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台湾発のライトなMMORPG「Nea-Dea Online」,日本で先行サービス決定
2007/07/06 15:31
 ジークレストは本日(7月5日),ソリッドネットワークスが日本で運営するMMORPG「Nea-Dea Online」(ニアディアオンライン)のアットゲームスでの日本先行サービスを発表した。同時にティザーサイトを公開し,クローズドβテスト実施および参加テスター募集の日程を明らかにした。

 Nea-Dea Onlineは,台湾のLT Entertainmentによって2年ほど前から開発が進められているMMORPGだが,これまでほとんど情報が公開されることはなかった。今回の日本における発表,およびクローズドβテスト実施は,開発元の台湾に先駆けた展開となるため,初めてこの名前を聞くという人も多いことだろう。
 なお本作の日本でのタイトル「Nea-Dea」は,英単語の「Near」(近い)と「Dear」(親しい)をもじったもの。命名したのは,ソリッドネットワークスで本作のディレクターを務める長谷部 望氏で,「プレイヤー同士が近しく親しいコミュニティを築ける場」を意識したとのことだ。



 ゲーム内のキャラクターは二頭身で可愛らしく,またイメージキャラクターには「サクラ大戦」「天外魔境」でお馴染みのレッド・エンターテイメント(なんとオフィスが同じビルにあるという仲らしい)を起用し,非常にポップで親しみやすいイラストに仕上げられているなど,全般的にオンラインゲーム初心者や女性ゲーマーに強く訴えかける印象を受ける。

■今後のスケジュール
・7月10日〜7月19日 クローズドβテスター募集
・7月24日〜8月7日 クローズドβテスト
・8月14日〜9月4日 オープンβテスト
・9月12日 正式サービス開始

 サービス形態としては基本プレイ料金無料&アイテム課金が予定されている。クローズドβテスターの募集は7月10日(火)から開始,クローズドβテストは7月24日(火)から8月7日(火)にかけて行われる予定だ。このたび4Gamerでは,クローズドβテストに向けて調整中の本作に一部触れる機会を得たので,設定資料と合わせて紹介していこう。



■Nea-Dea Onlineの世界観

 一冊の預言書に記された言葉。世界に闇と混沌が起こるとき,破壊神が降臨し,人類を滅亡の道に連れて行く。人はその運命を変えることはできない。運命を変えたいならば人ならざる力で対抗するしかない。古の昔からリオン大陸では,モンスターと絆を結び,力を取り込む技術が見出された。今では大陸中の冒険者がその技術を学び,伝え,教え広めている。預言書に記された言葉は真実なのか? モンスターとの絆が滅びの運命を変える力なのか? 今はまだ運命をたどる道のかなたにある。

 というバックストーリーからも分かるように,本作は“モンスターの力を取り込む”という要素が特徴となっている。これはゲーム内で「召喚獣」という形で表現されているが,詳しくは後述する。どうも重苦しい物語だが,モンスターはどれもこれも可愛らしく,ゲーム自体はとても明るいので,遊んでいて気が滅入るような雰囲気ではない。



■オーソドックスなゲームシステムとインタフェース

 Nea-Dea Onlineは,実にオーソドックスなクリックゲームタイプのMMORPGだ。街でクエストを受け,モンスターを倒して経験値を稼ぎ,レベルアップしてキャラを育てていく。ポイントを割り振って好みのスキルを習得/強化していくなど,基本的な部分は一般的なMMORPGを踏襲している。インタフェースも分かりやすく,上記のとおりオンラインゲーム初心者であってもすぐに慣れ親しめるだろう。

●ジョブシステム

 プレイヤーが選択できるジョブは4種類。クローズドβテストの時点では,ファイターとモンクが男性キャラ,エレメンタラーとディヴァインが女性キャラと性別が固定されているが,すでにどのジョブでも性別を選択できるよう改良を進めているとのこと。また最初のキャラクター作成時では,髪型と色がそれぞれ7種類ずつ用意されている。
 ジョブによってゲームのスタート地点は異なるが,それぞれが比較的近いため,すぐにほかのジョブのプレイヤーと巡り会えるだろう。

