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「FFXI」“ナイズル島調査指令”の調査報告:より遊びやすくなったナイズル島の「現在」と,装束アイテムのドロップ検証結果を紹介
2007/08/09 19:13
前回の大規模アップデートによって,ナイズル島調査指令は大分挑戦しやすくなった。上級者にとっては,現在最も挑戦しがいのあるコンテンツかもしれない
 「ファイナルファンタジーXI」(以下,FFXI)の「ナイズル島調査指令」は,現在41種類が用意されたアサルト作戦の中でも,ひときわ異彩を放つコンテンツである。これにはFFXI初のランダムマップシステム,最終的に100層の攻略を目指すというボリューム,そしてレアドロップ品の装束アイテムなど,従来のアサルト作戦にはない魅力が,ぎっしりと詰まっているのだ。

 ナイズル島調査指令の仕様はかなり独特な上,攻略難度が高かったため,同コンテンツが導入されたばかりの2007年3月当時は,混乱していた人も少なくなかっただろう。しかし,6月上旬に行われた大規模アップデートによって,攻略難度が若干下がったあたりから,参加者は目に見えて増えてきている。現在では,FFXIの上級者達にとって,お馴染みのコンテンツになりつつあるといっていいだろう。

 本稿では,FFXI上級者に安心してオススメできるようになったナイズル島調査指令について,アップデート後のノウハウや,筆者の装束アイテムのドロップ記録などを紹介していこう。ナイズル島に関しては,4Gamerでも過去に何度か記事を掲載しているので,ナイズル島調査指令に関する予備知識を得たいという人は,まずそれらに目を通してから,本稿を読み進めてほしい。

●FFXIに初の自動生成タイプのダンジョンが登場! 「ナイズル島調査指令」プレイレポート

●FFXI,ハイレベル向けアサルト作戦「ナイズル島調査指令」実践ノウハウ

左:アサルトをベースとしているため,30分単位で手軽に挑戦できる。それでいて,対HNM戦のスリルを存分に満喫できる 中央:エリア内部は“ブロック”という単位で細かく区切られており,各ブロックにはクリア目標が定められてる 右:ナイズル島へ挑戦するたびに,ブロックの地形やクリア目標が変わる。そのため臨機応変な対応が求められ,常に新鮮な気持ちでプレイできるのだ


■テンポラリアイテムの導入などで難度が大幅に低下
テンポラリアイテムは“アトルガンの秘宝”の各コンテンツに登場する。エリアの外に出ると無くなるので,惜しまず使っていこう
 6月上旬の大規模アップデートにおけるナイズル島の変更点は,「テンポラリアイテムの導入」「作戦目標をはじめとした攻略難度の軽減」「NMドロップアイテムの当たり確率向上」そして「100層に関するシステムの一部変更」に大別できる。最後の変更点は,ナイズル島の最終目標なのでここでは触れないが,そのほかの変更点がどれほどの影響を及ぼしているのかを見ていこう。

・テンポラリアイテムの導入
 テンポラリアイテムとは,そのエリア内に滞在している場合に限り一時的に所持できる,消費タイプのアイテムである。ビシージやサルベージなどの経験者にとってはお馴染みだろうが,現在はこれらを,ナイズル島のエリア侵入時に任意で取得できるようになっている。
 テンポラリアイテムはトークンを消費することで獲得でき,消費量によって100/200/300の3ランクが用意されている(合計25種類)。
 以前のナイズル島では,基本的にパーティの主催者のみがトークンを使用していたわけだが,テンポラリアイテムの導入によって,トークンの使い道が増えたと同時に,攻略難度も適度に低下したわけである。

 各テンポラリアイテムの効果は,ステータス欄の説明文を見ればなんとなく理解できるだろう。一部,分かりにくいものについては,欄外で補足しておいた(※注)。なお,これは余談だが,これらの効果は今後のアップデートなどで,魔法として導入されるのだろうか……?

