ラヴィエンテと対面する「大討伐」体験会も実施！　「MHF」“VS.クエスト チャンピオントーナメント in Winter 2009”神奈川大会レポート

　12月6日，神奈川県川崎市のネットカフェ「ウェアハウス 川崎店」において，オンラインアクション「モンスターハンター フロンティア オンライン」（以下，MHF）のオフラインイベント“VS.クエスト チャンピオントーナメント in Winter 2009”の神奈川大会が開催された。

　これはMHFの公認ネットカフェで開催されるオフラインイベントで，事前に申し込んだプレイヤーが二人一組となって「VS.クエスト」によるトーナメント戦を行い，No.1チームを決定するというもの（関連記事）。トーナメント終了後には，実装間近のシーズン7.0の大きな目玉となる「大討伐クエスト」体験会も実施され，希望者は巨大モンスター「ラヴィエンテ」と対面することができた。

　2009年春，2009年秋に続いて3回目の開催となる今回は，11月28日の広島大会を皮切りに，11月29日に大阪大会，12月5日に愛知大会が開催されている。大トリとなる神奈川大会では，事前申込者38チーム76名と個人10名，当日参加の1チーム2名と個人2名という，計90名がエントリー。観戦者65名を加えると総勢155名という過去最高の来場者数となり，会場は多数の立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。
　ちなみに，この大会で使用されたクライアントは，シーズン7.0の仕様に準拠しているため，双剣の鬼人化時におけるスタミナ減少無効効果の解除といった変更も反映されている。


　予選は，闘技場におけるラージャン討伐のタイムアタックで，制限時間は5分。なおこのクエストは，フロンティアクエスト「練習用・予選クエスト【2009冬】」として配信されており，プレイヤーは事前に練習を行えた。
　火事場/餓狼状態で，安定して攻撃ができる片手剣，もしくは攻撃力の高い太刀を使用するチームが目立ったが，大剣や弓を選択するプレイヤーもチラホラと見受けられた。中にはあえてボウガンと弓を選んで，高台撃ちに挑戦するチームも登場。絶妙の間合いでラージャンの攻撃を避けるプレイを披露しながら4分過ぎに討伐を達成したときには，会場からどよめきが上がった。


　そして，見事予選を通過したのは以下の4チーム。なお3位2チームの同タイム予選通過は，一連の大会でも初めてのケースとのこと。

順位：クリアタイム／チーム名／使用武器
1位：1分11秒46／ヤで始まりの自営業／片手剣，片手剣
2位：1分17秒00／TMC関東／片手剣，片手剣
3位：1分17秒46／てきとう！！／片手剣，片手剣
3位：1分17秒46／闘技党／太刀，太刀

超速射の調整や狩人祭ボーナス試練の追加を検討中と

「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏がプレゼン

「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏

　予選が終わり，決勝が始まるまでの間は，「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏によるシーズン7.0のプレゼンテーションが行われた。ここでは，先だって掲載したシーズン7.0直前インタビューでは触れなかった部分を紹介していこう。なお会場では続くシーズン8.0などの予定も少しだけ披露されたが，来場者だけのお楽しみということで，ここでは割愛させていただく。


■武器のバランス問題

　シーズン7.0で実施される双剣の「鬼人化時のスタミナ減少無効の効果解除」に続き，片手剣とライトボウガンの超速射についてバランス調整が検討されている。前者は，インタビューでも触れられていた“日の目を見ない武器”といわれがちな片手剣の地位を向上させるものとのことだ。
　後者に関しては，超速射のできるボウガンを持っていないプレイヤーが，キャラバンクエストに参加しづらい空気になっていることを鑑みたうえでの案件だという。単なる下方修正にならないよう，慎重に検討を重ねているそうだ。

