないかしら。ちょっと欲しい,と思ったらすぐに自分のものにできちゃうという,この感じがたまらない。
おそらく人並みくらいの収入の私だけど,自由に使えるお金はなくもないのよ。これがイカン。形あるモノだったら,お金との対価として考えちゃうんだけど,データだとリアリティが薄れちゃうの。結果,すぐポチってしまう。
そして,ダウンロード版の「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014 蒼き侍の挑戦」のPlayStation 3版まで買っちゃった。これまでこのシリーズはパッケージで買ってきたんだけどね。本当に勢いとテンションは怖い。まあ,このタイトルについては,たぶんじきに来るW杯の時期に合わせて紹介できれば,と。
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主人公は世界に放り込まれます。で,そこから食料と燃料を調達して生き残る。そういうゲイム。夜になると火を焚かないと死んでしまう。空腹になると幻覚が見える。敵ももちろんいて,襲い掛かってくる。その上で,アイテムは拾ったり,あるいは手に入れたアイテムを合成したりして,自分で作るしかない。
まさにサバイバル。当然,よく死ぬ。死なないことが目的。で,生き残った日数によって,選べるキャラクターがアンロックされていく。これがね,面白い……というよりも,自分自身への挑戦なのよね。ついつい何度も挑戦しちゃうの。「風来のシレン」って,死にながらプレイヤーが覚えていく感じがあるじゃない。あんな感じ。死んでナンボ。クセになるわ。繰り返すけど,死んでばっかりなわけだから,純粋な意味で面白いと言えるのかどうかはよく分からない。けど,繰り返しプレイしてしまう魅力は持つ。そんなゲイム。
安いし,PlayStation 4を持ってるんだったらプレイしてみてもいいのかもしれない。このゲイムは,生き残るためのゲイムだから本当にシンプルなんだけど,奥は深い。人間のはかなさ,闇の恐怖,火の偉大さ,資源の有限性,人間が生きるためにほかの動物から命をいただいていること,モノを作ることの偉大さ,人生は一日一日の繰り返しetc...感じようと思えばいろんなことを感じられるわ。
ひょっとしたら,これも大人になったからこそ,いろいろと感じることができているのかもしれないわね。ホント不思議なゲイム。一度プレイしてほしいわ。
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というわけで,またしても歳を取り,いよいよアラウンド40の色が濃くなってきたわけですが。プロレスをヤって,半裸の男とくんずほぐれつして,ゲイムを遊んで,それで飯を食っていく。考え方によっちゃあ,夢をかなえられてるのかもしれないわね,私。
でも,何でしょうね,私の中でくすぶり続けるこの“まだ成し遂げてない感”は。それは,きっとまだ私が夢を見てるからなんじゃないかと思っているの。
といってもね。私自身が有名になりたいわけではないの。ホラ,有名な人って,なんかたいへんそうじゃん? でも,もっと多くの人に私を介してプロレスが楽しいことを知ってもらいたいし,ゲイムの楽しさも知ってほしい。そういう欲はある。楽しいことを伝えたい。私で気持ち良くなってほしい。それが私の夢。
成功の可能性? 夢が叶う確率? 分かんない。ゴールが分からない以上,成功がどこなのかも分かんない。でも,ヤレるだけヤって続けてみるとするわ。ホラ,私まだ若いから。ではまた来週!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「龍が如く 維新!」「Don't Starve: Console Edition」(※DL版)
PlayStation 3:「魔都紅色幽撃隊」
PlayStation Vita:「Winning Post 8」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「The Wonderful 101」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「マリオゴルフ ワールドツアー」
Xbox 360:「Minecraft:Xbox 360 Edition」
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