(※注)
覇者の薬:一時的に「ポテンシー」の効果(=クリティカル率アップ)
王者の薬:一時的に「リゲイン」の効果(=TPリジェネ)
賢者の薬:一時的に「パクス」の効果(=敵対心マイナス)


 どのテンポラリアイテムも,使うタイミングを誤らなければかなり有用だ。それらの中でもひときわ重宝するのは,範囲内にいるキャラクターの状態異常を回復する“聖者の薬”。これは,“石化”の回復もできるというのがポイントである(石化の回復は,本来は白魔道士しか行えない)。ナイズル島には,範囲系の状態異常を繰り出すモンスターが数多く登場するので,トークンに余裕があれば,これはぜひとも確保しておきたいところだ。

 また,テンポラリアイテムとジョブアビリティなどとの組み合わせによっては,爆発的ともいえる効果を発揮する。代表例としては,“百烈拳”や“マイティストライク”といった攻撃系の2時間アビリティと,被物理ダメージを無効化する“侠者の薬”の併用は,極めて効果的だ。そのほかにも,“体力の薬”で最大HPをアップさせてから,ウェポンスキルの“スピリッツウィズイン”(ダメージがHP量に依存)など,ジョブによってさまざまな応用テクニックがある。このあたりは,プレイヤーにとっての腕の見せ所といえよう。

左:ナイズル島にエリアチェンジした直後,目の前にこのような宝箱が確認できるだろう。ここでトークンと引き換えに,テンポラリアイテムを入手する 中央:画像のモンスター“Dahak”は,以前は白魔道士のいないパーティにとって天敵であった。しかし“聖者の薬”さえあれば,白魔導士がいなくても互角に戦える 右:テンポラリアイテムの効果の中には,かなり特殊なものもある。それらの多くはビシージで入手できるので,予習しておくといいだろう


・作戦目標をはじめとした攻略難度の軽減
 各作戦目標が出現する頻度については,筆者がプレイした限りでは,大きな変化はないように思える。しかし,ブロック内に配置されるモンスターの数が全体的に減っており,それによって難度が大幅に緩和されている。以前の記事で“作戦目標:敵の殲滅”の難度の目安を7としたが,現在は4〜5程度に設定してもいいという印象だ。

左:ブロック内に登場するモンスターの数が,以前よりも大幅に減っている。無駄な時間を浪費せず,スムースに移動するためのノウハウも必要になるだろう 中央:個人的には,厄介な作戦目標の一つである「ギアを壊すな!」の発生頻度が落ちている気がする。これも嬉しいところだ 右:ある程度易しい難度に落ち着いたものの,気を抜けばパーティが全滅するシビアさに変わりはない。緊張感溢れるゲームバランスといえるだろう


・NMドロップアイテムの当たり確率向上
 これについては,アップデート前とさほど変わっていないように思える。厳密には確率は上がっているのだろうが,以前は1%未満だったものが,2〜3%に上昇したという感じで,実感できるようなレベルの違いはない。少なくとも,貴重な「ナイズル島の滞在時間」を削ってまでNMに挑戦するのは,現状ではそれほど有意義なこととはいえない。

左:レアなNMに遭遇すると,思わず胸が高鳴ってしまう。しかし現在の当たり確率では,作戦目標の遂行に専念するのが無難かもしれない 中央:はっきり言って鑑定率は非常に低い。あまり過度の期待をせずに,「当たればメチャクチャラッキー」程度に考えておくのが精神的によろしい 右:通常ブロックを進めるモチベーションを保ちにくいのが,現在のナイズル島における弱点かもしれない。NMのドロップ品が,この改善のきっかけとなればよいのだが


■装束アイテムのドロップ率を考察
 このようにナイズル島の難度が低下したことで,ブロックの踏破が大分行いやすくなっている。そうなると,20層単位で待ち受けているボスの攻略と,その先にある装束アイテムの獲得が,より現実味を帯びてくる。ここでは,筆者の個人的な体験をもとに,装束アイテムのドロップ率についてあれこれ考察してみよう。

60/80/100層には,Hydra/Khimaira/Cerberusというボスモンスターのうち,いずれか一体が待ち受けている。テンポラリアイテムをどっさり用意して,ようやく勝てるかどうかといった強さだ


 攻略が失敗してしまった分や,通常ブロックの進行分を除くと,筆者は7月末までの間に,合計77回ほどボスモンスターに挑戦している。そして,各装束アイテムがドロップした回数は,下記の通りだ。

・アスカル:12回
・デナリ:12回
・ゴリアード:13回
・ドロップ無し:41回


 つまり,ボスを倒していずれかの装束アイテムがドロップしたのは37回で,その確率は37÷77=約48%という結果になった(※注)。この数字を高いと見るか低いと見るかは読者の判断にお任せするが,うまくやれば一日に一回,無料で挑戦できることを踏まえると,個人的には納得のいく範囲である。