■狩人祭のボーナス試練

　従来の負け組のみが参加できるボーナス試練に，勝ち負け双方の組が可能なものの追加が検討されている。両者をランダム配置することで，ワンパターンなシーソーゲームに陥っている狩人祭の現状に変化をもたらそうという狙いがあるそうだ。また過去のインタビューでも触れられたことだが，ボーナス試練の設定はすべて入魂祭の開始前に行っているということがあらためて説明された。

■そのほかの小ネタ
・「火事場力」「餓狼」発動時にそれぞれアイコンが表示される
・フィールド端や壁際にハンターが立った際のカメラワークの改善
・ローディング画面の変更
・狩人キャンプに「挑戦状」追加
・個人チャット修正

新ローディング画面の一つ。会場でも複数確認できた

　そのほか2010年のアップデート計画に加え，直近の「クリスマスイベント」やMHF初となる「ひなまつりイベント」を紹介。さらに「金ネコ」に続く「銀ネコ」の登場や，各種フィギュアの展開なども発表された。

　また「運営チームは何をしているのか」といった質問に答えるコーナーも設けられた。これは，以前に記事化した2009年秋のイベント時とほぼ同じ内容だったが，杉浦氏はこうした説明を繰り返し行う理由を，結果の出ていない各種案件が現在進行中であることを伝えるためと述べる。
　すなわち，プレイヤーから寄せられる要望は一朝一夕にどうこうできないものが多く，さまざまな条件が重なり，実現に1年以上かかってしまうものもある。そのため進捗が見えにくくなってしまい，「忘れてしまったのではないか」「なかったことにされたのではないか」と不安を抱くプレイヤーも必然的に増えてしまうので，こういった機会に適宜状況を説明していく必要があるというわけだ。この姿勢は，公式サイトで公開されている運営レポートや要望対応の進捗などにも顕れているといえるだろう。

決勝を制したのは火事場/餓狼による高火力戦術

初対面となった“大巌竜”はもう笑うしかないモンスター？

　さて決勝トーナメントは，「カム・オルガロン」を狩猟する「VS.クエスト」で行われた。フィールドが夜の沼地であるため，地形効果でハンターが毒状態になってしまうことが多く，火事場を発動しているとウッカリ力尽きてしまうケースもあるという，少々意地の悪いクエストだ。
　予選を通過した上記4チームのうち，決勝にコマを進めたのは“まったり，楽しくプレイ”をモットーとする「ヤで始まりの自営業」と，“無茶しない，安全プレイ”の「てきとう！！」だ。


　決勝戦は3本勝負で2本先取したチームが勝利というルールで行われた。「ヤで始まりの自営業」は火事場/餓狼を発動させて短期決戦を目指し，「てきとう！！」は罠を駆使して相手を翻弄するという戦術で，お互いに1本ずつ獲得。3試合目は，冒頭で「戻りワナ」にかかったものの，終始，高火力でオルガロンを圧倒した「ヤで始まりの自営業」が優勝を決めた。

優勝：ヤで始まりの自営業
準優勝：てきとう！！
3位：闘技党


　トーナメント終了後は，大討伐クエストの体験会が実施された。といっても，参加希望者一人当たり5分（ただし準備時間を除く）という短いもので，クエスト開始の手順を体験し，“大巌竜”ラヴィエンテとの対面を果たすといった内容。その模様はスクリーンにも映し出され，ラヴィエンテが姿を現したときには「でけえ！」「やべえ！」という声が，会場のあちらこちらから挙がった。
　またラヴィエンテが鎌首を持ち上げブレスを吐いたり，地面を突き上げるような特殊攻撃を行ったりした際には，大きなどよめきに加えて，笑いも起きていた。これは何かがおかしかったわけではなく，ラヴィエンテの迫力に圧倒され，もう笑うしかないということなのだろう。そうした来場者の反応からも，大討伐クエストがお祭り騒ぎ的に楽しめるようなものになっていることがうかがえる。あと2日に迫ったシーズン7.0実装に，期待が高まるところだ。