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消費者庁「カード合わせに関するQ&A」を公開
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印刷2013/01/09 20:15

業界動向

消費者庁「カード合わせに関するQ&A」を公開

 2013年1月9日,消費者庁は,オンラインゲームやソーシャルゲームで違法判断が下された「コンプガチャ」の判断基準となる不当景品類及び不当表示防止法(以下,景表法)で規制されている絵合わせが,インターネット上の取引では,どのような事例に適用されるのかを示した「インターネット上の取引と『カード合わせ』に関するQ&A」を公開した。

 Q&Aではさまざまな事例が挙げられているのだが,いくつかピックアップして紹介してみよう。
 例えば,絵合わせはなぜ禁止されるのかについては,カードを揃えていく段階で,カードの入手確率が低下することが認識されにくい,つまり「確率の錯覚」が問題視されていることが分かる。
 サイコロで,すべての目が出たら賞品が与えられる場合,最初の1つめはどの目でも当たりなのに対し,以降はカブりが外れとなるため,目を揃える際の確率はだんだんと下がっていく。それなのに,とくに判断力の未熟な子供の場合,初期と同じ確率で推移すると錯覚しやすいことから欺瞞性が高いとされている。

 一方で,同じカードを集めて得たアイテムによって利益を得るようなものは絵合わせに当たらないことがいくつかの例で示されている。同じカードを集めるということであれば絵合わせには該当しないということで,いわゆる「二段ガチャ」(ガチャで引いた特定のカードを集めて別のガチャを回すこと)についてはセーフという解釈になることが分かる。

 なお,今回示されたのは絵合わせによる景表法違反の判断例に限ったものである。
 コンプガチャでは,カードを揃える際にだんだんと確率が下がっていくのに,それを認知しにくく射幸心を煽りがちだという点が問題視されている。
 一方,最近流行のボックスガチャ(必ず当たりの入った一定数のクジで構成されるボックスからクジを引いていくこと)などは,逆に「引けば引くほどだんだんと確率が上がる仕組み」となっているため,この点では絵合わせによる景表法上の問題はないということになるが,そこにコンプガチャと同様の錯覚が生じる可能性もある。ボックスガチャは明らかに「絵合わせ」に該当することはないのだが,規制が行われた根源的な部分を考えると,絵合わせ以外でも錯覚を招きやすく射幸心を煽りがちな手法として,今後問題になることがあるかもしれない。
 いずれにしても,消費者庁の判断はゲーム業界にも大きな影響を与えるようになってきている。同庁の今後の動向にも注目したいところだ。

消費者庁:「インターネット上の取引と『カード合わせ』に関するQ&A」

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