ニュース
[COMPUTEX 2006#15]ムービーで確認するHavok FXの性能
2006/06/12 16:32
 ATI Technologiesが,CrossFire環境でHavok FXを動作させたときのデモムービー7点を入手したので,順に紹介していきたい。ダウンロードして見てみてもらえれば幸いだ。(トライゼット 西川善司)

■ATIPhysicsDemo_ChessVideo.mpg

 テーブルの上にチェスのコマをどんどん落とし続けるデモ。チェスのコマは衝突形状がCONVEX形状(凸面を含む,立体的に閉じた形状)であり,球状や箱状の衝突衝突処理よりも複雑になる。このデモでは1個1個のチェスのコマがその複雑な形状に正しく従った形で衝突し,ほかのチェスのコマを押しのけているさまが見て取れて興味深い。
 「テーブルからチェスのコマを落としたら負け」的な,すぐゲームにも結びつけられそうなデモという点でも注目度は高いといえるだろう。

ダウンロードは「こちら」(30秒:18.8MB,MPEG-1)

左:GPU(グラフィックスチップ)ではなく,CPUでこのシーンを実行したもの。フレームレートは左下で示されているが,この状態ではチェスのコマが4546個の時点で2fps
右:1個のGPUで描画と物理シミュレーションを行わせると,チェスのコマが5186個の時点で11fps。6倍弱のパフォーマンスアップを見せた
左:1個のGPUで描画,もう1個のGPUで物理シミュレーションを行わせるようにすると,チェスのコマが5186個の時点で17fps。約9倍のパフォーマンスアップとなる
右:CrossFireで描画,さらにもう1個のGPUで物理シミュレーションを行わせてこのシーンを実行すると,チェスのコマが5186個の時点で27fpsとなる。パフォーマンスアップは約13倍だ


■ATIPhysicsDemo_Vortex.mpg

 こちらもCONVEXモデルの衝突デモだ。このデモでは無数の三角ポール,折れ曲がった木材,ボーリングピン,頭蓋骨,骨,瓦のような板が相互にぶつかり合っている。
 竜巻のようなものを発生させて,それぞれの形状に従った形で衝突し合いながら回転するさまに注目してほしい。

ダウンロードは「こちら」(29秒:28.6MB,MPEG-1)



■ATIPhysicsDemo_Wall1.mpg

 無数のレンガが積み上げられて出来た壁を5つ平行に並べ,これに対して球体を投げつけて崩すデモ。一個一個のレンガが互いにぶつかり合って崩れていくのはなかなか圧巻だ。

ダウンロードは「こちら」(26秒:15.6MB,MPEG-1)



■ATIPhysicsDemo_Wall2.mpg

 レンガで作ったタワーを切り崩すデモで,積み重なったレンガが崩れていくさまが分かりやすく見て取れるだろう。なおHavok FXでは,当然のことながら,その衝突するオブシェクト同士の質量パラメータも配慮される。

ダウンロードは「こちら」(25秒:16.0MB,MPEG-1)



■ATIPhysicsDemo_Docklands1.mpg

 前出の三角ポールや骸骨のデモとコンセプトは同じで,CONVEX形状の空き缶などといった“ゴミ”オブジェクトが竜巻に巻き上げられ,それぞれが相互に衝突するさまが描かれている。前出のデモと異なるのは,竜巻に巻き上げられたゴミ達が,背景となっている大道具的建造物などとの衝突にも配慮した形で処理されている点。さらにいえば,プレイヤーキャラクター的な人間キャラクターとの衝突にも配慮されている点も注目すべき点だ。
 これはHavok FXがゲームに統合して使用された場合,Havok FX内で処理される効果物理制御下のオブジェクトだけでなく,ゲームプレイ物理制御下のオブジェクトのインタラクト(相互作用)も可能であることの証にもなっている。

ダウンロードは「こちら」(30秒:18.4MB,MPEG-1)



■ATIPhysicsDemo_Docklands2.mpg

 すぐ上で紹介した“ゴミ”オブジェクトのデモを,視点を変えて観察するもの。ずいぶんと引いたアングルからの視点で,広範囲が視界に入っている。Havok FXでは,こうした比較的大局的なシーンにおいても物理シミュレーションを行えることをアピールしているわけだ。

ダウンロードは「こちら」(29秒:10.0MB,MPEG-1)



■ATIPhysicsDemo_Docklands3.mpg

 床下から吹き上げる煙が,プレイヤーキャラクターを想定した人間キャラクターによって軌道を変化させられていることを示すデモ。
 この煙はパーティクル(3Dスプライト)ベースであり,その衝突判定は立体形状ではなく点ベースで行われている。見た目は流体物理っぽいが,実際の処理は普通の剛体物理。ただし,ゲーム内でプレイヤーに「リアル」という印象を与えるにはこれだけでも必要十分だろう。

ダウンロードは「こちら」(30秒:8.7MB,MPEG-1)


ミドルウェア/開発ツール
■開発元:各社
■発売元:各社
■発売日:-
■価格:製品による
ATI Radeon X1900
■開発元:AMD(旧ATI Technologies)
■発売元:AMD(旧ATI Technologies)
■発売日:2006/01/24
■価格:製品による
→公式サイトは「こちら」
ATI Radeon X1600
■開発元:AMD(旧ATI Technologies)
■発売元:AMD(旧ATI Technologies)
■発売日:2005/10/05
■価格:製品による
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.06/20060612163232detail.html