ファイター
「凄烈なる剣の恭順者」
使用武器:剣
機械系の召喚獣を使う
硬い守りと多彩な攻撃スキルで,最前線での戦闘に適する

モンク
「極致なる拳の求道者」
使用武器:爪
自然系の召喚獣を使う
自らの拳を使い,圧倒的な攻撃力で敵を撃破する

エレメンタラー
「万物たる魂の詠吟者」
使用武器:杖
精霊系の召喚獣を使う
多彩な魔法を駆使して戦う。詠唱時間が長い魔法ほど強力

ディヴァイン
「深遠なる智の探究者」
使用武器:本
補助的な能力を持つ召喚獣を使う
回復や戦闘を補助する魔法を使用して仲間をサポートする

左上:ファイター
右上:エレメンタラー
左下:ディバイン
右下:モンク


■プレイヤー各自の個性を強める「召喚獣」

 基本的なジョブは上記の4種類だが,プレイヤーごとの個性を打ち出す要素として用意されているのが「召喚獣」だ。ただし召喚獣といっても,いわゆるペットのように画面中に別途キャラクターが表示されるのではなく,「装備品」の一つとして扱われているのが特徴である。
 召喚獣はレベル20以上のプレイヤーキャラクターが装備可能(専用スキルを身につける必要あり)で,装備することで特殊なスキルが使用可能になったり,属性抵抗力が上昇したりする。どのような効果が付加されるかは召喚銃の種類による。現在,召喚獣は全部で64種5系統用意されているが,ファイターならば防御特化の機械系,モンクならば攻撃特化の自然系といったように,ジョブに応じた召喚獣しか装備できない。
 そしてこの召喚獣は,戦闘などで得る経験値の一部(プレイヤー側でパーセンテージを設定可能)を分け与えることで成長し,より強力になっていく。またプレイヤーキャラクターが高レベルになると,召喚獣同士を合成して,さらに強力な召喚獣を生み出すスキルを習得できる。さらに将来的には,複数系統の召喚獣を合成して装備することにより,例えばファイターであってもディヴァインの回復魔法が使えるようになるような仕様も検討しているそうだ。
 なお召喚獣はアイテムとして扱われ,特定のモンスターが低確率でドロップする。高レベルのモンスターがドロップする召喚獣は,複数の特殊能力を持っていることもあるそうだ。テストプレイでは「箒メイド」というファイター用の召喚獣を見せてもらった。「ソルジャー誓約」というスキルと,元素抵抗力5%向上という付加能力値を持っていたが,まぁあまり強力な召喚獣ではないのだろう。装備することで劇的にプレイが変化するというようなことはなかった。ただし育てていくことで,強力な存在になるのかもしれない。

■ファッション性の高い「騎乗ペット」

 レベル30以上で使用可能となる「騎乗ペット」。これは召喚獣と同様,モンスターがドロップする「アイテム」として扱われる。装備して専用スキルを発動すれば,そのモンスターに騎乗でき,プレイヤーの高速移動が可能になる。騎乗できるモンスター総数は60種類前後となるようだ。
 どの騎乗ペットでも移動速度は変わらないようだが,見た目がそれぞれ異なるため,そのときの気分やほかの装備とのコーディネートに合わせて選択できそうだ。きっと街の中は,さまざまなペットに乗った,個性的なプレイヤーキャラクターで彩られることだろう。
 ちなみに騎乗中は,アクティブな敵から攻撃を受けることはあるが,こちらから攻撃はできない。騎乗スキルを解除すれば,すぐ反撃に移れるのでご安心を。実際に試してみたが,やはり移動スピードは格段に上がるため,一度使ったらもう徒歩での移動には戻れないだろう。



■一通りの基本要素が揃ったMMORPG
■後発だがどう切り込んでくるかに期待


 そのほかの要素としては,プレイヤーの個性発揮や着せ替えが楽しめるよう,いわゆるアバター要素の強い装備アイテムが多数用意されている。街でNPCが売っている装備では外見が大きく変わることはないようだが,ドロップアイテムや,将来リリースされるであろう課金アイテムには,なかなかユニークなものも含まれているようだ。

 また,ゲーム内での「コミュニケーション」に重点を置いた作品として展開していきたいと考えているそうで,パーティプレイ,ギルドシステム,PvP,PKなど,通常MMORPGに必要とされる要素は一通り揃えられていく予定だ。
 さらに平均レベル30以上のパーティを対象としたボスモンスターも用意されているほか,将来的にはシステム的にギルド戦なども実装していくそうである。また,上記の召喚獣や騎乗ペットを含めてアイテム8000種類以上,マップ40以上がすでに用意されているとのことだが,正式サービス開始までにこのうち5〜6割程度が公開されるらしい。



 なおクローズドβテスト前のバージョンということで,まだクエストに関しては上記の召喚獣や騎乗ペットを使用するための簡単なものしかなかったが,将来的にはメインストーリーに関わるクエストも準備中で,正式サービスが開始される頃には実装される予定とのこと。MMORPGとしても,またカジュアルライクなオンラインゲームとしても後発となるが,それだけに正式サービスでは充実した内容で勝負しようという意気込みがうかがえるだけに,今後とも注目していきたいところである。(ライター:大陸新秩序)


Nea-Dea Online
■開発元:LT Entertainment
■発売元:ソリッドネットワークス
■発売日:2007/09/12
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2007.07/20070706153132detail.html