(※注)あくまでも筆者の個人的なプレイ結果に基づくものであり,プレイ状況に よって結果は変わることもある。もちろん公式に公開された数値ではないのでご了承を

 ちなみに筆者は,ボスへ挑む際は“トレジャーハンター”のアビリティを必ず準備しており(最大で+4まで上昇),これもドロップ率にある程度影響しているのではないか,と考えている。もしドロップ率が低いと嘆いている人がいたら,試しにトレジャーハンターのアビリティを準備してみてはどうだろうか。もしメインジョブでシーフを確保できない場合は,例えば前衛のアタッカージョブや白魔道士などに,サポートジョブとしてシーフを選択するのも一つの手だ。

60層では手,80層では胴,そして100層では頭の装束アイテムがドロップすることがある。100層でのドロップ率については,次回の大規模アップデートで修正される予定なので,事前に確認しておこう


■妥当なゲームバランスとなり,FFXI上級者に対してお勧めできるコンテンツに
筆者が,ナイズル島でとくに気に入ってるのは,ほかのコンテンツよりもジョブの縛りが少ないところ。リーダーのセンスによっては,ジョブ編成もがらりと変わるのが面白い
 最近,例えば“アトルガン白門”を飛び交うシャウトを眺めていても,ナイズル島に関する公募を,以前よりも目にするようになった。それもそのはず,“第7回ヴァナ・ディール国勢調査”によると,このナイズル島調査指令は全アサルト作戦の中で,2番目の人気を誇っているようだ。
 繰り返しのプレイを前提としているため,ほかのアサルト作戦と単純に比較できるものではないが,少なくとも現在のナイズル島は,プレイヤーに十分受け入れられているコンテンツだと言っても差し支えないだろう。

 かくいう筆者も完全にナイズル島の虜で,3月8日の実装以来,一日に一枚だけ発行されるアサルト用のチケットを,一枚残らずこれに注ぎ込んでしまっている。個人的なゲーム歴を思い返してみても,単一のコンテンツにここまでハマってしまったことは,ちょっと記憶にない。読者の中にも,日々アサルト用チケットの発行時間を待ちわびたり,足繁くナイズルへ通ったりしているという人は,かなり多いのではないだろうか。

 ナイズル島では,装備やメリットポイントといったキャラクターのスペックよりも,それを操るプレイヤーの戦術手腕が求められる。いつか必ずキャラクターは成長しきってしまうというMMORPGの宿命から,良い意味で外れたコンテンツであり,サービス開始から5年を迎えたFFXIらしい遊び方,ともいえるだろう。
 攻略にはとにかく慣れが必要なので,最初のうちは失敗することもあるだろう。しかし挑戦回数を重ねることで,徐々に結果が出せるようになるはず。ナイズル島調査指令は未経験だというFFXIの上級者は,この機会に知人と声を掛け合い,挑戦してみてはいかがだろうか。(ライター:川崎政一郎)

左:通常ブロックの進行時はメンバーが集まりづらいため,HNM層の攻略と2回セットで主催する人が多い印象だ 中央:ボスモンスターまで辿り着いた末,時間切れで敗退するのは非常に悔しい。しかし理不尽な敗退ではないため,また次回も挑戦しようという気持ちになれるのだ 右:ナイズル装束の性能はハイエンドではないものの,入手難度を考えると妥当といえるバランス。最近は,ポータルエリアなどでこれらを見かけることも増えてきた





ファイナルファンタジーXI
■開発元:スクウェア・エニックス
■発売元:スクウェア・エニックス
■発売日:2002/11/07
■価格:オープン
→公式サイトは「こちら」
ファイナルファンタジーXI ジラートの幻影
■開発元:スクウェア・エニックス
■発売元:スクウェア・エニックス
■発売日:2003/04/17
■価格:オープンプライス
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ファイナルファンタジーXI プロマシアの呪縛
■開発元:スクウェア・エニックス
■発売元:スクウェア・エニックス
■発売日:2004/09/16
■価格:オープン
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ファイナルファンタジーXI アトルガンの秘宝
■開発元:N/A
■発売元:スクウェア・エニックス
■発売日:2006/04/20
■価格:オープンプライス
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