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ソフトバンクモバイルが緊急記者会見,iPhone 5でテザリングを解禁&新キャンペーン料金,24時間通話定額など5つの「やりましょう」を発表
冒頭,ソフトバンクモバイル社長である孫 正義氏はプラチナバンドの進捗状況を発表した。現在ソフトバンクでは,プラチナバンドで41000基地局を申請中とのことで,当初の計画以上のペースで設置が進んでいるとのこと。プラチナバンド局を開設したことによる効果はきわめて大きかったようで,電波の到達距離は2倍になり従来電波が届きにくかった部分まで行き届くようになり,孫氏自身,プラチナバンドの電波に変えるだけで多くの問題が解決していることに驚いていると述べていた。
2GHz帯のLTEに関しては,3Gのときとは異なり,KDDIとソフトバンクでの基地局の仕様はほぼ同じであり,上り下り5Gbpsずつの10Gbpsが利用でき,1基地局で75Gbpsのトラフィックを扱えるとのこと。設置ペースは倍以上で進められていることから,iPhone 5でのLTEの接続性についてはKDDIに対して,孫氏は絶対的な優位にあると自信を持っているようだ。
- テザリングオプション
- 24時間通話定額
- LTEスマホBB割
- LTEスマホ家族キャンペーン
- スマホ下取り強化
24時間通話の定額化は,LTEスマートフォンからソフトバンク回線に通話する場合に適用されるもので,500円/月のオプションで利用できるようになる。これも受付は9月21日から,適用は2013年1月15日からとなっている。
基本的な利用料金に対しては,LTEスマホBB割というものが新設され,5460円/月として発表されていたLTEフラット定額が月々3980円で利用できるようになる(2年間)。
さらに,LTEスマホ家族キャンペーンでは,機種変更でiPhone 5を購入した場合,現在利用中のスマホを家族が割安で利用できるようになる。パケットし放題フラットの価格が4410円/月から1980円/月というかなりの低価格で提供される。
9月14日に発表されたスマホ下取りプランでは,発表後に「iPhone 4とiPhone 4Sが同価格なのは納得いかない」「容量が違う場合でも同じ価格なのか」といった問い合わせが相次いだため,それに応える形で下取りの最高価格を1万2000円から2万円に引き上げる強化策が示された。下取り料金の支払いは,月々の利用料金から1000円ずつ割り引かれる形で行われるとのこと。
そのような施策を利用することで,実質的なパケット利用料金は,
NMP乗り換え時 3480円/月
新規 4460円/月
機種変更 3970円/月
となるとのこと。
テザリングや24時間定額通話の開始が来年1月15日からになることについては,現在進めている基地局開設のペースなどを考慮してのことだとのこと。LTE網の拡大とともに,利用できる帯域は大幅に増え,それを待っての対応となるため。孫氏は,他社が繰り返し通信障害を起こして行政指導を受けているのは,スマートフォンでは従来型携帯電話と比較して20倍のトラフィックが発生することに対応できていなかったためとしたうえで,スマートフォンをいち早く始めていたソフトバンクでは,早期からスマートフォンのトラフィックに対応した展開を行っていたため,行政指導が行われるような大規模な通信障害は一度も起こしていないと説明。テザリングなどの利用についても,非常に慎重に考慮した結果,来年にサービスが持ち越すことになったとのこと。
プラチナバンドの追加とLTEの急展開により,来年あたりはつながりやすさと速さを具体的に体感してもらえるようになると孫氏は語っていた。
高速モバイル通信環境が整えば,それはすなわちオンラインゲームのプラットフォームとしても機能するようになる。iPhone 5は,ゲーム実行環境としても期待される高性能を備えており,インフラ整備と利用料金の低価格化はゲーマーとしても歓迎すべきことだろう。質疑応答で,他社が対抗したきた場合には対抗措置を取るのかという質問には「なんでもアリです」と孫氏は回答していた。通信業者のサービス&価格競争が行われることになれば,利用者にとってはますます歓迎すべき状況になっていくので,健全な競争が続くことに期待したいところだ。
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