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Release 280世代初の公式最新版グラフィックスドライバ「GeForce Driver 280.26」が公開に
北米時間2011年8月9日,NVIDIAから,同社製GPUおよびグラフィックス機能統合型チップセットに対応するグラフィックスドライバの公式最新版となる「GeForce Driver 280.26」ならびに「Verde Driver 280.26」が公開された。
対応GPUは下記のとおりで,Release 280世代最初のドライバとなった「Release 280.19 Beta」から変わっていない。また,統合される「HD Audio Driver」と「PhysX System Software」のバージョンは順に1.2.23.3,9.10.0514で,こちらも変化なしである。
- デスクトップPC向けGeForce 6〜500シリーズ
- ノートPC向けGeForce 8M〜500Mシリーズ
- ノートPC向けQuadro FXおよびQuadro NVS(※DirectX 10以降に対応した製品のみ)
- GeForce 6以降のGPU機能を統合したチップセット
すぐに入手したい人は,下に示したリンクからどうぞ。ノートPC用となるVerde Driverの導入にあたってはいくつか注意事項があり,それらは本稿の最後に別途まとめてあるので,そちらもぜひ参照のほどを。
→32bit版Windows 7&Vista用GeForce Driver 280.26(139MB)
→64bit版Windows 7&Vista用GeForce Driver 280.26(177MB)
→Windows XP用GeForce Driver 280.26(122MB)
→32bit版Windows 7&Vista用Verde Driver 280.26(144MB)
→64bit版Windows 7&Vista用Verde Driver 280.26(182MB)
→4Gamer最新ドライバリンクページ
Release 280世代初の公式最新版となる今回のアップデート内容は下にまとめたとおりだが,基本的には「Release 280.19 Betaで潰しきれなかった問題点を細かく潰してきたもの」という理解でよさそうだ。なので,β版ドライバを導入しないポリシーの人は,大量のバグフィックスについて言及しているRelease 280.19 Beta紹介記事も併せてチェックしてもらえればと思う。
なお,リリースハイライトに並んでいるアップデート内容もRelease 280.19 Betaからほとんど変わっていないが,そんななか目を引くのは,Release 280.26で初めて「Release 280の新要素」として追加された「Dynamic GPU Performance Mode」である。
英文リリースノートによれば,これはGPU負荷に応じ,GPUクロックをこれまでよりも素早く上げ下げする動作モードとのこと。3D性能が必要なときには素早く規定値にまでクロックを引き上げ,そうでないときはできる限り消費電力を抑制する機能とされている。
いずれにせよ,6月上旬の「GeForce Driver 275.33」以来,約2か月ぶりの公式最新版ドライバであり,対象製品を持っている人にとっては,重要なアップデートといえるだろう。自己責任で導入する価値のあるリリースとまとめられそうだ。
●GeForce Driver 280.26の新要素
・「Dynamic GPU Performance Mode」の採用(Windows 7・Vista&XP)
- GPU負荷に応じて,従来よりも高速にGPUクロックを引き上げたり,逆に引き下げて消費電力を下げたりできるようになった
- 従来よりもGPUクロックの変動が大きくなったが,もしそれを望まない場合には,「3D Settings−Manage 3D Settings」から「Prefer maximum performance」を選択すればいい
・対応GPUの拡張(Windows 7・Vista&XP)
Release 280.19 Betaから変更なし
- GeForce GT 530,GeForce 510,GeForce GTX 460 SE v2,GeForce GTX 580M,GeForce GT 520MXの対応を追加
・SLIの拡張(Windows 7・Vista&XP)
Release 280.19 Betaから変更なし
- AMD 990FX・990X・970チップセット搭載マザーボードにおけるSLI対応を追加(※対象はSLIの認証を受けたマザーボードのみ。Release 275.50 Betaが初出)
・3D Visionの拡張(Windows 7&Vista)
※Release 280.19 Betaから基本的に変更なし。ただ,対応ディスプレイが1製品追加されている
- 3D Vision Controller Driverをグラフィックスドライバに統合(※Release 270.51 Betaが初出)
- SLI構成時におけるYouTube 3Dおよび3DVisionLive.comのサポート追加
