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[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
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印刷2010/09/09 18:23

イベント

[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機

画像集#001のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
加賀アミューズメントのブース
画像集#002のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
エスアイエレクトロニクスが開発したアーケードゲーム基板SYSTEM BOARD Y3が展示されていた
 アーケードゲーム機をはじめとするアミューズメントマシンの展示会「第48回アミューズメントマシンショー」が千葉市幕張メッセで開催されている。期間は9月9日から11日までの3日間だ。展示されていたハードウェアの中から,本稿では新型のアーケードゲーム機を紹介してみよう。

 加賀アミューズメントのブースでは,同社の関連企業であるエスアイエレクトロニクスが開発したアーケードゲームシステム基板SYSTEM BOARD Y3が展示されている。

 すでにニュースでお伝えしているように,これは裸眼立体視のディスプレイにも対応できるという完全オリジナルのゲーム基板で,展示のデモにはニューサイトジャパンの裸眼立体視ディスプレイが用いられていた。特殊なフィルタを使ってメガネなしに両眼視差を作り出すパララックスバリア方式を用いたディスプレイだが,裸眼立体視方式の弱点だった視野角の狭さがないのが特徴で,同社のディスプレイは120度以上の視野角を持つとされている。見覚えのある人も,もしかしたらいるかもしれないが,この春の「3D&バーチャルリアリティ展」で発表されていた(関連記事),両眼視差を多方向から視聴可能なディスプレイがさっそく使用されていたようだ。

画像集#003のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
裸眼で立体視を可能にするニューサイトジャパンの立体視ディスプレイ。120度以上の視野角を持つとされるが,やはり見る角度や高さによって感じ方は異なるようで,筆者の場合,少し斜め前から見たほうがリアルだった
 実際に眺めてみた印象では,確かに斜めから見ても立体に見える……というよりむしろ正面より少し斜めから見たほうがリアルに立体に見えるようだった。3Dの計算自体は正面方向から行われているので,角度によって立体のリアリティが変わってしまうが,これはいたしかたないところかもしれない。とはいえ,メガネ不要ということから応用の幅が広いのは確かで,例えば複数の人でプレイするゲームなどにも利用できるのが強みだろう。アーケードゲーム筐体に採用されれば,プレイヤーはもちろん,周りから覗き込んでいるギャラリーにも裸眼立体視ができるというのは,大きなメリットである。

画像集#004のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
参考展示されていたSYSTEM BOARD Y3。大きなLSIがPowerPC(800MHz動作)コアやGPUが集積されたオリジナルのSystem-on-Chip(SoC)だ

 SYSTEM BOARD Y3自体は,ニューサイトジャパンのディスプレイ専用というわけではない。今回説明していただいた戸崎健司氏(エスアイエレクトロニクス事業開発室 部長 プロデューサー)によると「今回はニューサイトジャパンのディスプレイに調整して出している。立体視ディスプレイには共通の入力規格がないので,さまざまなディスプレイに合わせて調整できるようにしてある」とのことだ。
 ところで,ご存じの読者も多いだろうが,現在のアーケードゲーム機は内部がPC互換か,コンシューマゲーム機互換のいずれかが主流で,完全にオリジナルのハードウェアが利用される例は少ない。SYSTEM BOARD Y3をあえてオリジナルにしている理由は,Y3と呼ばれるSystem-on-a-chipにCPUコア,グラフィックスを含む大部分の機能がまとめることにより,ハードウェアのシンプル化や低コスト化が狙いのようだ。

画像集#005のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
掲げられていた写真では,ゲーム筐体用のI/O JAMMAのカードエッジコネクタも付いていた。実際に供給される際にはアプリケーションに応じたカスタマイズも考えられているようだ
 オリジナルのハードを利用する場合の難点は,ソフトウェア開発の敷居が高くなる点だ。SYSTEM BOARD Y3のソフトウェア開発環境もWindows上で動作するオリジナルのもので,APIのレベルでもOpenGLのような共通規格との互換性はないという。だが,「コンシューマゲーム機の開発環境のような,整った専用のSDKを用意している。開発環境には自信を持っている」(戸崎氏)と,オリジナルの開発環境にもかなりの自信を持っているようだった。
 この自信の背景には,すでにアーケードゲームで利用されているSYSTEM BOARD Y2の経験があるのだろう。Y2は立体視には対応していない同社オリジナルのゲーム基板で,オリジナルの開発環境を使用するのだが,ゲームの作りやすさでは定評があるという。SYSTEM BOARD Y3は,同Y2と直接の互換性はないそうだが,Y2用の開発環境を使った経験がある人なら容易に利用できると説明していたので,ユーザーインタフェースや概念レベル,また一部のAPIレベルでSYSTEM BOARD Y2との共通性を持たせているのかもしれない。
 いまのところ,ゲームの具体的な話はまだ発表できないそうだが「さまざまな分野から打診はきている」とのこと。SYSTEM BOARD Y3はアーケードゲームだけでなく,デジタルサイネージ端末(電子看板)なども視野に入れているので,まずはそうした分野から一般の眼に触れるようになるかもしれない。無論,4GamerとしてはSYSTEM BOARD Y3を使った新たなタイトルの登場にも期待したいところだ。

「エスアイエレクトロニクス」公式サイト


フルHDのディスプレイを搭載する汎用ゲーム筐体GALAXY


画像集#008のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機
JAMMA用のハーネス。旧式の各種ゲームシステム基板も内部に組み込むことができる
 続いて,ラッキーが展示していた新型汎用ゲーム筐体GALAXYを紹介しておこう。
 アーケードゲーム機のPC互換/コンシューマゲーム機互換が進む中で,昔のような汎用ゲーム筐体は使われなくなってきているが,GALAXYはそうした中でも利用できる汎用筐体を目指して開発されたものだそうだ。特徴はフルHDのディスプレイ(32インチ)を搭載する点で「汎用ゲーム筐体でフルHDは初」(ラッキー 営業部 岩田幸晴氏)だそうだ。
 内部にPCを組み込むことができるほか,旧型ゲームシステム基板のI/O(JAMMA準拠)をはじめとする各種ハーネスが用意されており,さまざまなタイプのゲームシステム基板を組み込めるそうだ。すでに導入の話が具体的に進んでいるとのことなので,アミューズメント施設などで同筐体に遭遇することが増えそうだ。

32インチフルHDディスプレイを搭載する汎用ゲーム筐体GALAXY
画像集#006のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機 画像集#007のサムネイル/[AMショー]第48回アミューズメントマシンショーに見る新型アーケードゲーム機

「ラッキー」公式サイト

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