1000人vs.1000人規模の大規模戦を実現する，MMORPGに特化したゲームエンジン「Zerodin Engine」のデモムービーを掲載

　韓国のデベロッパZerodin Gamesが先日公開した，同社の開発するゲームエンジン「Zerodin Engine」の最新デモムービーを4Gamerに掲載した。


　公開されたムービーでは，数え切れないほどのキャラクター達が広いフィールドで激しい戦闘を行うシーンを見ることが出来る。その数はなんと1000人vs.1000人規模にも及ぶとのことで，音声は入っていないものの，まさに壮観の一言だ。


　今回のムービーは，同エンジンに搭載された“Crowd System”のテクノロジーデモとなっており，これを使うことでこれまで実現が難しかった，大人数による大規模戦闘が可能になるという。また，装備や種族の異なるさまざまなキャラクターを同時に表示するのが難しかった既存エンジンの問題点を克服し，攻城戦などを快適にプレイできるのも特徴だ（装備の違いなどをインスタンシングで実現か？）。


　Zerodin Engineは，MMOゲーム向けのゲームエンジンとして開発されているもので（関連記事），クライアントのみならずサーバーシステムも含んでいるのだが，今回のデモは，サーバー側の処理能力を示すものではなくクライアント側のパフォーマンスを示すものとなっている。3D MMORPGで最大2000人程度による対戦を謳うタイトルはいくつか出てきているものの，その多くはあちこちに分散して，総勢で2000名による対戦という感じで，今回のデモのようにこれだけの人数が1か所に集まって戦うシーンはあまりお目にかかれない。

　8月に発売された本エンジンだが，現在はすでにバージョン1.5へとアップデートが行われている。海外産のゲームエンジンと比較してライセンス料金が安いこともあり，MMORPGの開発費と開発期間を短縮できるものと期待されている。

　Zerodin Gamesの社長であるSeo,Hyo Seok氏は，「Zerodin EngineはMMORPGに特化したエンジン。MMORPGを開発中のデベロッパが満足できるよう，持続的なアップデートと技術的支援を行っていく」とコメントしている。

1枚のテクスチャで，複数の装備に対応していることが分かる