- 「3D Vision Video Player」のVersion 1.7.2以降で,ウインドウモードに新規対応
- 3D Vision対応プロジェクタであるAcer製「X1111」,BenQ製「W710ST」,NEC製「NP-V300W」の対応を追加
- 3D Vision対応ディスプレイであるViewSonic製「V3D245」の対応を追加
- 3D Vision対応ノートPCであるASUSTeK Computer製「G53SX-3DE」「G73JW-3DE」「G74SW-3DE」「G74SE-3DE」,Dell製「ALIENWARE M17x R3」「XPS 17 L702X」,Lenovo製「IdeaPad Y570」,東芝製「Qosmio X770-3D」「Qosmio F750-3D」「Satellite P755-3D」「Satellite P750-3D」「Satellite P775-3D」「Satellite P770-3D」の対応を追加(※IdeaPad Y570のサポートはRelease 275.50 Betaが初出)
- 「Alice: Madness Returns」「Back to the Future: The Game Episodes 1〜5」「Chuang Shi Xi You▼」「Dao Jian 2▼」「The Darkness 2」「Deep Black」「Dou Zhan Shen▼」「ドラゴンボールオンライン」「Dungeons & Dragons Online: Eberron Unlimited」「Gods & Heroes: Rome Rising」「League of Legends」「LEGO: Pirates of the Caribbean」「The Lord of the Rings Online: Shadows of Angmar」「The Lord of the Rings: War in the North」「Mars」「Might and Magic Heroes VI」「Mount & Blade: Warband」Mount & Blade: With Fire and Sword」「Rage」「Red Orchestra 2: Heroes of Stalingrad」「Rise of Immortals」「Rusty Hearts」「Serious Sam 3: BFE」「Warhammer 40,000: Space Marine」に向けた3D Visionプロファイル追加(※▼を付けたタイトルは中国でのみサービスされているもの)
- 「Crysis 2」用3D Visionプロファイル更新。レーティングが「Excellent」に(※パッチ1.9以降の導入を推奨)
- 「Deep Black」のレーティングが「3D Vision Ready」に(※上で本作には新規対応とされているため,本項目は矛盾していることになるが,詳細は今のところ不明)
- 「Super Street Fighter IV Arcade Edition」で「convergence」(3D立体視の集束距離値)が変更され,レーティングも「3D Vision Ready」に
●Release 280.26で解決した問題(32bit版Windows 7&Vista)
- リリースノートに記載なし
●Release 280.26で解決した問題(64bit版Windows 7&Vista)
- 「Crysis 2」で,GeForce 500シリーズの2-way SLI構成時に画面がちらついたり,3-way SLI構成時,画面にゴーストが出たりする問題
●Release 280.26で解決した問題(Windows XP)
- GeForce GTX 500シリーズ搭載環境をDell製ディスプレイ「3008WFP」「3007WFPHC」と接続しているとき,2560×1600解像度に設定できない問題
●Verde Driver 280.26に関する注意事項
- ドライバのアップデートに先立ち,システムのバックアップ取得を推奨
- Intel製チップセットを搭載し,HybridPowerに対応したノートPCはサポート対象外
- ソニー製ノートPCは,GeForce GT 425M,GeForce GT 335MおよびGeForce 310M搭載のVAIO Fシリーズのみ対応(※それ以外のソニー製ノートPCで,グラフィックスドライバはソニーから提供される。なお,「GeForce GT 335M」は「GeForce GT 330M」の誤りではないかと思われ,その点はNVIDIAに確認中だが,今のところ回答は得られていない)
- 富士通製ノートPCは非対応(※Fujitsu Siemens製ノートPCは対応)
- Dell製ノートPC「Inspiron 1420」「XPS M1330」「XPS M1530」「Latitude D630&D630c」のユーザーには,ドライバのアップデートに先立って「Recommended Software Update」の導入を強く推奨
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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