北米時間2016年5月6日,NVIDIAは,米国で開催したイベントで,VR(Virtual Reality,仮想現実)対応ライブラリ「
VRWorks」の新要素となるAPI「
VRWorks Audio」を発表した。3D空間上の任意の位置から音を再生する技術「
オブジェクトベースオーディオ」(※3Dポジショナルサウンドとも)をVR向けに発展させたような技術で,仮想空間内にある音源の位置だけでなく,音の反射や反響までもリアルタイムに
Pascal世代のGPUからシミュレートすることで,よりリアルなVR体験をもたらすという。
VRWorks Audioの概念を分かりやすく示したスライド。仮想空間内に広がった音の反射をリアルタイムにシミュレートする。光線を追跡して画像を生成する「レイトレーシング」のサウンド版といったところだが,Pascalの演算能力を生かして,これをリアルタイムに処理するというのがポイントとなる
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NVIDIAでは,VRWorks Audioを含むVRWorksの最新技術を体験できるコンテンツ「
VR Funhouse」を公開する予定とのこと。VRコンテンツ開発者やVR HMDのユーザーなら体験してみる価値がありそうだ。
VR FunhouseによるVRWorks Audioのデモ。遊園地をモチーフに,物を叩いたり壁にぶつけたりすることで,VRWorks Audioによる音響効果を体験できる。なお,VR HMDにはHTCの「Vive」を使っていたようだ
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