これは画期的かも。“Xbox 360純正パッド互換モード”に切り替え可能なPC用ゲームパッドがロジクールから発売

Logicool Gamepad F310

　「Xbox 360 Controller for Windows」（以下，Xbox 360純正パッド）をPCに差したとき，一部のキーやボタン，トリガーが期待どおり機能しない。あるいは，Xbox 360純正パッドの利用を想定したマルチプラットフォームのタイトルを「DUALSHOCK 2」風レイアウトのゲームパッドでプレイしようと思ったら，キー割り当てがメチャクチャで割り当てし直しが大変……。
　そんな体験をしたことのあるPCゲーマーは少なくないと思われるが，この問題を解決する可能性を持ったゲームパッドが，Logitechの日本法人であるロジクールから登場する。

　2010年10月13日付けで発表された「Logicool Gamepad F310」「Logicool Rumble Gamepad F510」「Logicool Wireless Gamepad F710」はいずれも，本体に用意されたスライドスイッチにより，Xbox 360純正パッド互換のXInputモードと，従来のLogitech/ロジクール製ゲームパッドのそれを踏襲したDirectInputモードを切り替えて使えるのが，最大の特徴だ。
　対応OSはWindows 7/Vista/XP。直販サイト「ロジクールストア」での価格は順に2480円，2980円，4980円（いずれも税込）で，いずれも22日発売予定となっている。

Logicool Rumble Gamepad F510

Logicool Wireless Gamepad F710

ベースとなるF310に，FFB付きのF510

ワイヤレス対応のF710が一挙登場

　順に見ていこう。3製品のベースとなるLogicool Gamepad F310（以下，F310）は，USB接続のワイヤードモデル。本体カラーは「ダークブルー」とされ，サイズは189（W）×122（D）×66（H）mm，重量は210gだ。下に挙げる入力系を搭載した製品となる。

• 左右アナログトリガー
• 「Floating D-Pad」
  〜8方向入力に対応したLogitech独自のデジタル十字キー
• ［A/B/X/Y］ボタン
• ［LB/RB］ボタン
• 左右アナログトリガー
• ［Logicool］ボタン
• ［Start］［Back］［Sports mode］ボタン

本体背面にXInput/DirectInput切り替えスライドスイッチを搭載。「X」「D」という刻印も見える

　XInputモードとDirectInputモードは，本体背面のスライドスイッチで切り替え可能。どちらのモードでも追加のドライバは必要なく，OS標準のクラスドライバで動作する仕様だ。
　XInputモードだと，Floating D-Padはハットスイッチとして機能し，左右アナログトリガーも有効。さらに［Logicool］ボタンは，Xbox 360純正パッドにおける［Xboxガイド］ボタンとして機能するようになる。

トリガーはXInputモード時だとアナログ，DirectInputモードだとデジタルになる。一見それと分かりにくいが，本体中央の［Logicool］ボタンが“しいたけ”として機能する仕掛けだ

　これに対してDirectInputモードだと，XInput非対応の従来型PCゲームで，アプリケーション側からボタン設定を割り当てられる，“普通の”ゲームパッドとして利用可能だ。
　XInput任せで機能していた左右アナログトリガーが，DirectInputモードだと“深さのあるデジタルボタン”になってしまう点は注意が必要であるものの，代わりに，ロジクールの公式サイトで配布されている「Logicool Profiler」を利用すれば，キーボードのキーなど，さまざまな機能をボタンへ割り当てられるようになるというメリットもある。
　リリースでは「10ボタンのカスタマイズが可能」とされているので，［A/B/X/Y］に［LB/RB］，左右アナログトリガー，［Start］［Back］の計10ボタンがカスタマイズに対応しているのではなかろうか。

　ちなみに，［Start］［Back］［Sports mode］というのは，［Logicool］ボタンを囲むように配置された小さなボタンのこと。［Sports mode］というのが耳慣れないと思うかもしれないが，実はこれ，押すごとに，左アナログスティックとFloating D-Padの機能を入れ替えるというボタンだ。Xbox 360純正パッドを使っていて，デジタル十字キーがハットスイッチとしてしか機能しないことに不満を覚えていた人へ向けた一発解答となるかもしれない。

　次にLogicool Rumble Gamepad F510（以下，F510）だが，これはF310に，フォースフィードバック機能を追加したモデルという理解でOKだ。フォースフィードバック機能分，重量が増えて269gになっていることと，本体カラーが「メタリックブルー」になっていること，そして［Logicool］ボタンを囲むボタンがF310の3個からF510では4個になり，新設のボタンが［Vibration on/off］ボタンとして機能することを除けば，F310の仕様を踏襲している。

F710のみスライドスイッチの配置が異なる

　そして最後のLogicool Wireless Gamepad F710（以下，F710）は，その名のとおり，今回発表されたなかで唯一のワイヤレスモデルである。本体カラーはシルバーだ。
　ボタン配置など基本的な仕様はF510と同じだが，単三形乾電池2本を搭載するためのカートリッジを装備するため，本体サイズは189（W）×124（D）×68（H）mmと若干大きくなり，重量も282gまで増量。また，XInput/DirectInput切り替えスライドスイッチの位置が，本体奥側の側面に移動しているのも，カートリッジ搭載の影響といえそうである。

　無線はワイヤレス接続に対応したゲーマー向け周辺機器で一般的な2.4GHz帯を用いる仕様で，レシーバーは本体サイズ14（W）×18.5（D）×6（H）mm，重量わずか2gの超小型タイプ。このサイズだと，複数のLogitech/ロジクール製周辺機器をワイヤレスで接続できるレシーバーユニット「Unifyingレシーバー」ではないかと期待する人もいるかと思われるが，残念ながらF710専用だ。
　ただし，同社公式blog「BLogitech」によれば，この専用レシーバーユニットは，一般的なUnifyingレシーバーの倍，250Hzのレポートレートで通信できるようになっており，これによってよりよい操作感を実現しているという。


　コスト重視のモデルからワイヤレスモデルまで用意され，予算に合わせて選択できるのはありがたいところ。気になる人は，来週金曜日以降，店頭でチェックしてみてはどうだろうか。

ロジクールストア