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印刷2010/07/02 15:33

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ゲーム開発の進捗管理ツールを事例を交えて紹介。GTMF 2010「銃声とダイヤモンドができるまで 〜EsPix Pro 誕生秘話〜」セッションレポート

ミドルウェア/開発ツール
 東京都内で7月1日に開かれた,ゲーム開発者を対象にしたツールおよびミドルウェアの展示会「GameTools & Middleware Forum 2010 in Tokyo」(GTMF 2010)のセッションの一つ「銃声とダイヤモンドができるまで 〜EsPix Pro 誕生秘話〜」をレポートしよう。

 このセッションでは,ウェブテクノロジの開発者向け画像管理ツール「EsPix Pro」が企画/開発された経緯が紹介され,その開発に,ZENER WORKSが手がけたPSP用アドベンチャー「銃声とダイヤモンド」が大きく関わっていたことが明かされた。
 セッションを担当したのは,ZENER WORKS 企画開発部 マネージャー 笹平大介氏と,ウェブテクノロジ 田中圭一氏の二人だ。

ZENER WORKS 企画開発部 マネージャー 笹平大介氏
ウェブテクノロジ 田中圭一氏。漫画家としても知られている


 「銃声とダイヤモンド」を開発するにあたり,ZENER WORKSでは,プレイヤーがドラマや映画を観ているかのようにゲームに没入できるよう,“同じカットがない画作り”を目標に掲げていた。
 そこで,各カットをファイル単位で管理することに決めたという。具体的には,全カットをPSD形式のファイルにし,構成やディレクターの指示などをすべてレイヤー化して保存しておき,実際のグラフィックス担当者がそれを確認しつつ仕上げていくという方法だ。すなわち,管理工数を減らすことで,全体の効率化を図ろうとしたわけである。



 しかし膨大な量の作業に追われ,開発の中盤には,使い回せるものは“バレないように”使い回すという方針に移行することになった。そして何を隠そう,この移行こそが,現場を大混乱に陥れた元凶だった。
 というのも,方針の変更に伴って,ファイル管理を従来のExcelシートに書き込んでいく形式を取らざるを得ず,結果として二重管理ともいえる状況になってしまったからだ。開発を進めていくなかで,カット数が当初予定の2.5倍近くに増えていたことも,画像管理業務の増加に拍車をかけた。Excelの扱いを苦手としているグラフィッカーも多く,データシートと実際の進行に食い違いが頻発するようになっていったという。
 そのため,2週間近くにわたってグラフィックスに関するすべての作業をストップし,Excelのデータシートすべてをチェックし直す必要が生じたそうだ。

ミドルウェア/開発ツール ミドルウェア/開発ツール


 そうした悲劇ともいえる状況を乗り越え,「銃声とダイヤモンド」は無事発売されたのだが,もちろん話はこれで終わらない。同作の開発にも使われていた画像最適化ツール「OPTPix」のヒアリングを行うため,ウェブテクノロジの田中氏がZENER WORKSを訪問したとき,上記のエピソードを踏まえた画像管理関連の話で盛り上がったそうだ。
 このときの話から,田中氏は,画像管理ツールの骨子を思いつく。Excelでの管理をやめようとしたが,実務が追いつかなかったという状況や,よく似ているが,わずかに異なるカットをサムネイルで判別できるようにしたり,さまざまな情報をファイルに付加したりするためのアイデアを聞き,ウェブテクノロジでは,さっそく商品化に向けて企画/開発が開始された。
 そのソフトこそ,今回のセッションの中心となる,EsPix Proである。

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 ZENER WORKSでは,EsPix Proを使ってゲーム開発を行うようにしてから,管理業務において二つの大きな効果が得られたという。
 一つは,“見通し性”の向上。EsPix Proは,ほぼすべての画像フォーマットを表示できるため,対応プラットフォームが異なるプロジェクトを並行して進めていても,このソフトだけで確認できる。
 もう一つは,管理の効率化。各ファイルに付加した情報を元にすばやく検索できるため,視認性が高まったことと合わせて,まだ完全とはいえないものの,従来のExcelシートを用いた“ガチガチな管理”からの解放につながっているそうだ。
 笹平氏は,「銃声とダイヤモンド」開発時にEsPix Proがあれば,当時目指していた管理方式が実現できたはずと述べていた。

ミドルウェア/開発ツール ミドルウェア/開発ツール


 さらに今回のセッションでは,EsPix ProがZENER WORKSでどのように活用されているかも紹介された。
 ZENER WORKSでは,ある画像が必要となった段階で,まず“未着手画像”としてダミーデータが作成される。グラフィッカーが作業を進めると,それに伴ってサムネイルも変化していくので,とくに報告を行わなくても,作業の進捗状況を目に見える形で周囲に知らせることが可能だ。
 逆に,企画担当やディレクターも,サムネイルの一覧を確認するだけで,開発作業全体の進捗を把握できる。

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 このように,作業の基盤となるTo-Doリストやファイラーとしても活用できるEsPix Proは,ZENER WORKSにおいて“朝来たら,まず起動するツール”として定着しており,セクションごとの連携を図れる有益なツールとしても機能しているそうだ。

 なお今のところ,EsPix Proではローカルでの管理しか行えないが,8月にはネットワーク共有ファイルに対応する予定だ。
 また笹平氏は,サウンドファイルや3Dソフトのデータの表示,さらにはバージョン管理にも対応すれば,EsPix Proだけでゲーム開発全体の進捗管理が可能になると指摘したほか,グラフィッカーのために,Macにも対応させてほしいといった要望を述べていた。
 そのうちバージョン管理については,ウェブテクノロジでも対応を目指しているが,大がかりな作業となるため,まだまだ時間がかかりそうだ。

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    銃声とダイヤモンド

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